『八木澤商店』八代目社長、河野和義さん(10月27日

・昨夜、立教大学で、
 陸前高田『八木澤商店』の八代目社長、
 河野和義さんの講演がありました。

 息子さんで九代目社長の河野道洋さんには、
 「ほぼ日」にも登場していただいていますが、
 先代のお話を聴くのははじめてです。
 ここでも何度か書きましたけれど、
 津波で流された会社のあった場所で、
 「これ、なんだかわかるかぁ。給料袋だぞーっ」
 と、サンタクロースのような笑顔を見せていた人です。
 あの、給料にしても、偶然入手できた書類を元に、
 いつもの月と正確に同じ金額を、
 徹夜して袋に詰めていたのだそうです。
 
 八代目と九代目は、親子でもありますから、
 自然に息子でもある現社長の話も語られます。
 いくつかの対立があったことも話してくれました。
 本気で真剣に体当たりしているのが、よくわかります。

 責任という大事な荷を、しっかり背中に担いだ
 猛獣の親子みたいに思えました。
 どちらも眼光も鋭いし、呼吸も激しいです。
 優しく強く走り続けているのが、よく伝わってきました。

 あの震災が奪い尽くしたものも多いですが、
 そのあとに育んでいるものも、少なくはありません。

 「真剣だと、知恵がでる。
  中途半端だと、愚痴がでる。
  いい加減だと言い訳ばかり」
 父親として、息子さんに教えたことだそうです。
 九代目は、いまも真剣に知恵を出しまくっています。
 これからも、河野さん親子には、
 何度も「ほぼ日」に登場してもらいたいと思っています。

・11月には、「ほぼ日」もいろいろ大きな変化があります。
 いま、まさに、その助走の時間。
 息を整えています、心拍数をあげています。

今日も「ほぼ日」に来てくれて、ありがとうございます。

「今日のダーリン」より