「なんにもなくても、堂々と生きなさい」(6月24日)

・昨日は『セキュリテ被災地応援ファンド』の説明会に、
 おじゃましてきました。
 ぼく個人と、会社とが「投資」をしてますので、
 それぞれの投資先のことを知るということと、
 新しくファンド募集する事業主さんの話を聞くことと、
 ふたつの目的がありました。
 ‥‥というのは、建前で、
 直に話を聞きたかったのです。

 説明してくれた代表の方々、
 社長さん専務さんというより、おとうさん、おかあさん。
 ふだんから「人前でのおしゃべりが得意」
 という人たちではないと思うのです。
 じぶんの住み慣れた土地を離れて、
 東京の初めての場所で知らない人たちに話しかける。
 こんなこと、想像もしてなかったと思うんですよね。
 みんな苦手だ苦手だと言いながらしゃべりだしました。
 
 でも、ことばが生きてるんですよ。
 忘れてしまわないように紙に書いたメモを読んでても、
 ちゃんと生きたことばが届いてくるんです。
 叫びもしない、大げさに言おうともしてない、
 飾ってない、うそをついてない、
 でも、じぶんのことばが発せられて、しっかり届く。
 よかったですよ、あの場にいられて。
 
 いちばん先に設備の費用をファンドで集められた
 斉吉商店の専務、和枝さんがこんなこと話しました。
 「なにもなくても、堂々と生きなさいと、
 和尚さんに言われて、ほんとにそうだと思いました」
 「なにもなくても」というのは、
 ふつうは、たとえ話のことばです。
 「なにもない」なんてこと、そうそうあるもんじゃない。
 でも、あったんですよね、「なにもなくても」が。
 そして、「堂々と生きなさい」です。
 実際、ここに集っている事業主たちは、
 みんな「なにもない」ところからスタートして、
 「堂々と生き」ている。
 響いてきました、すべてのことばが。
 ぼくは、そのことばに応えられる「堂々」でいたい。

今日も「ほぼ日」に来てくれてありがとうございました。
先に成功例をつくるということ、なんでも同じなんだなぁ。

「今日のダーリン」より