MAYA
MAXX |
いや、もう、もちろん
太郎さんのことであれば
なんでもやりたいですよ。
はじめて敏子さんとお会いしたのは、
ある本をつくるために
岡本太郎美術館を取材したときだったんですが、
そのときに、敏子さん、
わたしの作品を、みてくださっていてね。 |
── |
敏子さん、目を輝かせて
とてもいい絵を描く、って
おっしゃっていましたよ。 |
MAYA
MAXX |
うん、あのね、
あの人、前フリとかないじゃん?
こういう理由だからこう、っていうのがない。
「いい」なら、いい。いきなりだからね!
あんな人にみていただけるなんて
すばらしいことです。
だいいち、わたし、敏子さん、好きだし。
あの人、「女・岡本太郎」だよね? |
伊賀 |
ハハハハ。 |
MAYA
MAXX |
だんだん似てきたよね。
敏子さんが「フッ?」と遠くをみたときなんか、
あっ太郎だ!って思う。 |
── |
TAROとは実際に
お会いになったことはあるんですか? |
MAYA
MAXX |
ない、ない。
この「文藝」の別冊に
くだらない太郎さんのマンガを描いてですね、
つたない文章を書いてですね、
わたしがファンであるということを
世間に公表したわけで。 |
── |
いや、この文、すばらしいです。
TAROがなぜすごいのかが
とてもよくわかります。 |
MAYA
MAXX |
さて、Tシャツはどういうのを
つくればいいのかな? |
伊賀 |
男の子用と女の子用を
制作していただきたいんですけど。 |
MAYA
MAXX |
子ども用はいいの? |
伊賀 |
あ、子ども用、お願いしたいっす。 |
MAYA
MAXX |
子ども用、つくりたいですよ。
子どもはやっぱり、いいですよね。
ところでこれは、デザインすると
それぞれが1点ものになるってわけだよね? |
伊賀 |
そうです。
いま、ここでボディを選んでいただいていいですか?
新品と古着を用意してあります。
好きなものを選んでください。 |
MAYA
MAXX |
へええ。 |
伊賀 |
布とか貼りつけたり刺繍したりしてもいいし、
古着の、もとの模様の上から
バーッと描いてもらってもいいし。
|
MAYA
MAXX |
でも絵描きだからね、何か描くよ。
急に刺繍とかやってもみんな迷惑だろうし(笑)。
あ、広げるの、手伝うよ。 |
── |
ありがとうございます。 |
MAYA
MAXX |
なんかジミな作業だね。
(Tシャツをかき分けて品定め)
うーん、古着がおもしろいね、やっぱり。
あ、これはちょっと自分で似あいそう(笑)。
これは男の子用になるのかな、
それとも女の子用になるのかな?
|
伊賀 |
これは、‥‥女の子用かな。
でも、サイズうんぬんよりも、
MAYA MAXXさんが男の子のためにつくったら
それは男の子用、ってことでいいと思います。 |
MAYA
MAXX |
じゃあ、だいたいでね。
選ぶの、楽しいねえ。
あ「PITS」ってやつ、これがいいな。
もうすでにクッタリしてて、生地が透けてるよ。
じゃあ、女の子もこれに合わせて、
あえてジミな色合わせで(笑)。
子どもは‥‥思い切って白にしよう!
白に、いっぱいに描くのがかわいいな。
よし、決まった、決まった。 |
伊賀 |
すげえたのしみです。 |
MAYA
MAXX |
プリントしたほうが着やすいと思うんだけど、
わたしは描きたいな。
直接、塗っちゃっていいですか? |
── |
人が着用できる状態になっていれば
何をしていただいても大丈夫です。 |
MAYA
MAXX |
あ、それと、
敏子さん用につくってもいい? |
── |
ほんとですか?
ぜひ、お願いします。 |
MAYA
MAXX |
敏子さん用には
太郎さんの似顔絵を描いちゃおうかな、フフフ。
敏子さんは小さいから
あんまりきつきつじゃないほうがいいよね。
黄色とか、赤とかがいいかな。 |
── |
緑とか、どうですか? |
MAYA
MAXX |
でも「岡本敏子」だよぉ?
やっぱ、赤でしょう。 |
伊賀 |
じゃ、決まりですね! |
MAYA
MAXX |
伊賀さんたち、これからこうやって
ひとりひとりに会っていくんだ? |
伊賀 |
ええ、今回は
俺は人に会うのが仕事みたいなもんで。 |
MAYA
MAXX |
なんか、ナウな行商だよね。 |
伊賀 |
そっすね(笑)。
|
MAYA
MAXX |
じゃ、これから
なにがおこるかわかんないからね、
すぐにつくって、
来週中くらいに届けます。 |
── |
たのしみです、ありがとうございます!!
|