やりながら考える(6月25日)

『西條剛央さんの、すんごいアイディア』の連載。
 これがはじまったときに、
 回を重ねるごとにおもしろくなるよと予告したけど、
 やっぱり、おもしろくなってったでしょう。
 なにしろ、聞いているぼくが、
 その場でびっくりして、わくわくしていたんだから。
 
 で、これまでの「業界」の「プロのクリエイター」に、
 はたしてこの西條さんたち
 『ふんばろう東日本支援プロジェクト』以上の
 アイディアが出せたろうかと考えると、
 ぼくは、むつかしいんじゃないかと思うんです。
 
 「やりながら考える」ということが、
 代理店だとか制作会社とかで、
 「考えてから、オッケーをもらって、やる」
 という方法になれた人には無理になってると思うんです。

 つまり「やりながら」ということは、
 まだ成果を保証できないところで、
 すでに動き出しているということでしょう?
 責任はどうするとか、もっといい方法はないかとか、
 はじめる前に「考える」ということを、
 むやみに細かいところまでやってしまいそうです。
 プロとしてやっているチームは、
 それなりに大きな予算組みもできる。
 それなりに専門家を呼び寄せることもできる。
 だけど「はじめちゃう」が苦手なんですよね。
 
 昨日お会いした、陸前高田『八木澤商店』の新社長、
 河野通洋さんも、宮城県庁の山田さんも、
 被災地のペットの救出活動をしている方々も、
 やっぱり「やりながら考える」だった。
   
 「あ、そうか。あ、そうか」の連続する発見は、
 やりはじめているからこと、見えてくるものなんです。
 正直に言いますけれど、ぼく自身が、
 いい意味じゃなく大人になりすぎていたと思ってます。
 最近会う人たち、「まずダッシュ」してるもんなぁ。
 ぼくは、ただただ吸いこむように学んでいる最中です。

今日も「ほぼ日」に来てくれて、ありがとうございます。
土曜日ですけど、休めてますか、それともお仕事ですか。

「今日のダーリン」より