あやや (ドラマ談義中)
森下 (ドラマ談義中)
荒井 (ドラマ談義中)
── えーーー、みなさん、ぼちぼち、
この春の連ドラの話を
していただけると‥‥。
あやや えええ、もう本題ですか!
── はい、できれば。
あやや じゃ、その前にちょっとだけ、
前回の秋のテレビガイドを
振り返ってみましょうよ。
荒井 あのシーズンは
『家政婦のミタ』でしたねぇ。
森下 うん、すごかった。
荒井 最終回、40パーセントですよ。
あやや 40はすごいですよね!
荒井 40はすごい。
あやや ただ、なんていうんでしょう、
ものすごくおもしろかったんですけど、
40って出すぎじゃないかと。
── あ、そうなの?
あやや いや、これはニュアンスが難しいんですけどね、
40って、歴代ドラマ視聴率ランキングの上位に
入って来ちゃうレベルなんですよ。
荒井 そうですね。
あやや だから、おもしろかったんだけど、
そこに並ぶかというと
ちょっと違和感があったというか。
── つまり、ほかの歴代ドラマへの愛着として。
あやや そうそうそう!
『ルビーの指輪』の記録は
抜かれてほしくない、みたいな。
── 古いよ。
森下 あややって、ほんと、
年齢の辻褄合わないよね。
── そうなんですよ。
あやや 12週連続1位ですよね。
ソファがひとつだけ赤いんですよね。
── せめて『ザ・ベストテン』の話だと
言わないと。
荒井 話を戻すと、自分としては、
そうとうおもしろかったですよ、
『家政婦のミタ』は。
森下 おもしろかったですねぇ。
あやや いや、それはもう、もちろん。
荒井 しかも我々、去年のこの集まりで、
おすすめの1本に、全員一致で
『家政婦のミタ』選んだじゃないですか。
あやや そうそうそう。
森下 あのときのわたしたち、
冴えてましたよねー。
あやや 冴えてた、冴えてた。
荒井 当たりました。
森下 ほかに挙げたドラマもおもしろかったし。
自分たちの観察眼を誇りに思いました。
荒井 だって『家政婦のミタ』もそうですけど、
森下さんは『カーネーション』も
強く推してましたもんね。
あやや そう、そう、そう!
森下 だって、あのとき私、
『ミタ』『カーネーション』
『11人もいる!』だからね。
テッパンでしょ(笑)。
荒井 冴えてました。
あやや あと、ついでに言うとね、
前回にかぎらず、
けっこう当たってますよね。
森下 あ、言っちゃう(笑)。
── でも、じつは、そうなんです。
あんまり自分たちで言うとなんだから
言ってないけど、予想のときのおすすめと
放映後の数字、評判を比べると、
過去7回、ほぼ当たってる。
荒井 おお!
── でも、1回、大きくはずしてる。
森下 (笑)
あやや ま、それがなんだかは詮索しないとして。
この、主要キャストとプロットしか
発表されてないなかで、
かなり当たってますよね!
荒井 そう、掲載はドラマのスタート後ですが、
この座談会自体は放送前にやってますからね。
── ‥‥‥‥あ、そうか。
それで、評価されないのかもしれない。
森下 はじまってから「おもしろい」って
言ってるだけだろう、って(笑)。
あやや 永田さんっっっ!!!!
だから、編集を早めにと‥‥。
── さぁ、それでは、さっそく行きましょう。
1本目はどれにしますか?
リーガル・ハイ
フジテレビ系 火曜日午後9時
あやや わたし、いきなり行ってもいいですか。
── はい。
あやや わたしは、もうこれが本命、
というのが決まっておりまして、
『リーガル・ハイ』。
森下 あ、私もです(笑)。
荒井 えー、もう結論ですか(笑)。
あやや よさそうなんですよー。
脚本家が古沢良太さんなんですよね。
森下 そうそうそう。
あやや 古沢良太さんというと『キサラギ』、
『ALWAYS 三丁目の夕日』。
森下 あと、『相棒』も。
荒井 おおー、かなりの高打率ですね。
森下 『相棒』のなかでも
「神回」と言われるのは、
けっこう古沢さんが書いてるんです。
あやや あと『探偵はBARにいる』も
古沢さんなんですよね。
── 資料によれば、
以前、ここで話題になった『鈴木先生』も。
あやや そうだ、『鈴木先生』もだ!
