── |
じゃ、荒井先生、
なにか挙げていただけますか。
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荒井 |
そうですねぇ。
この、『高校生レストラン』っていうのは
なんなんですかね。 |
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高校生レストラン |
日本テレビ系 |
毎週土曜日午後9時 |
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あやや |
ああー、これ、気になりますよね。
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荒井 |
まったく内容が予想できない。
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森下 |
たしかこれ、実話ベースなんですよね。
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あやや |
そうそう。
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荒井 |
あ、実話なんですか。
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あやや |
実際に、県立高校の調理実習施設として
オープンしたレストランがあるんですよ。
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荒井 |
なるほど。
しかし、それだけでは、つかみどころが‥‥。
土曜9時か。うーん。
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あやや |
主演は松岡昌宏さんだから
安心して観てられると思うんですけどね。
あと、吹石一恵さんと、伊藤英明さん‥‥。
それぞれに魅力的ですけどね、
ただ、びっくりするような組み合わせとか、
注文すべき新人、みたいな感じの
キャスティングではないですね。
でも、松岡さんのドラマは、
こういう、手堅いキャスティングで、
結果的におもしろかったっていう
パターンもすごく多いから。
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森下 |
うん、そうですね。
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あやや |
『ヤスコとケンジ』とか、
おもしろかったですよねー。
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荒井 |
で、どういう話なんだろう。
高校生が主役じゃないですよね。
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森下 |
まぁ、高校生たちが、
レストランをがんばって運営してく、のかな。
|
あやや |
たぶん、1話完結で、
レストランに変わったお客さんとか来て。
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森下 |
ドラマが進むごとに、
高校生たちも成長していく。
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あやや |
うん。
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荒井 |
ああ、そうか、うーん‥‥。
タイトルだけ見ると独特ですけど、
話は、わりと、ふつうなのか。
いや、タイトルがすごく気になったので。
|
あやや |
でも、この土曜日の9時の枠って、
なんていうんでしょう、
ノーマークなドラマがブレイクするっていうか。
こないだの『デカワンコ』もそうですけど。
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荒井 |
『デカワンコ』、
めちゃめちゃおもしろかったですねぇ!
|
森下 |
おもしろかったぁー!
|
|
あやや |
正直、はじまるまえは、キワモノというか、
大丈夫? って思いましたけど。
|
荒井 |
最初、そう思いましたね。
でも、「これいけるじゃん!」
っていう当たり方をした。
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あやや |
そうそうそう、だから、
この土曜日9時の枠はけっこう注目ですよ。
なんていうか、ドラマのひとつのつくりかたを
知ってる人たちがやってる気がする。
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森下 |
ああ、そうですね。
こういう楽しみ方もあるっていう。
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あやや |
そうそう。
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森下 |
すごく見やすくて、単純で、明るくて。
|
荒井 |
まさに『デカワンコ』はそうでしたね。
いや、おもしろかった。
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森下 |
おもしろかったですよねぇ。
‥‥じつは、娘に言われちゃったんですよ。
「『JINー仁ー』より
『デカワンコ』のほうが好き」って‥‥。
|
あやや |
うわ(笑)。
|
|
荒井 |
すごい娘さんだ(笑)。
|
森下 |
まぁ、わかるけど。
『デカワンコ』。
|
あやや |
とくに若い子の受けがいいのかもしれない。
こないだ大学生の女の子と話したんですけど、
最近のドラマでなにがおもしろかったか
っていう話になって、やっぱり、
『デカワンコ』って言ってましたから。
|
森下 |
うん。
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── |
‥‥あの、ちょっとすいません。
|
あやや |
はい。
|
── |
それは‥‥デカい、ワンコ?
|
荒井 |
いや、刑事です。刑事(デカ)です。
|
── |
ああ、刑事!
|
あやや |
主人公がゴスロリの格好した
刑事の女の子なんです。
|
|
荒井 |
その子の名前が「一子」で、
すごく鼻が利くということもあって、
通称が、ワンコ。
刑事のワンコで、デカワンコ。
|
|
── |
ああ、
刑事のワンコで、デカワンコ。
|
荒井 |
そうそう。
刑事のワンコで、デカワンコ。
|
|
── |
刑事のワンコで、デカワンコ。
|
森下 |
何回くり返す気ですか。
|
あやや |
『デカワンコ』って漫画が原作なんですけど、
『ごくせん』を描いた漫画さんなんですよね。
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森下 |
そう!
