── | それでは、この秋のドラマについて いつもどおり、しゃべっていきましょうか。 |
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あやや | どこから行きましょう。 みなさん、なにか気になるドラマがあったら どんどんタイトルを挙げてください。 |
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森下 | わたし、心から気になってるのが なにかって言ったら、これです。 『安堂ロイド』が気になって仕方がない。 |
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あやや | おお、じゃ、それから行きましょう。 |
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荒井 | これ、気になりますよね。 好きか嫌いかは置いといて、 気になるのは間違いない。 |
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あやや | 木村拓哉さん主演。 「現在と100年先の未来の思惑が交差する世界で、 愛を理解できないアンドロイドと 恋人を失った女性がたどり着く運命を描く」 連ドラとは思えない設定です。気になります。 |
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森下 | 気になりますよね。 木村拓哉さんのメインの役名が 「安堂ロイド」ですよ。 |
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あやや | アンドロイドだから安堂ロイド? |
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森下 | アンドロイドだから安堂ロイドでしょう。 |
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── | ダジャレ担当の荒井先生はいかがですか。 |
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荒井 | ダジャレ担当じゃありませんが、 このベタさは、いいんじゃないですか。 ライバルが『あいふ・おん』みたいな名前 ってことはないですよね? そっちのアンドロイドじゃないか(笑)。 |
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── | ダジャレ担当、ありがとうございます。 |
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森下 | ただ、細かいことを言えば、タイトルって そのまま『安堂ロイド』でいいと思うんですけど、 なんで、ニョロっとサブタイトルがあって、 しかも英語で「〜A.I. knows LOVE?〜」って、 これ、どう思います? |
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あやや | 出た! 森下さんのサブタイトル嫌い! |
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── | 森下さんはドラマのタイトルに サブタイトルがつくのが嫌いで、 とりわけ、「ニョロ(〜)」でかこまれた サブタイトルが嫌いなのです。 |
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あやや | 激怒します。 |
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── | 烈火の如く怒ります。 脱兎の如く走ります。 |
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森下 | そこまでじゃありません。 |
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荒井 | ま、たしかに、 『安堂ロイド』のままでいいですよね。 |
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森下 | でね、これね、 気になるところが満載なんですけど、 時空を超えたラブストーリーなわけですよ。 なんだけど、このロイドがね、 未来からやって来るときに、 ‥‥机の引き出しから出てくるの。 |
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あやや | 『ドラえもん』だ。 |
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荒井 | 『ドラえもん』だ。 |
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── | 『ドラえもん』だ。 |
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森下 | 木村拓哉さんが机の引き出しから 出てくるというだけでも、 とにかく観なきゃ、という気が。 |
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荒井 | しかも、資料によればこれ、 コンセプト・設定協力に庵野秀明さんの名前が。 |
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あやや | 『エヴァンゲリオン』の人? |
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── | へーー。 |
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森下 | それで、引き出しから 木村拓哉さんが出てくるんですからね。 もう、想像がつかない。 気になって仕方がない。 |
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── | この時点で、すでに成功しているともいえますね。 これ、脚本はどんな方ですか。 |
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あやや | 西荻弓絵さんです。 『ケイゾク』とか『SPEC』を手がけた方です。 どっちのシリーズもおもしろいですよー。 |
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荒井 | 話題性も十分だし‥‥ 脚本もよさそうだし‥‥。 |
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森下 | すごくでっかい引き出しから出てくるのか‥‥ 引き出しから出た瞬間、大きくなるのか‥‥。 |
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── | 引き出しを気にしすぎじゃないですか。 |
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森下 | なんつーか、その画がどうなるのか気になって。 どうやって引き出しから出て来させるのか。 引き出しがでかいのか、 木村さんがちっちゃいのか。 |
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── | 木村さんがちっちゃいのは変でしょう。 |
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あやや | わたしが思うに、 ディズニーのアニメみたいに ビンの中からボワンって感じなんじゃないですか。 |
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森下 | アラジンみたいにボワンって出てくる? |
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── | ボワンと出てくるのは アラジンじゃなくてジーニーですね。 あと、ビンじゃなくてランプ‥‥。 |
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あやや | 『南くんの恋人』みたいに 木村さんがちっちゃいっていうのはどうですかね。 |
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荒井 | タンスから出てくるなら問題ないのになぁ。 |
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── | それだとタイムトラベラーじゃなくて 間男みたいになっちゃいますよ。 |
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森下 | なにがなんやら。 |
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あやや | みなさん!! あの、ちょっとすいません、 ──言ってもいいですか? |
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一同 | 言うんでしょ。 |
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あやや | わたし、このドラマには期待しています。 なぜかというと、柴咲コウちゃんが 久しぶりに出てるからです。 私見ですが、柴咲コウさんは、いいドラマに出ます。 |
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森下 | ああ、わかる、わかる。 選んで出てるな、っていう感じがあるんですよね。 |
