ほぼ日刊イトイ新聞随一のテレビッ子。 どんなに忙しくても録画した ドラマは必ずチェック。 毎週発表される視聴率なども 無意味に把握。 幼少期から蓄積された テレビの知識は無尽蔵。 |
漫画家・イラストレーター。 ほぼ日刊イトイ新聞にて 『TVウォッチャーの逆襲』を 超不定期連載中。 「写真より似てる」という 高品質な似顔絵には定評が。 ドラマ、スポーツ、 バラエティー番組などが好き。 |
脚本家。 この秋スタートするNHKの朝ドラ、 『ごちそうさん』の脚本を担当する。 そのほかにも『JIN-仁-』 『世界の中心で、愛をさけぶ』 『白夜行』『佐々木夫妻の仁義なき戦い』 など代表作多数。 好きなテレビ番組は、 ドラマやバラエティーなど。 |
あやや | よろしくお願いしますー! |
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森下 | よろしくお願いします。 |
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荒井 | よろしくお願いします。 |
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── | ええと、今回の連ドラチェック鼎談は いつもよりも若干早めに セッティングさせていただきました。 |
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荒井 | 早いですよね、いつもより。 |
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あやや | それというのも! |
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── | それというのも! |
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森下 | すみません。 |
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あやや | なにをおっしゃいます! 森下佳子さん脚本の朝ドラ、 『ごちそうさん』が いよいよ来週からはじまるからですー。 |
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荒井 | あ、そういうタイミングなんですね。 なるほど。 |
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── | というわけで、今回の連ドラチェック、 『ごちそうさん』は、別枠として、 一気に語ってしまおうかと。 |
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森下 | 大丈夫ですか。 なんか、コンテンツを私物化してませんか。 |
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あやや | いやいやいや、なにをおっしゃいます! |
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── | はい、ここは胸を張ってプッシュしますよ。 なにしろ、この連ドラチェックの座談会は 2008年にはじまって今年で5年。 森下さんとも長いおつき合いですからね。 |
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荒井 | うわぁ、もう5年ですか。 |
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森下 | 早いなぁ。 |
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あやや | そんなわけで、どこよりも早い 『ごちそうさん』チェック、行ってみましょう! じつは先日、私と永田は、ひとあし早く、 『ごちそうさん』の試写会に行ってきました! |
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荒井 | 試写会? そんなのあるんですか。 |
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森下 | あるんですよ。 1週目の6回分を見ていただくんです。 |
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荒井 | へぇー。‥‥で? |
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あやや | それがですね‥‥。 |
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森下 | ひゃあ。 |
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あやや | たいへん、おもしろかったです。 |
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── | うん、おもしろかったです。 おもしろかったうえに、 気持ちよく泣いたりしました。 |
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あやや | 永田さん、行ってましたねー。 |
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── | うん、ポロポロと。 |
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荒井 | あ、そうなんだ。 |
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── | おもしろかったです。 変な言い方ですが、 おもしろくて、ホッとしました。 |
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あやや | そうそう(笑)。 |
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森下 | ありがとうございますー。 |
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あやや | もう、先に言っちゃいますけど、 私も永田もいま『あまちゃん』に夢中で。 |
