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糸井 |
前回の個展は、
テーマが「のんき」でしたよね? |
南 |
ああ、はいはい。 |
糸井 |
たしか、温泉に家族が入ってる絵を
「こういう個展をやります」ということで
見せていただいてね、
で、実際に、個展に行って絵を観たら、
その絵とまったく違う雰囲気で。 |
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南 |
あはははははは。 |
一同 |
(笑) |
糸井 |
あれは、驚かされましたよ。 |
南 |
あの温泉の絵はね、
じつはけっこう前に描いてたからね。
ああ、そうそう、今回の個展も、
最初の1枚はできてるんですよ。 |
糸井 |
あ、そうですか。 |
南 |
うん。
タイトルが「おばけの生活」ですから、
まず、傘のおばけを描いたんですけどね。
傘のおばけなのに、濡れるのがキライ、っていう
そういう絵にしたんですが、
ああ、今日、持ってこなかったな。 |
糸井 |
持ってきてくださいよ! |
南 |
持ってくるべきだったねぇ。
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糸井 |
あ、きゃわいい。 |
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南 |
‥‥これ、なんであるの? |
糸井 |
ほら、インターネットにさ。 |
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南 |
ああ、インターネットにね。
すごいねぇ、どうも。 |
糸井 |
まぁ、このきゃわいい傘のおばけを皮切りに、
愛嬌のあるおばけが
たくさん展示されるんですよね? |
南 |
え? |
糸井 |
当日は、愛嬌のあるおばけが
たくさん展示されるんですよね? |
南 |
ああ、そうです、そうです。
もう、たくさん展示されますよ、それは。 |
糸井 |
この、傘さのおばけ以外のおばけも |
南 |
うん、出ます、出ます。 |
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糸井 |
首の長いやつだとか。 |
南 |
うん、首の長いやつも出るんじゃないですか。
出るでしょう、それは。 |
糸井 |
かっぱなども。 |
南 |
ああ、かっぱもね。出ますね。 |
糸井 |
出ますか。 |
南 |
うん。
‥‥ほかにないかな? |
一同 |
(笑) |
糸井 |
要するに、時代劇に出てくるような
おばけがいいんですよね。 |
南 |
そうそうそうそう。 |
糸井 |
化け猫とか。 |
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南 |
化け猫は出るねぇ、きっと。 |
糸井 |
あんどんの油をなめたり、
ご飯のあとに皿を舐めたり。 |
南 |
皿ってぇと、番町皿屋敷もあるね。
お菊さん。 |
糸井 |
あれは、おばけじゃなくて
幽霊でしょう。 |
南 |
ああ、そうか、幽霊ね。
ま、幽霊でもいいんじゃない? |
糸井 |
幽霊もいいですか! |
南 |
だめかな? |
糸井 |
いや、まぁ、
決めてさえ、いただければ。 |
南 |
そうねぇ‥‥。 |
糸井 |
とりあえず、おばけに戻りましょうか。
‥‥一つ目入道とか? |
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南 |
一つ目は、
「入道」じゃなくて「小僧」だね。 |
糸井 |
あ、入道は、「三つ目」か。
一つ目小僧と、三つ目入道だ。
これは、両方出るんですかね? |
南 |
あ、両方。
‥‥たいへんだな。 |
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一同 |
(笑) |
糸井 |
じゃあ、一つ目小僧だけにしましょう。
三つ目より一つ目のほうが
目が少なくて簡単でしょう。 |
南 |
いや、まぁ、そんなにたいした違いはない。 |
糸井 |
目を余計に2つぐらい描くくらいのことは? |
南 |
そうそう、目を描くのは大したことはない。 |
糸井 |
じゃ、百目(ひゃくめ)は? |
南 |
百目! 百目かぁ‥‥。 |
糸井 |
やめておきましょうか。 |
南 |
百目かぁ‥‥。 |
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糸井 |
そうそう、百目といえばさ。 |
南 |
うん。 |
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(百目といえば‥‥つづきます) |