看板に書かれている文字は、あれは読むというよりむしろ、見るものであって、だから、ある意味では、あれは字ではないと言ってもよろしい。<p>土屋耕一</p>

「ほぼ日」では、これからひと月以上にわたり、
土屋耕一さんの読みものの連載をします。
このコーナーは、その予告的な入口です。
土屋さんがどんな「ことば」を発してきたのか
少しずつご紹介していきます。
これからはじまるたくさんのことば遊びの連載を
どうぞたのしみにしていてください。
そして、「ほぼ日」では5月8日に、
全国の本屋さんでは5月11日に、
土屋さんのこれまでの仕事とことば遊びを編んだ
2冊組の本を発表します。タイトルは
『土屋耕一のことばの遊び場。』
(和田誠/糸井重里 編集)
です。こちらも、おたのしみに。

土屋耕一さん、どんな人?

土屋耕一(つちやこういち)、
1930年5月11日東京生まれ。
資生堂宣伝部を経て
1960年広告制作会社ライトパブリシティに入社、
コピーライターとして活躍。1976年独立。
糸井重里曰く
「土屋さんは、最も尊敬するコピーライターであり
 ことばの名人」
和田誠さん曰く
「キャッチフレーズだけでなく
 ボディコピーの文体にも個性を持ち込んだのは、
 これは偉業とさえいってよい」
コピーの代表作に、
資生堂「君のひとみは10000ボルト」、
伊勢丹「こんにちは土曜日くん。」、
明治製菓「おれ、ゴリラ。おれ、景品。」などがある。
コピーライターとして活躍するかたわら、
回文をはじめアナグラムや俳句、詰字、早口言葉など
あらゆる「ことば遊び」を発表し、注目を集める。
回文集に『軽い機敏な仔猫何匹いるか』
(このタイトルも↑回文になってます)、
エッセイ集に『土屋耕一のガラクタ箱』など。
句集に『臨月の桃』がある。
2009年3月逝去。享年78。