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荒井 |
森本梢子さんですね。
|
あやや |
強いんですよね、原作のおもしろさが。
|
荒井 |
優秀ですよねぇ。
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森下 |
よかったですよ、『デカワンコ』は。
娘がマネしてたいへんだった。
「やっぱりっ! やっぱりっ!」って。
|
荒井 |
あれ、いいですよね(笑)。
|
あやや |
ドラマは多部未華子ちゃんの
魅力が大きかったですよね。
|
森下 |
あれは、多部未華子ちゃんという
日本人形みたいな顔してる人が
ゴスロリの格好してるのが
すごくよかったんだと思います。
たぶんあれ、おめめパチパチの子に
同じことやられると‥‥。
|
あやや |
そうそうそう、ダメダメダメ。
|
|
森下 |
あんまりにもマンガになっちゃって、
きっとつらかったと思うんですよ。
だから、多部未華子さんの不思議な力。
|
荒井 |
多部未華子さんは不思議な魅力がありますねぇ。
|
あやや |
不思議ですよねぇ。
かわいいんだか、かわいくないんだか、
かわいくないんだか。
|
── |
あやちゃん、あやちゃん、
かわいくないのほうが一個多い。
|
あやや |
ともかく! 完全に話がそれましたが!
|
荒井 |
『高校生レストラン』でしたね。
土曜日9時は、化ける枠なので、
そのあたり、注目したいです。
|
── |
じゃ、森下さん、1本、挙げてください。
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森下 |
わたしはテレ東の『鈴木先生』。
|
|
あやや |
あーーー、わかります!
|
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森下 |
まず、マンガがめちゃめちゃおもしろい。
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あやや |
そうらしいですね。
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森下 |
しかも、脚本が古沢良太さん。
|
あやや |
いいです! この方は、いいです。
|
|
森下 |
とーっても優秀な方なので。
|
あやや |
『キサラギ』、『ALWAYS 三丁目の夕日』。
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荒井 |
ああ!
|
森下 |
あと、最近では『ゴンゾウ』。
わたし大好きなんですよ、古沢さん。
|
あやや |
わたしも大好きです。
|
森下 |
で、漫画の『鈴木先生』もおもしろい。
となれば、これは‥‥。
|
荒井 |
ああー、それは、よさそうです。
|
森下 |
おもしろくならないわけがない、
と、言ってしまいたい。
|
あやや |
うん、うん。
|
森下 |
同じテレビ東京の
『モテキ』のようなブレイクをしそうな気が。
|
あやや |
しかもこれ、
『モテキ』と同じプロデューサーの方が
手がけてらっしゃいますね。
|
森下 |
あ、そうなんだ、やっぱり。
|
荒井 |
月曜10時か。
『モテキ』と枠は違うけれど、
同じ雰囲気がありますね。
|
あやや |
最近、テレビ東京のこのへんの番組って
そうとうがんばってますよね。
おもしろいですよ。
|
森下 |
これは絶対ね、いくと思います。
|
あやや |
ちなみに、どんな話なんですか。
『鈴木先生』って。
|
森下 |
鈴木先生は、中学校の先生なんですけど
うーん、なんていうかな。
むずかしいな‥‥説明が‥‥。
|
あやや |
何系の学園ドラマですか。
鈴木先生は、いい人、悪い人、普通の人?
|
|
森下 |
いい人なんだけど、思い悩むというか。
何事に対しても、素で当たる感じなんですよ。
で、あるがゆえに、ちょっと生徒が
かわいく感じられたりすると、本気で
「俺は淫行教師になってしまうんじゃないか」
とか悩んじゃったりするんです。
|
あやや |
おや!
