- トミタ
- ジェーン・バーキンが理想っていうのを聞いていて
思ったんですが、「白いシャツ」って、
値段と自分のバランスっていうのかな、
年齢を重ねたら、重ねたぶん、
きれいにいいシャツを着れるんじゃないかって。
- ゆーないと
- ありますね!
- トミタ
- で、その、いいシャツってなんだろう? っていうと、
シャツがシャツとしてきちんとしているための
パーツがちゃんと選ばれていて、
きちんとつくられていること、そして、
自分に、体形だったりとか着方も含めて合っていること。
そして「この人が着ると、よく見える」っていう、
洋服の最高峰が白いシャツなのかもしれない。
ジェーン・バーキンみたいに
若い頃からかっこよくて、
60代の後半になった今でもかっこいいっていう、
すごいうらやましいカッコいい着方みたいなのが
あるんじゃないかっていうイメージ。
もちろん、年齢を重ねないとダメということではなく、
きっと10代には10代の白いシャツの着方がある。
- 廣瀬
- うんうんうん。
- トミタ
- それって、Tシャツとかカットソーだと、
なかなか表現ができないけれど、
白いシャツには可能。
- 武井
- ちなみにトミちゃんは、
洗いざらしで、しわのまま着てもサマになる、
そんなシャツを選びました。
シャツドレスというのかな、
うんとすその長い、たっぷりしたシャツも
とても似合っていたけれど。
- トミタ
- あれも着心地がすごくよかったです。
でもカジュアルをもっと楽しむのに、
選んだのが、これでした。
で、最後に、
「もうワンサイズ小さいほうがいいですよ」
って言われたのは驚きました!
- 廣瀬
- そうそうそう。
- トミタ
- 伊勢丹さんがいなかったら、
私、あのサイズを変えるっていう
発想がなかったので。
- 廣瀬
- ふふふ、僕は、先に買っていたから、
わかってたよ!
「あ、絶対もうワンサイズ下」と思ったもん。
- ゆーないと
- すごい。廣瀬さんに、そんな目が!
- 廣瀬
- そうなんだよ。そういう見方も、
今回の取材を通して、だいぶ変わった。
- 武井
- ゆーないとさんは、
僕らが「似合う」って言ったなかに、
イタリア製のシャツもあったよね。
- 西本
- 似合ってた。
- 廣瀬
- なんでやめたの?
- ゆーないと
- あれは、格が上すぎて。
- 武井
- それこそ、ジェーン・バーキンだよ?
- ゆーないと
- そうそう、ジェーン・バーキンには近づくんだけれど、
やっぱり、デイリーに着たいと思うと、
敷居が高かったんです。
「ちょととこれだと着なくなっちゃう」って。
寝かせて、何年か後に着る、
みたいな感じになりそうだなと思って。
でも、これだったら、デイリーだし、
ちゃんとしてるふうにも見えるから、
使い勝手はいいなと。
- 武井
- 「白いシャツは似合わないはずだ」と、
自分で言ってたももちゃん、どうだった?
- もも
- それが‥‥すっごい楽しかったんです。
- 廣瀬
- でしょう、でしょう(笑)?
- もも
- 白いシャツを通じて、初めて自分と
ちゃんと向き合ってみたという感じです。
いろんな形があって、
自分に合わせてみないと本当にわからない。
そもそも、自分の買い物の仕方として、
「シャツを買う」みたいに一点集中で探すことは、
あんまり、私、なくて。
ウインドウショッピングをしながら、
その場その場で出会ったもので考えていたんです。
今回そもそも「白いシャツって何?」ということから、
よくわかっていませんでしたから。
でも伊勢丹の方を通じて、
カッコよく着るのは「シャツ」、
柔らかく着るものを「ブラウス」と考えればいいと知り、
そうか、きょうは、「かっこいい私」を探そう、って。
- 武井
- きりっと。
- 廣瀬
- なるほどね。
- ゆーないと
- 白いシャツって、シンプルなだけに、
体形もクローズアップされるから、
逆にセクシーな感じに見えるかも、意外なことに。
- 男子
- そうそうそうそうそう!
- 武井
- 胸元をあけてデコルテを見せるっていう意味の
セクシーじゃなくてね。
- ゆーないと
- で、まあ、身内を褒めるみたいでなんですけれど、
男性のみなさんも、そういう‥‥印象でしたよ。
- 武井
- セクシーだと言ってくれ。
- ゆーないと
- セ、セ‥‥。
- 廣瀬
- 女性は女性らしく、
男性は男性らしくなるっていうことだね。
- もも
- 私、今日、武井さんを見て、
「あ、白シャツ着てる。カッコいい」
と思いましたよ(笑)。
- 武井
- ありがとう、ありがとう(涙)。
- もも
- そして西本さんがネクタイをしているのを見て、
「あ、やっぱりカッコいい」って。
- 武井
- にしもっちゃんは、じつは伊勢丹メンズ館で
ネクタイも購入したんです。
それも、ネクタイはかつてスカーフを畳んだものだった、
という、ルーツをたどるような、ふんわりとした、
あまりはっきり折り目の付いていないようなもの。
- 西本
- これは、付けてみてわかったことがあるんです。
いままで付けてたネクタイって、平面なんですよ。
でもこれって、立体なんですね。
男子も年齢を重ねると、胸元が薄くなる、
ということを、以前、ジョージさんから教わったんです。
だから中尾彬さんはネジネジしてるんだなあと。
そういうなかで、ボリュームのあるネクタイって、
シャツを格好よく着るアイテムとしては、
すごい相棒だぞって勉強になりました。
- トミタ
- 西本さんが試着室から出てきた時に、
肩と腕のラインがなんてきれいなんだろうって、
すごく思ったんですよね。
- 武井
- にしもっちゃんはネクタイをしたいから
首は第一ボタンまでしまるサイズにしたんだよね。
僕はネクタイをしないし、
しめようとすると首まわりが42センチになって、
それだと全体的にでっかくなっちゃう。
だから「閉まらなくていいです」って言いました。
すると「第一ボタンを外したまま、ネクタイをしても、
さまになりますよ」って言われて。
- もも
- そういう着方も?!
- 西本
- 面白いのは、武井さんも僕も、
これだけ体型が違っても、
同じシャツを買うことができるってこと。
首回りで選んで、
腕の長さだけ、
買ったあとに調整してもらうんです。
- 廣瀬
- 武井さんの「なで肩」が消えた、
あのトリックは何?
- ゆーないと
- 「肩のラインが内側にある」
っておっしゃってましたよね。
- 廣瀬
- そうだ、肩の縫い目が、腕寄りじゃなく、首のほうに
ちょっとだけ入っているんだ。
だから、西本さんの腕が短く見えない。
- 武井
- ほんとは短いのに。
- 西本
- そうそうそう。これはね、
僕にしてみると、画期的なんですよ。
- もも
- 言われてみたら、私も肩のラインが内側に入ってる。
- 武井
- あ、みんな入ってる。
- 廣瀬
- ゆーないとさんのもそうだよ。
みんなそうだよ。
内側に入ると、ちょっとシュッとして
カッコよく見えるの。
2015-07-23-THU