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荒井 | うん。柴咲さんが出てるだけで、 観てみようかなって思いますよね。 |
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── | ちなみに、最近はどのようなドラマに? |
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あやや | 『Dr.コトー診療所』、 『ガリレオ』、 『わが家の歴史』‥‥。 |
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── | おお、なるほど。 |
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荒井 | いいドラマ選んでるなー、という印象です。 |
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あやや | あとね、柴咲コウちゃんって ほんとに演技が上手だと思うんです。 すっごく緻密じゃないですか、演技が。 でね、話は変わりますけどね。 |
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── | 変わるんだ。 |
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あやや | 柴咲コウさんは、歌もうたわれます! わたしとしては、正直‥‥反対でした。 (がっくりとうなだれる) |
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── | いいから。 芝居がからなくて、いいから。 |
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あやや | (ガバッと顔を上げて) しかし! 柴咲コウさん、歌、うまいんです! しかも、ライブとかもしっかりやってて 超たのしそう、超うれしそう。 わたし、思いました。 (拳をグッと握りしめて) 彼女、ほんとに歌が好きなんだな、と! |
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荒井 | それはそうと、主人公が天才物理学者で その相手役が柴咲コウさんって、 『ガリレオ』と同じパターンじゃないですか。 |
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あやや | え? 安堂ロイドは天才物理学者なの? |
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── | 木村拓哉さんはひとり二役で、 天才物理学者の木村拓哉さんが作り出したのが 安堂ロイドの木村拓哉さん、 ということらしいです。 |
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あやや | へーーー。 (福山雅治さんを意識したモゴモゴした口調で) じつに‥‥おもしろい。 |
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── | 似てない。 |
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森下 | 似てない。 |
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荒井 | 似てないですね。 |
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あやや | あと、もうひとつ! ぜひ触れておきたいのは、 木村拓哉さんって、本来、 「つぎはなにをやるんだろう?」って たのしみにさせてくれる人なんですよ。 その意味では、この、 「未来から来たアンドロイド」っていう展開は、 まさに「こう来たか」なんですよ。 |
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森下 | そうそう、これ、攻めてますよね。 |
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あやや | 攻めてる、攻めてる。 |
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荒井 | そのへんはたしかにうまいですね。 いま『プライド』みたいな スポ根ラブストーリー持って来られても、 既視感があるんだけど、 『安堂ロイド』って言われると、 「なにそれ?」って気になりますね。 |
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森下 | 気になりますよー。 とくに、引き出しからどうやって‥‥。 |
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── | 引き出しはもういいから。 |
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荒井 | あとこれ、TBSの日曜9時だから、 『半沢直樹』の枠ですよね。 |
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あやや | それが、追い風になるのか、向かい風になるのか。 そのへんも、たのしみです。 |
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森下 | ‥‥『妖怪人間』方式って、ない? |
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── | 引き出しから出てくる方法はさておき、 とにかく、『安堂ロイド』は みんな気になってるということで、 つぎのドラマに行きましょう。 |
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あやや | じゃあ、米倉サマ、行きましょう。 『ドクターX』の続編です。 |
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荒井 | 『ドクターX』、けっこう人気でしたよね。 |
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森下 | ちょっと追えてなかったんですけど、 どうでした? |
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あやや | おもしろかったですよー。 完全にマンガなんです。 米倉涼子さん、すごいです。 超ミニのパッツパツの服を着て、 盛り場で踊りまくってて、 人が倒れましたー、みたいなことになって さあ、たいへんだ、たいへんだ、ってなって、 その場にいた、新人のどうしようもない研修医が、 「ぼく医者です」とか言っちゃうんですけど、 そこに居合わせたすごくきれいなお姉さんが、 名乗りもしないでバッチリ的確な処置をして、 もう大丈夫だからバイバーイ、って去って行き、 あの足のきれいな女は誰だ? みたいなところから 前作のドラマははじまったんです。 |
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荒井 | ‥‥すごい。 |
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森下 | 一気にしゃべったねー。 |
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── | でも、なんとなくわかりましたね、 どういうドラマか。 |
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あやや | そう、だから、お話としては、 いろいろあったけど、最終的には、 凄腕の医者がいた、 そして、足きれいだな、 っていうドラマでした。 しかも、白衣を脱いだら必ずノースリーブです。 |
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── | はははははは! |
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森下 | 白衣を脱いだら必ずノースリーブ(笑)。 |
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あやや | 米倉様はすごい、やっぱり。 もう、この人ね、えらいと思います。 なにがいいって、体がいい。 ほんとにきれいだと思いますよ。 |
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荒井 | 毎回、こういう話になりますね。 |
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── | そうなんですけど、じつはぼく、 毎回、毎回、あやちゃんが言ってる 「米倉サマは体がきれい!」 っていう話を、ついに実感したんです。 |
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あやや | おお! というと? |
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── | 米倉さん、東京ドームの巨人戦で 始球式をやったんですよ。 それを観て、ああ、あやちゃんが いつも言ってるのはこういうことか、と。 |
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あやや | そうでしょ! |