荒井 じゃあ、ほんとに、本命じゃないですか。
あやや ええ、『リーガル・ハイ』、
大本命じゃないかと。
森下 うん、うん。
脚本がいいっていう下馬評は
すでに耳にしてます。
── 主演は、「ほぼ日」にも馴染みの深い、
堺雅人さんですね。
あやや 堺雅人さん、丁寧に役作りをされる方なので、
「練った」演技がたのしみです。
久しぶりの主役ですよね。
『ジョーカー 許されざる捜査官』以来?
森下 たぶんそうですね。
あやや じゃあ、絶対そうですね。
この「リーガルコメディ」っていうのが
新しいと思いませんか。
荒井 この「リーガルコメディ」っていうのは
「法廷のコメディ」っていうことですかね。
あやや 三谷幸喜さんの映画、
『ステキな金縛り』みたいな?
森下 あれもたしかに「法廷」だけど(笑)。
荒井 うーん、法廷でコメディって、
あんまり思い当たらないですね。
森下 海外ものだったら、法廷の離婚劇とか
あったような気がしますけど。
そもそも、日本の法廷って、
海外の法廷とちがって劇的でもないから、
そのあたりをどこまでフィクションに飛ばすか
っていう振り幅がポイントでしょうね。
あやや ああ、そうですね。
森下 「判決を言い渡す!」みたいなことって
じつは日本ではないですから。
かといって、ドラマで「‥‥主文」っていうのも。
荒井 そうですね(笑)。
あやや 『7人の女弁護士』みたいに
フィクションに飛ばさない
可能性もありますよね。
森下 それも手だとは思いますが、
あんまりリアルにするのもつくりづらいだろうし。
民事裁判だと訴訟までいかずに
示談で終わる、みたいなこともあるけど、
ぜんぶ、民事じゃなくて刑事にするのかな。
荒井 とりあえず初回は刑事事件っぽいですね。
「殺人事件で有罪判決を受けた
 青年を救うべく‥‥」って書いてありますから。
森下 あ、そうですね。
やっぱりおもしろそうだな。
あやや なんか、1話1話が凝ってそうですよねー。
森下 そう思いますね。
古沢さんは、ミステリーがすごく好きな人だから、
凝ったものになるんじゃないかなぁ。
あやや あと、古沢さんの作品って
テンポがいいんですよね。
ひとつひとつのセリフも軽快だし。
森下 そう、そう。
前、古沢さんの舞台観に行ったんですけど、
すごいおもしろかったですよー。
荒井 うーん、ますますたのしみですね。
あやや あと、すいません!
私的な注目ポイント、言ってもいいですか?
森下 言うんでしょ?
