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糸井 |
最近どっか行った?
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南 |
最近、えーとねー、うーん。
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糸井 |
変な格好したかどうかじゃなくって。
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南 |
うん。
変な格好はしてない。
あ、金沢に行ったよ。
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糸井 |
金沢。いいね。
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南 |
村松(友視)さんと
嵐山(光三郎)さんと
中村(誠一)さんとオレで、
金沢ジャズ祭りみたいなイベントで。
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糸井 |
ほうほうほう。ジャズ。
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南 |
うん。ジャズ。
オレがポスターのイラスト描いて、
ジャズについての、
トークショーに出たりなんかして。
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糸井 |
その4人で?
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南 |
と、思うよね?
オレもそうだと思ったからさぁ、
だって、ジャズだから。
ジャズなんてオレ、
ぜんっぜん、くわしくないもん。
頼まれたときに嵐山さんにそう言ったらね、
大丈夫だ、って言うわけ。
オレと誠一と村松と、伸坊なんだから、
なんか冗談言ってりゃいいいんだよ、って。
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糸井 |
うん(笑)。
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南 |
だから軽い気持ちで引き受けたらね、
当日はそこにもうおひとり加わった。
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糸井 |
誰?
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南 |
文化庁長官。初対面。
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糸井 |
ワナだねぇ!
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一同 |
(笑)
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南 |
あはは、文化庁長官が
悪いわけじゃないんだけどね。
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糸井 |
うん(笑)。
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南 |
でも、初対面の文化庁長官を前にして
冗談ばっかり言ってちゃまずいでしょ。
かといってジャズについて、
話すこととかなんにもないんだ。
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糸井 |
で、どうしたのよ。
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南 |
「オレに振るな」っていう
サインをモーレツに出しながら、
ニコニコしてる。
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糸井 |
ははははは。
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南 |
そういうサイン出してるんだけど、
文化庁長官、ぜんぜんわかってくれなくてさぁ。
「で、南さんはジャズのどういう‥‥」
なんつって。
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糸井 |
はははははは。
たいへんだったんだ。
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南 |
うん。
でもね、そこで聴いた演奏はすごくよかったよ。
外国人の、クラリネット奏者だったんだけど。
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糸井 |
どうよかったの?
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南 |
うーんとね‥‥すっごくうまい。
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糸井 |
うまい(笑)。
プロ並みにうまい?
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南 |
もう、玄人裸足。
いや、プロだよ、本場の。
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糸井 |
よかったんだね。
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南 |
すごいよかった。
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糸井 |
ジャズを知らない伸坊でもわかったんだ。
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南 |
そうそう、もう、
ジャズの「ズ」の字も知らなくても。
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糸井 |
ジャの「ズ」の字も知らなくても(笑)!
いいねぇ!
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南 |
悪口のときにいいね。
「あのやろう、ジャズの
『ズ』の字も知らないくせに」!
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一同 |
(笑)
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糸井 |
「ジャズの道は蛇」っていうのはどうだ。
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南 |
ははははは。 |
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(もちろん、まだまだ続きます) |