光のある方向に顔を向けて(6月29日)

・福島県、郡山の開成山球場でのプロ野球公式戦、
 巨人対ヤクルトの試合を観に行ってきました。
 試合の内容は、ひいきのチームのあるぼくとしては、
 なかなか切ないものだったのですが、
 球場の雰囲気はすばらしいものでした。
 
 よくある地方球場の試合よりも、
 もっとずっとはしゃいで見えるんです。
 お祭りのような、海水浴場の家族連れのような、
 なんだかうれしそうな表情が、目に見えるんです。
 こういうこと、待たれてたんだなぁと思いました。
 野球場に出かけて、わいわいと観戦するということが、
 こんなに人の表情を明るくするんだと、
 あらためて知ったような気がします。
 
 聞くところによると、この夜の試合開催の前には、
 たくさんの人々の手による、
 グラウンドの土や芝生などの入れ替えなど、
 そうとうな準備があったということらしいです。
 その、たいへんなご苦労の結果が、
 観客席の人たちのあの笑顔だったんだと思うと、
 なんだか感じるものがありました。

 昔の人が大仏を建立したりすることだとか、
 命がけのような大きな祭をやることだとかも、
 きっと、似たようなこころのありようだったのかも。

・野球の翌日の今日は、
 福島のなかでも甚大な被害を受けた浪江町の、
 復興に立ち上がっている方々とお会いします。

 地震があり、津波があり、原発事故があって‥‥。
 ネガティブなことも数えきれないほどあるなかで、
 光のある方向に顔を向けて
 立って歩んでいこうとしている人に、
 ぼくらは会っていこうと考えています。
 わからないこともたくさんあるし、
 まとまらない意見もいくらでも出てくるけれど、
 光の方向に、ぼくらの目も向けていきます。
 これからも、どうぞよろしくお願いします。

今日も「ほぼ日」に来てくれて、ありがとうございます。

「今日のダーリン」より