荒井 言うんでしょ。
── 言うんでしょ。
あやや 今回、堺さんの相手役が、
ガッキーこと新垣結衣ちゃんじゃないですか。
個人的には、この、堺さんとガッキーっていう
組み合わせがかなりたのしみで。
というのも、堺さんって、
若い役者さんのよさを引き立てて
魅力的にみせるのがすごく上手なんですよ。
森下 ああー。
あやや 堺さんと一緒に出てる若い人って、
なんか、いつもすっごく魅力的にみえる。
で、ガッキーって、なんていうかな、
達者な人というよりは、
素材がいい、みたいな人じゃないですか。
一同 (笑)
あやや 沖縄から来た素材のよさが
いまだに活きてる、みたいな。
森下 ムニエルというよりは
刺身のよさがあるみたいな。
あやや そう、調理されてない魅力。
それって、いまどきめずらしいと思うんですよ。
けっこう、いまってみんな、
完成した子が出てくるから、
ガッキーはそういう意味で「素材派」なんですよ。
森下 生の保存状態が「いい」感じ。
あやや そう、保存状態がいい子なんですよ、
新垣結衣ちゃん。
で、堺さんの話に戻るんですけど、
この、素材のいい子が、
堺さんの「引き立て力」によって
パーンと開花するんじゃないかな、と。
森下 な・る・ほ・どーー。
荒井 たしかに、新垣結衣さんって、
好感度も高いし、たくさん出てるんだけど、
これだ! という代表作が浮かばないような‥‥。
あやや そうなんですよ。
話題作はあるんだけど、代表作がない。
そこで堺さんなんです。
たとえば、『ジョーカー』のときって
一緒にやってた錦戸亮君が、
すっごくよかったんですよ。
「あっ、錦戸くんって
 こういう魅力のある人なんだ」
って発見があったんです。
森下 『篤姫』のときもそういう感じがあったね。
堺さんといるときの宮崎あおいちゃんは、
よりかわいく見えた。
あやや そうそうそう。
若い人の立て方がうまいんです。
だから、今回のガッキーは
いままで素材だったのが、ついに‥‥。
森下 ちょっと加工されるかも?
あやや そう、ちょっと、あぶりトロサーモンみたいな。
荒井 ははははは。なんだそれ。
37歳で医者になった僕〜研修医純情物語〜
フジテレビ系 火曜日午後10時
あやや 『37歳で医者になった僕』はどうでしょうか。
草なぎ剛さんです。
森下 これは、けっこう期待してます。
あやや わたしもです。
魅力は、脚本家の古家和尚さんと
草なぎくんのコンビ、
つまり『任侠ヘルパー』なんですよ。
森下 ああ、そうかそうか。
あやや 『任侠ヘルパー』よかったんですよ。
わたし‥‥毎週、泣いてましたもん。
荒井 これは、『僕の生きる道』の脚本の方ではなくて?
あやや あ、違います。
『僕の生きる道』もすごくよかったですよね。
あれは、たしか橋部敦子さんです。
荒井 ああ、そうか。
あやや 草なぎさんのドラマって、
なんか、いつもおもしろいですよね。
森下 安定感がありますよね。
なんか共感できるというか。
荒井 最近、とくにそうですね。
はずさないです。
あやや 『冬のサクラ』も
『任侠ヘルパー』もおもしろかった。
あと『僕の生きる道』シリーズ、
よかったですねー。
荒井 3つありましたっけ。
『僕の生きる道』
『僕と彼女と彼女の生きる道』
『僕の歩く道』。
あやや そう、そう。
森下 絶対、踏み外さないっていう
イメージがありますよね。
草なぎくんが主演だと、
なんでこんなに企画がうまくいくんだろう。
やっぱり、人柄なのかなぁ。
あやや なんでしょうね。
もう、勝手なイメージですけど、
まわりの人たちがリラックスして
本来のよさを発揮する、みたいな感じ?