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── | はい。 |
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荒井 | いやぁ、プレッシャーですよね、 あれのあとだもの。 |
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森下 | それはもう、しかたないですねぇ。 |
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あやや | でも、大丈夫です! 前にも言いましたけど、NHKの朝ドラは、 階段状にヒット作が連なっていく傾向があるんです! |
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荒井 | ああ、そうかもしれない。 |
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── | 朝ドラを観る習慣ができるからね。 |
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あやや | そうそうそうそう。 で、『あまちゃん』ファンの我々ですが、 『ごちそうさん』はいまの『あまちゃん』と ぜんぜん違う魅力があって、すごくいいなと。 |
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── | うん。まったく違うおもしろさでした。 |
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あやや | 明治から大正、昭和にかけて、 ひとりの女性の生き様を描くという、 NHKの朝ドラとしては正統派で、 『あまちゃん』のつぎのドラマとしては むしろ、とってもいい流れかと。 |
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荒井 | たしかに、そんな気はしますね。 朝ドラらしい朝ドラというか。 |
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あやや | そうなんです。 でも、なんていうか、 重すぎたり熱すぎたりはしないんですよ。 女性の生き様を追ってはいくんだけど、 こう、明るくて、ハッピーで。 |
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森下 | うん。かわいいお話になると思います。 |
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── | 物語を簡単に補足いたしますと、 舞台は明治44年からはじまり、 やがて、大正モダン華やかなりし東京。 杏さんが演じる主人公の「め以子」は、 洋食屋の娘として育った食いしん坊の女の子なんですが 女学生になっても頭の中は食べ物のことばかり。 で、その「食べたい」という思いが 「食べさせたい」という情熱にかわって‥‥。 という感じのお話です。 |
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森下 | ありがとうございます。 |
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あやや | これ、お話としては、 実在の人をモデルにしたものではないんですよね? |
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森下 | そういうわけではないんですが、 カリスマ主婦の先駆けみたいな人が あの時代に何人かいらっしゃるんですね。 主婦雑誌に料理を投稿したり、 暮らし方や料理の本を出されたりという方が。 そういう人たちの話を参考にしながら つくっていった物語です。 |
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荒井 | やっぱり、「料理」がポイントなんですよね。 |
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あやや | そうなんです! で、その、ドラマの中に登場する「料理」を 全面的に手がけているのが誰あろう! 誰あろう、誰あろう! |
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── | うるさいよ、あやちゃん。 |
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あやや | なんか、気に入っちゃって。 誰あろう! |
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荒井 | 誰なんですか。 |
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あやや | 誰あろう、我らが、飯島奈美さんです! |
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森下 | パチパチパチパチ! |
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── | これがねぇ、そうとう、美味しそうです。 |
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荒井 | 朝からお腹が空きそうですね。 |
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あやや | 空きます、間違いなく。 ぐぅぐぅです。 |
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荒井 | ぐぅぐぅですか。 |
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森下 | とくに、試写会で観ていただいた最初の週は、 わかりやすくいろいろ出てきますから。 |
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あやや | 撮影とかもそうとうこだわってますよね。 もうね、卵とか、ぷるんぷるんですから。 |
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荒井 | ぷるんぷるんですか。 |