|
|
森下 |
いや、実際に生徒に
手を出したりはしないんですけどね。たぶん。
すごくこう、思い悩む人で、
真面目であるがゆえに
きわどいセリフもばんばん出たり。
|
あやや |
それを、この長谷川博己さんが。
|
荒井 |
『セカンドバージン』の人ですよね、この人。
|
森下 |
そうそう、
『セカンドバージン』。
|
あやや |
わたし、じつは『セカンドバージン』で
この人の魅力がわからないまま
終わってしまったので
|
荒井 |
あ、そうなんですか(笑)。
|
森下 |
コウくんね。
|
あやや |
コウくん、コウくん(笑)。
|
|
森下 |
コウくんの役よりは、
こっちの鈴木先生の役のほうが
似合ってるかもしれません。
|
あやや |
よし、じゃあ、鈴木先生で
その魅力を、確認したいと思います。
|
荒井 |
ちなみに、このドラマは、
エロ的な部分はどうなんですか。
『モテキ』ってちょっと
エロかったじゃないですか。
|
森下 |
あそこまでいかないと思うんですけど。
|
荒井 |
なるほど。
|
森下 |
ただ、ふつうに健全かというと
そうではない。なんかこう、
いけない妄想がほとばしってたり。
|
あやや |
でも、手を出さずに
妄想してるだけの教師って、
逆にいうとものすごくリアルじゃないですか。
|
森下 |
そうそうそう。
だから、なんていうか、説明しづらいんだけど、
新しい切り口は感じますよ。
|
── |
‥‥あ! 「でんでん」が出てる!
|
森下 |
でんでんさん、出てます。
|
あやや |
でんでんさん、いますね。
しかし、この方の名前はこれでいいんでしょうか。
|
── |
「でんでん」は「でんでん」だろう。
|
あやや |
そうですか?
でも永田さん、テレビぜんぜん観ないのに、
急に渋い役者さん知ってますね。
|
|
── |
いや、でんでんさんはそうとう古いよ。
ていうか、でんでんさんが
役者をやってるという事実に
オレは驚いてる。
|
あやや |
え???
|
── |
オレの知ってる「でんでん」は
『お笑いスタ誕』の人だ。
|
あやや |
オワライスタタン?
|
森下 |
いまはいい役者さんなんですよ。
こないだも『冷たい熱帯魚』っていう映画で
すごく味のある役をやってました。
|
── |
そうなんだー。
|
あやや |
ん? オワライスタタン?
|
荒井 |
『お笑いスター誕生!!』ですよ。
むかし、この人はお笑いの人だったんです。
|
あやや |
へーー。
|
── |
ブレイク前のとんねるずや
イッセー尾形さんなんかと
いっしょに出てたんだよ。
|
荒井 |
コロッケさんとかね。
|
── |
そうそうそう、まだ形態模写だけだったころ。
|
あやや |
へーー。
|
|
── |
お、あやちゃんにテレビの話で
優位にたてるのははじめてかもしれない!
コロッケさんはな、最初、
無言で顔マネをするだけで、
歌のモノマネはあとから練習したんだぞ。
|
あやや |
へーーー。
|
── |
『お笑いスタ誕』も知らないのか!
司会は中尾ミエさんと
いまは亡き、山田康雄さんだ!
|
あやや |
ふーん。
|
|
── |
ちなみにでんでんさんのギャグで
オレがいまでも憶えているのは、
舞台にひとりで出てきたでんでんさんが
すごくもったいつけて、こう言うやつだ。
「みんなァ、ほら、見てくれ。
オレの眉って‥‥オレの目より‥‥太いだろ?」
|
荒井 |
わはははははは。
|
── |
わはははははは。
|
あやや |
ぽっかーん。
|
|
── |
あとなぁ、『お笑いスタ誕』には、
小柳トムさんとか、ミスター梅助とか、
九十九一さんとか‥‥。
|
あやや |
ていうか、もう、いいから。
|
|
|
森下 |
あやちゃんの番だね。
|
あやや |
わたしですね。
じゃあ、『鈴木先生』から「先生」つながりで、
『ハガネの女』を挙げたいと思います。
前回の『ハガネ』ってご覧になってました?
|
森下 |
ちゃんと観てないんですよー。
おもしろいんだよね、これね。
|
あやや |
おもしろいですよ。
|
荒井 |
「Season2」がすぐできるってことは、
けっこう手応えがあったんでしょうね。
|
あやや |
なんかね、『鈴木先生』と
傾向が似てるのかもしれませんけど、
学園ものなんだけど、
ふつうのきれいごとで終わらせないんですよ。
あの、学園ものの「恒例のオチ」
みたいなのってあるじゃないですか。
ありがちな終わり方、みたいなの。
このドラマはそういうふうに
終わらせないんですよ。
こう、気持ちいい意外さみたいなのがあって。
だって、生徒の親に
跳び蹴りしたりするんですよ。
|
森下 |
へぇー。
|
あやや |
ぜひ、観てみてください。おもしろいです。
私、前回の『ハガネの女』を観て
吉瀬美智子さんを再評価したんですよ。
やっぱ、この人、いいな、と。
キレイなだけじゃないな、と。
|
|
荒井 |
もとはモデルさんですよね。
(永田に向かって)
吉瀬美智子さんは知ってますか?