肩によけいな力が入らないっていうか。
荒井 いや、そういう感じはありますよね。
なんか、いい意味で気楽さがあるっていうか。
あやや そうそう、いいドラマって、やっぱり、
いいドラマを追求できる、
いい雰囲気が必要だと思うんですよ。
森下 うん。
荒井 その意味で、草なぎさんって、
ほどよい気楽さがあると思うんですよね。
スーパーヒーローじゃなくて、
ほんとうにその辺にいそうな人って感じ。
森下 そうですよね。
だからこそ、つくれる世界がある。
あやや ふつうに観ることができるんですよね。
それってやっぱりすごいことだと思う。
「オレ、すごいだろう?」みたいな
嫌味がないから、落ち着いて、
リアルに観れるんですよ、ドラマが。
森下 ドラマをドラマとして
観ることができるんだよね。
あやや という、草なぎさんを中心に、
なかなか魅力的なキャストがそろってますね。
荒井 鈴木浩介さんは、最近、よく見ますね。
あやや おもしろいですよねー。
『LIAR GAME』の癖のある役とか。
次世代の生瀬さん、みたいな。
森下 (笑)
荒井 お、マツケンさんも。
あやや そうです、松平健さん。
大河のマツケンじゃなくて、
元祖マツケンのほうです。
マツケンさんが出ることによって
草なぎさんの、リアルでナチュラルな世界が、
ちょっと劇画的になるのがいいんです。
森下 あー、なるほど、そうですね。
けれんみたっぷりな。
あやや そう、ちょっと時代劇、みたいな。
マツケンさんが出てくる部分だけ、
いい意味で異彩を放つ。
『任侠ヘルパー』でも、親分の役で
出てらっしゃいましたけど。
荒井 あー、なるほど。
そういえば、そうですね。
森下 そうか、そこの3人が
『任侠ヘルパー』と共通してるんですね。
荒井 主演の草なぎさん、脚本の古家さん、
そして、マツケンさん。
あやや 共通するキャストもありつつ、
新しい組み合わせもたのしみです。
田辺誠一さんも出ますし。
── あと、あやちゃんが、
地味に毎回アピールしてる
斉藤コウさんが出てるね。
あやや 「タクミ」です!
何度いったら覚えてくれるんですか!
「斉藤工」と書いて、
「サイトウタクミ」です!
── ごめん、ごめん。
あやや あの、振られたんで、仕方なく言いますけどね。
わたし‥‥斉藤工さんが、
もう、すごい、好きで。
森下 知ってるよ。
荒井 知ってます。
あやや なかなかお茶の間の視聴者のみなさまに
名前を覚えてもらえず‥‥
コアなドラマファンからは
いつになっても「期待の若手」と
呼ばれ続けてますけど‥‥
でも、みなさん! いいですか!
森下 はい。
荒井 はい。
あやや 斎藤工くんは、主役をはれる華のある方です!
(机をドンと叩く)
が、正直なところ、今回のこのドラマでは、
この人の魅力があんまり出ない可能性があります!
(机をドンと叩く)
── なんだそりゃ。
一同 (笑)
あやや 主観ですが、バイオレンスな役のほうが、
斉藤工さんの魅力が出ます。
今回、エリートのお医者さんということで、
おとなしい役だとすると‥‥
やや、持ち味が出ないかもしれない。
斉藤工くんの魅力をより深く知りたい、
という方は、今クールの
『クロヒョウ2 龍が如く 阿修羅編』
にも出てらっしゃいますので
こちらをご覧ください。
前回から引き続き、当たり役をやってます。
いえ、でも、いいんです、
わたしがこんなに推さなくても、
斉藤工さんは、いずれブレイクします!
してください! するでしょう! するかも!
── うるさい、うるさい。
あやや まとめると、どうですかね。
『37歳で医者になった僕』は。
森下 これ、実話ベースだしね。
おもしろそうな感じがありますよ。
あやや そうなんですよね。
37歳で脱サラして医者になるって、
すごいですよねぇ。
だって、ここから一人前になるまでに
たぶん、10年くらいかかるんでしょうから。
そしたら、そのころ、47歳?
うわぁ、47かぁ、そうかぁ‥‥。
── なにを言ってるんだ、なにを。
あやや だから、このドラマのテーマは、
「人生は何歳でもやり直せる」
っていうことですよ!
森下 ‥‥ほんとぉ(笑)?
あやや ほんとですよー!
荒井 何歳でも?
あやや やり直せます!
日野原重明先生ぐらいのスパンで考えれば、
まだまだ人生、三分の一ですよ!
