糸井 | 用途によっては 「ごわごわ」は選ばない、ということは、 大橋さんも伊藤さんも、 勝ち抜き戦で何か一つだけ 選んだっていうようなことじゃなくて、 もっと柔らかなというか、 ゆったりした考えだったんですね。 |
伊藤 | (笑)そう、そうですね。 |
糸井 | 男ってつい 勝ち抜き戦をやりたがるんですよ。 これに対してこれは こういういいところがあるから、こっちの勝ち。 で、これいいっていうと、 それとこれならこっちの勝ちってやって、 トーナメントで商品を考えちゃったりする。 それって余裕ないですよね(笑)。 |
伊藤 | (笑)なるほど。 |
糸井 | つまり、頑固になって 1個しか選べない、になっちゃう。 なんか寂しいですよね。 そうか。ぼくね、おふたりを呼んだら、 機能で勝ち抜いたもののことが だんだんわかるんじゃないかと思ったら、 大間違いで。 |
伊藤 | あら‥‥よけい、なんか(笑)。 |
大橋 | すみません(笑)。 |
糸井 | いえいえ、ていうか、 「気持ち」だったんだ。 |
ほぼ日 | 「ごわごわ」対「やさしい」の 対立構造じゃないんですね。 |
大橋 | そうですよ。 「やさしいタオル」は軽くて、 どこかに持っていくのに、 すごくいいですよ。 |
伊藤 | それから、娘が赤ちゃんの時は、 こういう軽くてやわらかい ガーゼのタオルを買いました。 なんか、あまりに肌がつるんとしてるので、 ちょっと忍びないと思って(笑)。 |
大橋 | そうです、そうです。 |
糸井 | ごわごわで娘拭くのはね(笑)。 つまり、それ、うちのコンセプトそのままです! 「やさしいタオル」って 名前つけたのも、そこなんです。 |
伊藤 | そっか! |
大橋 | そうね。 |
糸井 | 体調のわるい人とか皮膚の弱い人、 赤ちゃんにもいいですよと。 例えば汗を拭く時に、 ガーゼ側を押しつけるとスッと吸いますから 女性がファンデーション塗ってて 汗かいた時にも。 |
伊藤 | ああ、なるほど。 |
糸井 | こんなふうに、水をこぼしてみます。 すっと吸い込むんです。 |
伊藤 | あ、すごい! |
大橋 | すごーい! |
糸井 | 水を落としてもすっと吸い込むでしょ。 |
伊藤 | 通販番組みたい(笑)。 |
大橋 | こんなにすごいんですね。 |
伊藤 | すごーい!! |
大橋 | これ、おふきんにも欲しいね。 |
伊藤 | あ、そうですねえ。 |
糸井 | うちは、制作サンプルを ふきんに使ってます(笑)。 |
ほぼ日 | 社長権限(笑)。 |
伊藤 | すごくいい。 |
大橋 | すっごいじゃないですか。 |
糸井 | 面白いでしょう? |
伊藤 | 面白いです。 |
糸井 | だから、さっき言ったように、 顔に押さえるだけで‥‥ |
大橋 | 汗もぬぐえる。なるほど。 すごーい。 |
糸井 | ああ、今うれしかった(笑)! 通じてよかった。 |
大橋 | ビックリしましたね。 |
伊藤 | 納得しました。 これは一度も 水通ししてないんですか。 |
ほぼ日 | 製品として販売している状態です。 一般的なタオルは、 買ってきたばかりの時は あまり水を吸わないですよね。 |
大橋 | そうです。そう、洗わないと。 |
ほぼ日 | それは理由があって、 市場に出ているタオルの多くは 柔軟剤を使って仕上げているんです。 |
大橋 | そうです。 |
伊藤 | あ、そうなんだ。 |
ほぼ日 | そうするとツルツルになって、 高級感が出るんですね。 けれども水をはじくので、 すぐには水を吸わない状態になるんです。 だからそれが落ちるまで何度か洗濯しないと、 新品のタオルは水を吸わない。 だったら「やさしいタオル」は 最初から水を吸うように、 柔軟剤を使わない、って決めました。 |
大橋 | こんなに、性能がいいなんて、 ビックリしました。 |
おふたりに目の前で、吸水性に驚いてもらえて ほんとうによかったです。 でも「外国製の業務用みたいな白」のイメージも とっても、いいですよね。 それって取り入れられないかなあ‥‥。 敵ではないということがわかったところで 次回は「ごわごわ」についてもうちょっと考えます。 つづきます! |