子ども番組を作るにあたって、 そもそもおふたりとも 「子ども」に興味はあったんですか? |
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まったく関心なかったです。 | |
子どもといえば、全員 自分の子ども時代しか知らなかったね。 |
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スタッフのうち、 結婚してるのは僕と桜井さんと もうひとりのプロデューサーぐらいで もちろん子持ちはいなくて、 みんな独身だったから、 リアリティがないんですよ。 |
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なまじ子持ちだったら、 「『シュールくん』とか、 子どもはわかんないんじゃない?」 なんて言い出したり。 |
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うちの子どもがいま 小学校2年生なんですが ウゴウゴルーガを見せられないんです。 見せようとして‥‥「ダメだ」(笑)。 |
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自分の番組が見せられない。 | |
その理由としてひとつ挙げるとすれば、 いまの子どもと ウゴウゴルーガの時期の子どもでは いまのほうが、 情報の量が圧倒的に多いんですよ。 わざわざテレビで見せなくても、 世の中にいろんなノイズが 蔓延している、ということがあります。 |
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わざわざテレビ番組で混乱させることも ない、と。 |
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でも、われわれは当時は、 本当に子どもに向けて作ってたんです。 自分たちのイメージする 「子ども」というのがあって、 その子たちに宛てて作っていました。 |
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私のイメージの中の子どもは、 「けっこう大人」というイメージでした。 |
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なるほど、うん。 | |
私は1954年生まれなんですが、 子ども時代はやたらと60年安保の 「安保反対!」というニュースが テレビで流れていました。 「安保反対!」って、 子どものあいだですごく流行ってたでしょ? いまの小島よしおさんの真似を みんながやるのと同じように 「安保反対!」って、言ってました。 |
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言ってたね。 | |
子どもって、わかってるんですよ。 大人が願望しているほど、 子どもではない。 自分のなかにある「子ども」が そういう感じであることはわかっていたので、 そこに向けて、という意識はありました。 福原さんは福原さんで、 自分の子ども時代──ウンコ好きな少年‥‥ |
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というか、 子どもってみんな、好きですよね(笑)。 |
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福原さんだけだって(笑)。 | |
結局、子どもだったときの自分を 覚えてるか覚えてないか、 ということなのかなぁ。 |
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あ、それそれ。 | |
それだけですよね。 | |
うん。 | |
つながってるか、つながってないか。 | |
クソ真面目な話をしちゃうとね、 成熟しているはずの子どもが いろんなことを禁じられることが社会性だ、 という説があるんだそうです。 社会性をつけて、 いったん大人になっちゃった人が 「あ、そんなことでもなかったな」と いう日が来る。 「ウンコって言ってもよかったな」。 そのあたりの循環が ここに来てたんだろうね。 |
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ああ、わかります。 | |
ウゴウゴルーガを夢中で見てた子たちは、 勉強できるようには ならないかもしれないけど。 |
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でも、勉強できたからって。 | |
いや、フジテレビには入れない、少なくとも。 | |
「ウンコ」でずっと行っちゃってたら。 | |
行っちゃってたらね。 ずっと行っちゃってたらね。 |
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(続きます) | |
2008-05-26-MON |