── つぎのドラマ、行きましょう。
ATARU
TBS系 日曜日午後9時
あやや 今期、一番注目されてる
ドラマのひとつではないでしょうか。
森下 『ATARU』。
あやや ですが、なんというんでしょう、
わたしは少々、危険な香りを感じています。
荒井 『ATARU』と言いながら‥‥。
あやや 『ATARU』と言いながら‥‥。
── まずはそのダジャレを
誰しも言いたくなるんでしょうね。
森下 絶対言うと思ったもん。
荒井 すいません、つい4コマ的展開が
浮かんでしまって。
── あの、荒井先生、もう完全に、
本来の漫画の更新よりも、
ドラマの人として登場するほうが多いですよ。
荒井 ババーン!!
── 「ババーン!!」じゃなくて。
荒井 ‥‥で、どういうドラマなんですか、これ?
森下 中居くん演じるアタルという人が
サヴァン症候群で、その特殊な能力で
事件を解決するヒントを提示する、と。
あやや 『レインマン』のダスティン・ホフマンですね。
荒井 サヴァン症候群って、
ほんとはどういうものなんですか?
森下 いろんなタイプがあるらしいんですけど、
簡単にいうと、
「記憶を消さない人たち」らしいです。
記憶って、脳が勝手に消したり上書きしたりして
整理してくれるじゃないですか。
だけど、サヴァン症候群の人たちは、
ある一部分の記憶が延々と残り続けて、
絶対に消えないらしいんです。
── ‥‥あやちゃん?
あやや うん。そう言われたことあります。
わたし、観たドラマのことは
ほぼ消えずに残ってます。
森下 あ、ここにいた(笑)。
── あと、あやちゃん、
トランプの「神経衰弱」が無敵なんだよね。
あやや そう。こうやって見て、
(机に顔を近づけてなめるように見る)
ぜーんぶ、憶えちゃう。
── それはサヴァン症候群じゃないけど、
『レインマン』っぽい。
あやや だから、わたしを映画化するときは
『レインマン』みたいにしてください。
トム・クルーズ的な人とわたしが旅をします。
── ‥‥さて、スタッフなどは、
どういう感じでしょうか?
森下 なかなか、おもしろい組み合わせなんですよー。
『ケイゾク』『SPEC』のプロデューサー、
植田博樹さんと、
『科捜研の女』『相棒』の脚本家、
櫻井武晴さんという、
近いようで遠いぞ、みたいな
組み合わせのタッグなんです。
あやや へーー、それは、なんていうか、
ふつうの組み合わせよりも期待できますね。
荒井 異色タッグ。
森下 そうなんですよね。
たとえばプロデューサーの植田さんは、
このドラマのような
「天才系の主人公」がお好きなんですね。
一方、脚本の櫻井さんは、
ギミックに頼らない、
地道でしっかりした脚本を書く方。
あやや あ、じゃあ、ほんとに、遠いところにいる
ふたりの組み合わせなんですね。
森下 わたしの中で、両者の作品は、
それぞれにいいなあと思いながらも、
ものすごく遠いイメージがあります。
同じ刑事モノでも、発想が両極端にあるというか。
だからこそ、一緒にやるとどうなるんだろう、
というおもしろさがあるんですけど。
あやや なんか、そのふたりみたいなコンビが主役の
刑事ドラマがあったらおもしろそうですよね。
天才肌の刑事みたいな植田さんと、
コツコツ派の鑑識みたいな櫻井さんと。
森下 (笑)
荒井 その組み合わせって、
どっちかがどっちかに寄るんでしょうか。
半分半分っていうのは、逆に難しいし、
互いのよさを消し合っちゃうような
気もするんですよね。
森下 そうですね。
うーん、設定としては植田さんの
色が強いような気もしますけど、
演出が堤さんじゃないとすると、
地味でしっかりした『科捜研』に寄るのかな。
あやや それはちょっと意外(笑)。
天才側が歩み寄る?
