西本 |
でもこれは再放送です。
安心して外していいです。 |
永田 |
なんか、このへんの時間帯、
再放送が多くないですか? |
西本 |
多いです! この年末年始の
いちばんの特徴ともいえます。 |
永田 |
この『ぷっスマ傑作選』なんかも、
まあ、再放送の部類ですよね。
でも、傑作選って言われると弱いんだよな。
これ、意外におもしろかったりする? |
糸井 |
いや、それを観るなら、ぼくは
『山田優ハワイ2人旅』を観るね。 |
西本 |
いえてます! いや、
これは観逃せないですよ! |
永田 |
ずいぶんな勢いですね。 |
西本 |
いや、永田さん、
山田優はいま観ておいたほうがいい。
糸井さんとぼくとの二人会議では
「山田優は、あり」ということで
一度、結論を出してます。 |
永田 |
そんな会議があったんですか。 |
西本 |
ええ、とことん話し合いました。 |
糸井 |
まあ、我々の結論としてはですね、
山田優がくる予感があるんですよ。 |
永田 |
はあ。 |
 |
西本 |
ですから、この時期の山田優を
観ておくことが大切なんです。 |
糸井 |
これはね、永田くん、
乗っておいたほうがいいよ。 |
永田 |
はあ。そうですか。ご丁寧に。どうも。 |
糸井 |
いや、あなたはそういうことは
ぜんぜん知らないと思いますけどね、
世の中にはいろんなことを
準備している人がいるんですよ。
藤原紀香がなぜブレイクしたのかとかね、
いろんな動きがあるんですよ。
いまでいうとそれが山田優でね。
森下千里はどうも違うような気がするとかね。 |
永田 |
はあ。 |
糸井 |
あなたほんと、
こういう話になると反応しませんね。 |
永田 |
ていうか知らないんですよ。 |
西本 |
そのあたりは弱点ですね。
この時期に森下千里の
話題を振られたということは
「フライデーの中とじをちょっと
破いて見てみてみたいですね」
とか、そういうコメントを
永田さんは求められているんですよ。 |
糸井 |
「ぼくは人格はどうでもよくて、
ボディーを見ちゃいますね」とかね。 |
永田 |
そのあたり、自分の野暮さは
承知してるんですけどね。 |
糸井 |
意外に女子にはそういう話は通じるんだよね。
うちの女子部もけっこう語りますよ。
若槻千夏は一回りしてオッケーになったけど、
森下千里はどうもダメだとかね。 |
西本 |
売れるかどうかとか、好みかどうかとか
色んな要素があるんですよね。 |
永田 |
はあ。 |
糸井 |
まあ、でも、糸井西本会議の結論でいえば、
若槻も森下もいいんですが
素材としてはまだ小粒です。 |
西本 |
そうです。風が吹いているのは
バラエティーにはあまり登場してない
山田優なんですよ。 |
永田 |
はあ。 |
西本 |
その証拠にですね、ぼくはいま、
CMに山田優が出ていると、
苦虫をかみつぶしたような表情で
それを見つめているわけですよ。 |
糸井 |
おっ! すごいね!
これは大きなヒントですよ。 |
永田 |
ほお。 |
西本 |
嫁に聞こえるように
「チッ!」と舌打ちなんかをしてます。
これはもう、完全に
山田優を異性として意識してます。
そんな自分が嫌だなぁという舌打ちです! |
糸井 |
ははあ、わかります! |
永田 |
それは要するに、西本さん特有の
「イヤなもん好き」というやつですね。 |
西本 |
ええ。その典型です。 |
永田 |
「あいつイヤなんですよ」って言ってたのが
ある日突然、「好きかもしんない」ってなる
例の現象ですね。 |
糸井 |
もっと言うと、にしもっちゃんは、
「イヤだな」と言った時点で
イヤじゃありません!
つまり、山田優がイヤなんですが、
すでにイヤじゃないんです。 |
西本 |
そのとおりです!
