飽きずにたのしく、積み重ねていく。(11月16日)

・日帰りで、南三陸の「ミシンプロジェクト」を見学して、
 そのまま「気仙沼のほぼ日」西條剛央さんと対談。
 一ノ関駅まで移動して、最終の新幹線で帰ってきました。

 気仙沼の空はとても澄んでいるんです。
 真っ暗な空に、出来立てのように見える星が置かれてて、
 ひとつお土産にしたいと思うくらいでした。
 星が見えているのに、雪が降りだしました。
 ずいぶん風の冷たい日でしたが、
 やっぱりもう本番の冬が来ているんだなと思いました。
 
 東北に行くたびに、
 ぼくらのできることは大きくないと思います。
 いえ、それは無力感ではありません。
 大きくない、というただの事実です。

 急いで、大きなことをやっていけば、
 なにかがうまくいく‥‥というような場面に、
 じぶんたちはいないんだ、と思うのです。
 ぼくが子どものころから逃げ回っていた、
 積み重ねの勉強のようです。
 いや、苦手というわけでもないかもしれない。
 だって、「ほぼ日」そのものもそういうものだから。
 やればやれるのだけれど、歩みはのろい。
 飽きずにたのしく、積み重ねていく。
 そういうことが、ぼくらの仕事なのだと思っています。

・たとえば、知りあいのいないあなたが、
 気仙沼に来たとしたら、どこに行けばいいのか。
 そのために、どんな地図が必要なのか。
 こんなことも仕事の予定のなかにあります。
 たとえば、インターネットのしくみを使いながら、
 ご近所の仮設店舗の特売情報やら、
 行ってみたいイベントなどの案内や、
 冠婚葬祭の情報がわかるようなしくみはできないか?
 そんなことも積み重ねの仕事として考えています。
 志の輔さんたちと考えていることや、
 矢野顕子さんと相談していることなんかもあるけど、
 それは、根気よくつくった土台の上に建てるものです。
 根っこのよく張った仕事を、じぶんたちに望んでます。

今日も、「ほぼ日」に来てくれてありがとうございます。

「今日のダーリン」より