森下 というよりは、『相棒』っぽい、
地道な刑事もののベースに、
サヴァン症候群っていう
『SPEC』的なものが乗ってるっていうほうが
考えやすいかもしれないですね。
荒井 あー、それなら、ドラマとして見やすいかも。
あやや 脚本がしっかりしてそうですよね。
キャストに「話題のあの人が登場!」みたいな、
アピールがないところが、逆に好印象。
内容に自信があるんだろうな、みたいな。
森下 脚本はいいといううわさですよ。
あやや 主演の中居さんは、
ドラマになるとシリアスな役が多いですね。
荒井 やっぱり、バラエティーでの露出が多いから、
そこと重なる明るいキャラクターは
演じないようにしてるんじゃないでしょうか。
あやや あー、なるほど。
だから、『砂の器』の和賀英良とか。
森下 『白い影』の直江庸介とかね。
で、なんかね、今回、
中居くん、お尻出すらしいですよ。
荒井 ええ?
森下 すいません、断片的な情報で。
あやや でも、中居くんって、絶対お尻きれいですよ!
一同 (笑)
── そこ?
森下 あ、お尻といえばさ。
荒井 そこ?
森下 お尻といえば、
『結婚できない男』って、あったでしょ?
あのドラマの初回って
新鮮すぎて判断できないものがあって、
「おもしろいのかなぁ? おもしろいんだよな」
って感じだったんだけど、
最後のシーンでお尻が出て、
「視聴継続確定!」ってなった人、
多いと思うんですよね。
少なくとも、わたしはなった!
── そうなの?
荒井 それは、男優の尻を見たいっていう人が
いるということですか。
森下 男優の尻を見たい? 決意を感じさせる?
うーん。とにかく尻です。
── あのさ、まえやってた
『世界ウルルン滞在記』って、
ジャングルとかに行く若い男優さんが
必ずどこかで一回、シャワー浴びるでしょ?
あやや うん、浴びる浴びる。
── あれは、そういうことですか。
あやや いや、わたしもね、
昔はわかんなかったんですけど、
いま、自分が、年をとってみると‥‥。
森下 母になってみると‥‥。
荒井 あ、ご出産、おめでとうございます。
森下 おめでとうございます。
あやや ありがとうございます。
いざ、自分が、この年になってみると‥‥。
── 若い男優さんのお尻は‥‥。
あやや やっぱり‥‥悪くないですよね。
── ははははは。
あやや わたし、じつは、昨日、
斎藤工くんのシャワーシーンを観たんですよ。
やっぱり、うん、悪くないですよね。
── しょうがないなぁ。
あやや あの、はじけるでしょ、水滴が?
森下 ああ、肌のね。
あやや 肌で、水滴が、こう、
じめーっと、広がらないでしょ?
はじけるでしょ? お尻で?
ポーン、ポーンと、こう、なるでしょ?
それは、視聴者として、悪くないですよね。
森下 あれは、なんか塗るんですかね。
肌に塗って、はじけるようにするとか?
わたしが現場のディレクターだとしたら、
絶対、はじけるようにするけどね!
── 「絶対、はじけるようにする」(笑)。
あやや あ、でもね、森下さん、
こうも言えるんじゃないですかね。
そういう、シャワーシーンのある人は、
お尻に、なんか塗らなくても、はじける。
荒井 ははははは。
森下 ああ、なるほどね。
つまり、そもそもはじける。
あやや そう! そもそもはじける。
── 「そもそもはじける」(笑)。
あやや もちろん、形もよくてね。
こう、横に出てないというか。
森下 左右がこう、キチッと
しまわれてる感じね。
── 「しまわれてる感じ」(笑)!
あやや タイトな茶巾ずしみたいな。
荒井 なにを言ってるんだか(笑)。
あやや 悪くないですよね?
森下 悪くないです。
ぜんぜん、悪くないです。
あやや これは、思わぬたのしみが増えました。
森下 あ、でも、うわさだから、
出なかったら、ごめんね、おしり。
あやや いえ、出るかもしれないというだけで
十分、悪くないです。


(つづきます)

 

2012-05-03-THU



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