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── | アイドルとか女優さんとか、 ときどき始球式をやるんですけど、 米倉さんは足の上がりが違いました。 あれは、練習してます。 |
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あやや | 米倉サマのプロ意識はすごいんです。 ちゃんと仕上げてきますから、ほんとに。 |
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── | しかもノーバウンドでしたよ、投球も。 |
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あやや | あの人ね、わたし思うんですけど、 頭の中に、いくつもカメラがありますね。 セルフカメラが。 |
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森下 | どっから撮られてもいいように。 |
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あやや | そうそう、こっちから撮ってたらとか、 こう観られてる場合はこう、とか。 だから、こっちから観られるとまずい、 みたいなことはないんです、きっと。 全方向から仕上げてきてますよ、この人は。 |
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森下 | なるほど。 体の話は、いつもながら、よくわかりました。 |
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── | 体以外の話もしましょう。 |
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あやや | 『ドクターX』はね、話がわかりやすいですよ。 突っ込みどころ満載ですけど、それもまたよし。 「致しません」っていう決めゼリフがあって、 なんか、それもちょっとおかしくて。 |
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荒井 | 『家政婦のミタ』の影響が ドラマ全体に残ってたころでしょうね。 |
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森下 | あ、今回、西田敏行さんが出るんですね。 |
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あやや | え? うそ! じぇじぇ! |
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森下 | 「じぇじぇ」って言ったね、いま(笑)。 |
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荒井 | いま使うのが逆にいいんじゃないですか。 |
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あやや | いまのうちに使っとかないと。 |
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森下 | そうなのかー。 『あまちゃん』すごいなー。 |
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あやや | いや、大丈夫です、ほんと。 『ごちそうさん』は違うおもしろさがありますって。 |
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森下 | じぇじぇじぇじぇ! |
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あやや | な、なんですか? |
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森下 | 倍返ししてみた。 |
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── | 『ドクターX』の話を続けますが、 西田敏行さんのほかに、 三田佳子さんの名前もありますね。 |
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あやや | じぇじぇじぇじぇじぇ‥‥。 |
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── | 10倍返ししなくていいから。 |
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あやや | いや、でも、けっこう補強してきてますね。 そういう豪華さで売るドラマじゃなかったのに さらに盛ってきてる感じですね。 もともと数字持ってますからね、 「米倉サマ×テレ朝」は。 |
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荒井 | 「岸部一徳×テレ朝」が 数字持ってるっていう説もありますよ。 |
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あやや | あ、なるほど(笑)。 たしかに『ドクターX』でも いい味出してましたよ、岸部一徳さん。 「みちこぉ?」ってオネエ言葉で。 |
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荒井 | 『相棒』も、じつは、 小野田官房長役の岸部一徳さんが 数字持ってた部分もあったんじゃないかと。 官房長が殉職する前のシリーズが 数字的にもピークに来てたようですし。 |
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── | 今回の『ドクターX』は岸部一徳さんも 引き続き登場するみたいですね。 ということは、ヒットの予感? |
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あやや | しかぁーーーし!! |
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── | 声、大きいよ、あやちゃん。 |
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あやや | わたし、ちょっと危ないにおいを感じてます。 |
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── | というと? |
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あやや | 続編やるの、あまりにも早くないですか。 |
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荒井 | あー、言われてみれば。 |
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あやや | 人気ドラマの続編はぜんぜん珍しくないですけど、 前回の『ドクターX』は去年の秋ですよ。 |
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荒井 | 『相棒』みたいにシリーズにしたいのかな。 |
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あやや | それもわかるんですけど、 もうちょっと我慢したほうが いいんじゃないかなぁ、と。 視聴率とれるのは間違いないんですけど、 米倉涼子さんにはファンも多いし、 まだまだチャレンジできる余裕があると思うので、 いま『ドクターX』を もう一回やる必要ないと思うんですよ、 このタイミングで。 |
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森下 | たしかに早いような気もしますね。 |
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あやや | 『あまちゃん』とか『半沢直樹』みたいに 終わった瞬間から続編の要望があるような ドラマならともかく、 『ドクターX』ってそこまでの特別さは なかったと思うんですよ。 |
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荒井 | でもまぁ、おもしろいでしょうし、 数字もいいでしょうね。 |
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あやや | それは、そうですよ。 わたしももちろん観ますし。 |
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── | いま数字とりにいかなくて いいんじゃないの? って思いつつも‥‥。 |
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あやや | ひとりの視聴者としては ふつうにたのしく観ます! だって、あの体ですからね! 白衣を脱いだらノースリーブですから! |
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森下 | またその話(笑)。 |
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── | いや、たしかに、あの足の上がりと ノーバウンド投球はすごい。 |
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荒井 | 永田さんまで。 |
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(つづきます) |