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あやや | ぐぅぐぅのぷるんぷるんです。 |
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荒井 | ぐぅぐぅのぷるんぷるんですか。 |
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── | ドラマにへんな先入観を与えないように。 |
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あやや | で、じつは今回、森下さんにお願いして、 我々、NHK大阪の撮影現場を 見学させていただいたんです! |
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荒井 | おおー。いいなあ! |
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あやや | 憧れの撮影現場! ドラマファンとしてはテンションが上がります。 飯島奈美さんのお仕事ぶりも いろいろと取材させていただいたんですけど、 なんていうか、おもしろかったです! |
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森下 | 飯島さん、ほんとにすごいですよね。 |
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あやや | スタジオの見学には、 私と永田、そして、このページで 謎の味わい深いイラストを描いている 「気仙沼のほぼ日」のサユミちゃんも いっしょに行きました。 というわけで、このあたりにサユミちゃんの イラストレポートがどーんと載るはずです。 |
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── | はいこちら、ドーン。 |
荒井 | な、なるほど。 |
森下 | 飯島さんのお料理には、 ほんとうに助けてもらっていて。 脚本に、こういう料理があったらいいなぁ、 って書いたら、 ほんとにつくってくださるんですよ。 |
荒井 | へぇーー。 |
あやや | そうそう、ひとつ、 このドラマのためにつくったっていう オリジナルのスイーツを 食べさせてもらいましたよ。 あの、氷系のやつ。 |
森下 | ああ、あれ、美味しかったでしょう? |
── | 美味しかったです。 美味しかったし、不思議だった。 |
森下 | あれはむかし大阪にほんとにあったものを 参考にさせてもらったんです。 けど、レシピが残ってないんですね。 その店の何代か後の人が 再現を試みたりしてらっしゃるですけど。 で、飯島さんに、こんなシーンができたらいいな、 って言ってみたら、 アレンジしてつくってくださって。 |
あやや | へぇー、すごいですね。 |
森下 | あと、市場のシーンなんかでも、 こだわりというか、情熱がすごくて。 ほら、むかしのお肉屋さんって 牛が肉の塊で逆さに吊ってあったじゃない。 それ、つくり物でやるのかと思ったら、 ほんとに用意したらしいです。 |
あやや | うわぁー。 |
荒井 | ええー、そこまでやる。 |
森下 | いや、撮影チームも役者さんも ものすごく一生懸命やってますけど、 うちの料理チームと美術チームはかなりすごい。 たとえば、鯛をつかうシーンがあるんですが、 春の産卵前の鯛ってピンク色なんですよ。 桜鯛と言うんですけど、 でも撮影の予定は夏だったんですね。 で、どうしたかというと、 春に捕獲した鯛を夏までいけすで飼ってた。 |
── | うわーー。 |
森下 | もうね、すご過ぎて。 逆になんか、プレッシャーに感じたりして。 |
あやや | アハハハハ。 |
── | ただでさえ、 『あまちゃん』プレッシャーがあるのに。 |
森下 | そうそうそう。 こないだなんか、プレッシャーのせいで、 夢の中で森山未來さんとデートするっていう わけのわからない現実逃避をしてて。 |
荒井 | なんですか、それは。 |
森下 | 書かなきゃ、っていうときに、 ちょっとうとうとしたら、夢の中で、 森山未來さんとデートを‥‥。 |
あやや | それ『夫婦善哉』ですね。 |
荒井 | ああ、NHKの。 |
森下 | そう、『夫婦善哉』なんですよ。 ほら、あれ、尾野真千子さんとの掛け合いが、 さりげないのにいやらしーじゃないですか。 |
あやや | うんうんうん、 さりげないのにいやらしー。 |
森下 | こう、手の表現だけだったりするのに。 そういうのが印象に残ってて、 つい、夢に。 |
あやや | ああーー、わかります、その残り方。 でも『夫婦善哉』っていうあたりが 逃避しきれてないですね、森下さん。 気持ちがずっとNHKにある感じ。 しかもNHK大阪じゃないですか。 |
森下 | そうなのー(笑)。 |
あやや | 撮影現場の話に戻りますけど、 杏ちゃんももちろんかわいかったんですけど、 杏ちゃんの相手役の東出昌大さんの 存在感が抜群でした。 なんていうか、目に力があって、 ドキドキしちゃいました。 |
森下 | 彼は、独特の魅力ありますよね。 あの目はちょっと犬っぽくないですか。 ゴールデンレトリバーとか ラブラドールとか。 |
あやや | ああ、犬系ですよね! |
荒井 | それは‥‥ほめてるんですよね? |
森下 | ほめてます! |
あやや | ほめてます! |
── | あやちゃんはつねづね、 「自分の好きなものをずらっと並べると、 そのいちばん先頭に犬がくるかもしれない」 と言ってるくらいなんです。 |
あやや | そうなんです! 犬最高! |
荒井 | 映画の感想を言うCMのセリフみたいですね(笑)。 で? |
あやや | 東出昌大さんですね。 今回、すごく大きい役じゃないですか。 なんか、この役をきっかけに、役者さんとして すごく飛躍するんじゃないかと思うんです。 もともとはモデルさんなんですよね。 『桐島、部活やめるってよ』が俳優デビューで。 |
荒井 | 『桐島』のときは、ほぼ主役に近いのに、 あんまりしゃべってる印象がないですよね。 |
あやや | わりと、静かな感じでしたよね。 |
森下 | 今回はしゃべりますよ、しかも大阪弁で。 なかなかその大阪弁が、味わい深い。 そのあたりは、なんというか、 つっこみどころがあるというか、 我が子のように成長を見守っていただくというか、 そういうたのしみ方をしていただければと‥‥。 |
荒井 | な、なるほど。 |
あやや | なんか、東出さんって、力があるっていうか、 ポテンシャルを感じますよね。 |