|
── |
‥‥いえ。
|
あやや |
うっそーーーん。
なんで、「でんでん」知ってて
吉瀬美智子さん知らないんですか!
|
|
── |
いいから、いいから、
オレにかまわず、先を続けて。
|
あやや |
ほんとに知らないんですね。
ほんとに知らないんだよなー。
|
糸井 |
(またしてもひょっこり顔を出し)
なにが知らないって?
|
|
あやや |
あ、糸井さん、永田さんがね、
あまりにもテレビのことを知らなくて。
吉瀬美智子さんを知らないんですよ。
|
荒井 |
ちなみに糸井さんは
吉瀬美智子さんをご存知ですか。
|
糸井 |
知ってますよ。
吉瀬さんはね、歳とってから
人気者になった人ですよ。
|
あやや |
そうです、そうです、
31歳か、32歳ですよ。
|
森下 |
私、吉瀬さんにはじめて注目したのは
『ブラッディー・マンデイ』だったな。
|
あやや |
ああー!
|
荒井 |
うん、『ライアーゲーム』と
どっちが先だったかな。
|
森下 |
なんだろう、ひと言でいうと、
過剰なエロさというか‥‥。
|
荒井 |
そうそう、エロかったですね。
|
糸井 |
あらま。
|
森下 |
なんか、ドラマ中に、
エロいいたぶられシーンっていうのが
ありまして(笑)。
|
あやや |
金髪のかつらをつけて、
ミニスカートに網タイツ履いてね。
|
森下 |
そうそうそう(笑)
水攻めかわかんないけど、
拷問みたいなのされてるんですよね。
|
あやや |
そう、すごかった。
|
糸井 |
水攻めは、なかなかいいですね。
|
|
森下 |
しかもそれが土曜8時のドラマで。
家族団らんの時間帯なのに、
なぜか、部分的にすごいエロいんですよ。
|
あやや |
びっくりしましたよね(笑)。
あれは、女から見ても
ちょっと誘惑されたいと思いますよね。
|
糸井 |
そんな吉瀬美智子さんを、
永田くんは知らないと。
|
── |
ええと、あ、ほらほら、
清水ミチコさんも出てますよ。
|
糸井 |
お、ほんとだ。
|
あやや |
いいんですよ、清水ミチコさん。
なんていうか、ほんとに
清水ミチコのまんまで
小学校の先生をやってる感じで。
|
森下 |
ときどき、モノマネしたり?
|
あやや |
いえ、モノマネ抜きで。
|
糸井 |
あ、このあいだ、
清水ミチコとカラオケに行ったんだけど、
真横でユーミン歌ってくれたよ。
|
|
あやや |
うそーーー、すごい贅沢!
|
糸井 |
そうそう、なんか、
カラオケのゲストにユーミンが来た、
みたいになっちゃうんだ。
しかも、画面にちゃんとユーミン本人が
映るカラオケだったからさ、
もう、本人カラオケ。
|
森下 |
いいですねーー。
聴いてみたい!
|
糸井 |
でもね、おもしろかったのはね、
舞台で観る清水ミチコのほうが、
やっぱりおもしろいし、
ユーミンにも似てるんだよ。
そうじゃなくて、仕事じゃないときに
カラオケで清水さんが歌うユーミンって、
やっぱり、清水さんご本人なんだよ。
|
あやや |
へぇー。
|
森下 |
へぇー。
|
荒井 |
へぇー。
|
── |
へぇー。
|
糸井 |
そうとう似てるんだよ?
そうとう似てるはずなのに、
「あ、これは清水さん本人の範囲だ」
ってわかっちゃうんだよ。隣で歌ってると。
あれは、なんなんだろうね。
ちょっと理由がわかんないんだよ。
|
|
あやや |
へぇー。
|
森下 |
へぇー。
|
荒井 |
へぇー。
|
── |
へぇー。
|
糸井 |
と、座を感心させたところで、
オレは去るぞ。
|
|
森下 |
おつかれさまです!
|
荒井 |
おつかれさまですー。
|
あやや |
おつかれさまです!
|
── |
おつかれさまです。
|
糸井 |
じゃーねーー。
(つづきます) |