とにかく山田優には久しぶりに
西本アンテナが動きましたね。 |
永田 |
へえ。 |
糸井 |
これはけっこうすごいことですよ。
なんせにしもっちゃんは
絶好調のときの藤原紀香に
まったく興味をもたなかった人ですから。 |
西本 |
そのとおりです! ついでに、
なぜぼくが藤原紀香を
スルーしたか言っておくと、
ぼくは小学生の一時期、
藤原紀香と同じクラスにいたからです! |
永田 |
え、そうなんですか。 |
西本 |
そうなんです。だから、僕にとっては
あの人は藤原紀香じゃなくて
「藤原」なんですよ。 |
糸井 |
「え? 藤原だろ?」と。 |
永田 |
「なんだ藤原じゃん」と。 |
西本 |
「うちに遊びに来てたじゃん」と。
同い年だから、やつも来年は34歳ですよ。
いろいろ無理が出てくるころですよ。
オレも酒を飲むと翌日はもう動けないです。 |
ふたり |
わははははははははは! |
永田 |
藤原紀香に「酔っぱらったオレ」を
並列で重ねるとは(笑)。 |
糸井 |
「同い年」というだけの乱暴さでね(笑)。 |
西本 |
で、山田優なんですよ。 |
糸井 |
山田優なんですね。 |
永田 |
まだ続けますか。 |
ふたり |
これからですよ! |
永田 |
はあ。 |
糸井 |
つまり、代理店、プロダクション、テレビ局、
いろんな準備が進んでいるのが山田優なんです。
その象徴がこの『山田優ハワイ2人旅』という、
いってみれば「どうでもいい」番組なんです。 |
西本 |
これをテレビ東京がやっているあたりが
ポイントです。むしろ、「ヒント」です。
どこか特定のテレビ局が
がっちり押さえているわけじゃない
という表現として見るべきです。 |
永田 |
ちょっとトイレ行ってきます。 |
ふたり |
聞きなさい! |
西本 |
この、昼間の11時台という
放映時間も「ヒント」ですね。
いわば「大ケガしない時間帯」なわけです。
いってみれば、
「ケガしない時間」に「ケガしない局」で
試し打ちをさせているあたりを、
ぼくはおおいに評価します。
お母さんといっしょに行っている
あたりもいいですよ。
これが中途半端なバラエティータレントと
わいわいガヤガヤ、ハワイで楽しんでたら
「おいおい、もうタレント気取りかよ」
とツッコミが入るでしょう! |
糸井 |
ああ、それはそのとおり! |
永田 |
なんでもいいけど
声がデカいよ、さっきから。 |
糸井 |
だから、これは、山田優が視聴者と
「一気に知り合いになる」番組なんですよ。
「あのコ、いいとこあるね」ということですよ。
あゆだってさ、いまのような
「ニッポンのあゆ」になる直前のころに
いいドキュメント番組があってさ、
それがうちのカミさんみたいな人の心を
グッとつかんだりしてたんですよ。
こう、コンサートをあゆがひとりで
がんばって仕切っているようなやつでね。
ぼくが家に帰ったら、
それを観てたうちのカミさんが
「あゆはすごいねえ」なんて言ってるんですよ。 |
永田 |
あっ! それうちの妻も観てた!
ていうか、まさに同じ状況!
家に帰ったらうちの妻が
「あゆはすごいんだぞ」と。 |
糸井 |
え、そうですか。 |
西本 |
ちなみにその番組、
ぼくも家でひとりで観てました。
「ヤツは本物だな」と思いましたよ。 |
 |
糸井 |
誰かがはじけるときには、
そういう番組が必要なんですよ。
「私はこのコが好きだ」って
思わせる番組というか、
そう思わせる季節が必要なんです。 |
永田 |
なるほど。 |
糸井 |
誰かがはじけるときには、
「私はこのコが好きだ」って
思わせる季節が必要なんです。 |
永田 |
なんで2回言うんですか。 |
糸井 |
ちなみにうちのカミさんとあゆは、
その後、直接会ったときに、お互いに
「好きです」って告白し合ってましたよ。
まるで女ヤクザどうしの出会いでしたよ。 |
西本 |
ああ、それは見応えがある場面だ。 |
永田 |
ともかく、そのあゆの番組に当たるのが
この『山田優ハワイ2人旅』であると。 |
ふたり |
いや、違います! |
永田 |
なんなんだよ! |
糸井 |
まだ、そこまではいってない。 |
西本 |
いわば山田優伝説直前なんです。 |
糸井 |
まだなんだけど、キてるよなぁ。 |
永田 |
ちょっと待ってください。
山田優の顔を確認していいですか? |
ふたり |
それも知らずに聞いてたのか! |
永田 |
ええと、ボーダフォンの人? |
ふたり |
そうそうそうそう。 |
永田 |
よし、わかった。 |
西本 |
あとね、グリコのヨーグルトに
リンゴが入ったみたいなやつ。 |
永田 |
ああ。はいはい。わかりました。 |
糸井 |
たぶんね、山田優のね、
現物に会うと小さいんだと思いますよ。 |
永田 |
わはははは、なんだ、それ! |
糸井 |
つまり、いまが現物以上に
見えてる時期だということです。 |
西本 |
ポテンシャルがあるということですね。 |
永田 |
わかりました! わかりましたから!
つぎいきませんか!
このままだと年末年始のテレビガイドが
山田優で終わっちゃいますよ! |
糸井 |
しかたない。これくらいにしといてやる。 |
西本 |
いや、でも糸井さん、
いい番組に目をつけましたね。
これは要チェックですよ。 |
糸井 |
オレと西本はね、ときどき、
意味のない会話のなかに
ドンピシャのヒントを見つけるからね。 |
永田 |
はい、つぎいこう、つぎ! |