森下 | あの独特の雰囲気がありますよね。 素なのかな? わざとなのかな? という、非常にこう、観ている人が 心揺さぶられる感じがあるんですよ。 |
あやや | わたし思うんですけど‥‥ いまの若手の俳優さんって、 どっちかというと、色白で、線が細くて、 「にゃにゃにゃにゃ〜」って感じじゃないですか。 |
── | 「にゃにゃにゃにゃ〜」って感じ? |
荒井 | どんな感じですか、それは。 |
あやや | なんていうか、うまく言えないんですけど、 「にゃにゃにゃにゃ〜」って感じじゃないですか。 こう、「にゃにゃにゃにゃ〜」って感じ。 |
── | あやちゃん、おんなじこと言ってるよ。 |
荒井 | 「にゃにゃにゃにゃ〜」以外にないんですか(笑)。 |
森下 | まぁ、それはいいとして。 |
あやや | それはいいとして。 つまり、いまの若手の俳優さんのなかで、 東出さんのあの、あの独特の感じは、 もしかすると、現在の日本のドラマのなかで たいへん重要なんじゃないかと。 |
森下 | うん、そうですね。 あと、なんというか、東出さんって、 周囲から愛される俳優さんなんですよ。 というのも本人がすごく ポジティブで一生懸命な方だから みんなが彼を応援しちゃうんですね。 NHKの朝の連続ドラマ小説って、 結果的に役者さんを育てることが多くて、 それを一義にしている部分もあるんですけど、 東出さんがこのドラマをきっかけにして 大きく成長するというのは、 あるんじゃないかと思いますね。 |
あやや | うん、朝ドラの視聴者って、 そういう土壌をわかって観てる感じがありますよね。 このドラマで育つ若手の役者さんを あたたかく見守ろうっていう感じが。 |
荒井 | 『あまちゃん』の能年玲奈さんなんかは その典型的な例ですよね。 福士蒼汰さんなんかも、見守られてる気がするなぁ。 |
あやや | そういえば、東出昌大さんは、 『あまちゃん』と『ごちそうさん』の 両方に出演されてるんですね。 |
── | え、『あまちゃん』に出てた? |
あやや | 出てますよ、ほら、大吉さんの若い頃の役。 |
── | あーー、あの人か。 |
あやや | ちなみに『ごちそうさん』の ほかのキャストですが 杏ちゃんのお父さんが原田泰造さん、 お母さんが財前直見さん、 おばあさんが吉行和子さん。 |
荒井 | おー、なかなか魅力的な顔ぶれ。 |
── | ぼくはドラマをあまり観ないので 原田泰造さんといえば ネプチューンしか知らなかったですが、 役者さんとしても実力者なんですね。 |
あやや | そう、原田さん、すごくよかったです! いろんなドラマに起用されている理由が 今回はっきりとわかりました。 俳優さんとしてとてもいいんですね。 |
森下 | はい。 泰造さんは、このあともいいシーンがあるんです。 もう、泣けて泣けて、というシーンが。 |
あやや | 飯島さんとちょっとおしゃべりしたんですけど、 今回のドラマで原田泰造さんが すごく好きになったとおっしゃってましたよ。 あと、お母さん役の財前直見さんもよかった。 言うことはちゃんと言うんだけど、 ぜんぜんギスギスしない感じ。 やさしいんだけど、しっかりしてる女性。 |
森下 | ちゃんと言う人がいないと、 店って絶対潰れますからね。 |
あやや | あと、おばあちゃんを演じてる 吉行和子さんもよかったなぁ。 |
── | 吉行さん、よかった。 |
森下 | かわいいんですよね。 |
あやや | そうそう、おばあちゃんなのに、かわいい。 あとは、近藤正臣さんも出るんですね。 そういえば「こんどーですっ」って 最近、誰も言わなくなりましたよね。 |
森下 | 言わないですね(笑)。 |
荒井 | わかんないでしょうね、 いまそのギャグやっても。 |
── | なにがどうギャグなのか、 さっぱりわからないだろうなぁ。 |
あやや | 片岡鶴太郎さんのおもしろ時代を知らないと。 |
荒井 | 熱いおでんとか。 |
── | 小森のオバケちゃまとか。 |
あやや | あー、クイズの女王もいるじゃないですか。 |
森下 | 宮崎美子さんね。 |
あやや | 三択の女王でしたっけ? |
荒井 | それは竹下景子さんです。 |
あやや | あと、現場で拝見しましたけど、 山中崇さんもすごくよかった。 |
森下 | 山中さんはいま、 あの役に取り憑かれているらしいです。 自称文士、という役なんですけど、 メモをどこにでも持ち歩いてて。 |
荒井 | こうしてキャストを見渡してみると、 朝ドラとしての安心感みたいなものが すごくありますね。 |
あやや | あります、あります。 で、その真ん中にいるのが、杏ちゃん。 |
森下 | はい。 |
あやや | この『ごちそうさん』というドラマは とくに女性の描き方がすばらしいと思うんですけど、 なかでもやっぱり杏ちゃんですよね。 なんというか、女性が憧れる女性。 |
森下 | はい。そうなっていくといいなと。 また、朝ドラって、ひとりの女性の生涯を ずっと追いかけていくので、 役としての年齢の幅がすごく広いんですね。 |
あやや | あーー。 |
森下 | そういう意味でも、杏ちゃんしかいないなと。 ほんとに17歳に見えちゃいますからね。 ちょっと、衝撃です。 |
あやや | あと、あのスタイルのよさ! |
森下 | もう最終兵器ですよ。 |
あやや | はあ、ほんと彫刻みたい。 |
荒井 | 最初から杏さんは出るんですか。 |
森下 | 第1週は子ども時代のお話がメインなので、 冒頭とラストだけ、登場します。 2週からはずーっと杏ちゃん出ます。 |
あやや | 子役ちゃんが、またかわいいんですよ。 |
森下 | かわいいよねぇー。 ものすごいやんちゃなんですよ、花ちゃん。 |
荒井 | あ、音楽が菅野よう子さんなんですね。 |
── | そう、音楽、すごくよかったです。 |
森下 | 菅野よう子さん、天才です。 |
あやや | いやあ、こうして挙げていくと、 ほんとに見どころ満載ですね。 森下さん、もう言い足りないことはないですか? |
森下 | うーーん、とにかく観てください、 としか言えないですね。 そして、あたたかく見守ってください。 |
あやや | 『あまちゃん』のあとは『ごちそうさん』です。 たのしみにしましょうー。 |
荒井 | はい、たのしみです。 |
── | じゃ、次回からは通常の連ドラチェックを。 (つづきます) |
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秋の連ドラチェック2011 | 春の連ドラチェック2012 | |||
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