ほぼ日テレビガイドシリーズ

春の連ドラチェック2015

あややとふたりのプロフェッショナルさぁ、木々の葉が色づくころと、
桜舞い散るころのおたのしみ。
お馴染み「連ドラチェック」ですよ!
ほぼ日刊イトイ新聞が誇る、
超弩級テレビッ子、あややが
向田邦子賞受賞の脚本家、森下佳子さんと
マンガ家、荒井清和さんとともに
この春スタートする連ドラについて
じっくり、とっくり、たっぷり語ります。
むろん、ムダ話満載。脱線上等。
今回も「も、もう十分です」と
音を上げるくらい、たくさん話しました。
進行は、テレビドラマに疎い
「ほぼ日」の永田が担当します。
味わい深いイラストと魂の漫画は、
「気仙沼のほぼ日」のサユミ作。
さぁ、それじゃ、はじめるよー!
あやや
 荒井清和
森下佳子
ほぼ日刊イトイ新聞随一のテレビッ子。
どんなに忙しくても
録画したドラマは必ずチェック。
毎週発表される
視聴率なども無意味に把握。
幼少期から蓄積された
テレビの知識は無尽蔵。
漫画家・イラストレーター。
ほぼ日刊イトイ新聞にて
『TVウォッチャーの逆襲』を
超不定期連載中。
「写真より似てる」という
高品質な似顔絵には定評が。
ドラマ、スポーツ、
バラエティー番組などが好き。
脚本家。
『JIN-仁-』『世界の中心で、愛をさけぶ』
『白夜行』『佐々木夫妻の仁義なき戦い』
などを担当。
NHK朝ドラ『ごちそうさん』で
向田邦子賞を受賞。
今クールは最新作『天皇の料理番』が登場!

どうぞよろしくお願いします!
いつもより集まったのが
遅かった理由は‥‥。
2015-04-22-WED
  木村拓哉さんと、
堺雅人さんの最新作!
そして、あの人が
ふつうにカムバック。
2015-04-23-THU
火曜日の午後10時は激戦区?
あややがもっとも感情移入する
ドラマとは。
2015-04-24-FRI
  原作つき、オリジナル脚本、
家族向け‥‥。
今クールもたくさんのドラマが!
2015-04-27-MON
当事者を交え、『天皇の料理番』を
たっぷり語る!
そしておすすめのドラマは‥‥?
2015-04-28-TUE
     

春のおすすめドラマを 3人に3本ずつ挙げてもらいます。
──
はい、今回も、よろしく‥‥。
あやや
そ・れ・で・は!
冒頭、わたくしの陳謝から!
荒井
陳謝?
森下
ちんしゃ。
──
まあ、聞きましょう。
あやや
いつも、この「連ドラチェック」は、
テレビ雑誌にドラマの特集が掲載されてから
たっぷりと語り合うため、
「ほぼ日」に載るタイミングが遅くて、
読者の方から「まだですか?」と
催促されてしまうこともしょっちゅうなんですが。
森下
うん。
荒井
知ってます。
あやや
しかし、みなさん、それにしても今回は、
ずいぶん召集が遅いと思いませんでしたか?
つまり、この座談会がセッティングされた日が、
いつもより遅いなと思いませんでしたか?
森下
まあ。
荒井
こんなもんかなと‥‥。
あやや
いや、じつは、微妙に遅いんですよ。
そこで‥‥陳謝!
荒井
ちんしゃ?
森下
ちんしゃ。
あやや
じつは、私、ここのところ、
日付の感覚がおかしくなっておりまして、
ずばり、1ヵ月、間違ってました!
荒井
えーー。
森下
すごいね、それ(笑)。
──
なんか、おかしいと思ったんだよね。
いっつも春先になるとあやちゃんが
「やりますよ、やりますよ!」って言ってくるのに
今回は俺から言い出したから。
「あれ? そろそろじゃない?」って。
あやや
いやぁ、もう、自分でびっくりします。
じつは、ついさっきも仕事のメールで
「それでは次回の打ち合わせは
 3月○日でお願いします。」とかふつうに書いてて。
荒井
はははははは。
森下
それは、なに? 育児疲れ?
──
双子の男の子がぼちぼち1歳になりますね。
荒井
ああ、それは、たいへんですね。
森下
しかも、上にもうひとりいるんだよね。
あやや
はい。
──
あと、大型の犬が1匹。
荒井
うわあ。
──
しかも、おおむね、
毎日会社に来て仕事してます。
もちろん、ドラマを観るペースは
まったく衰えてません。
森下
どうやってんの?
荒井
そりゃあ、日付の感覚もおかしくなりますね。
あやや
いや、もうね、ひと言でいうと、
‥‥人生に要素が多すぎて。
森下
ははははははは!
──
「人生に要素が多すぎて」(笑)。
あやや
ちょっと立ちゆかなくなってしまって。
ほんとうに、すみません。
森下
はははははは。
あと、あやや、マンガも読むし、
なんか、ゲームもやってたりするし。
あやや
そうなんです(笑)。
森下
たしかに要素多すぎるかもしれない。
あやや
最近、本も読むようになったんですよ。
荒井
ますます要素が増えてる。
あやや
たいへんなんですよ。
──
あやちゃん、
ゲームなんてやってたっけ?
なにやってんの?
あやや
いちばんやるのは、『テトリス』。
荒井
『テトリス』!
あやや
あと、なんか、トランプゲーム。
森下
あ! うちのお母さんやってる。
『ソリティア』とかね。
あやや
そう、『ソリティア』。
あと、「数独」。
──
もう、なんだ、おばあちゃんだね。
あやや
そう、おばあちゃんなんです。
──
おばあちゃんというと、
おばあちゃんにも『ソリティア』や「数独」にも
失礼な感じがするのでフォローすると、
「ステキなおばあちゃん」ですね。
あやや
そう、ステキなおばあちゃんなんです。
荒井
クロスワードパズルは?
あやや
大好き!
クロスワードパズル、本買って、
わざわざ1冊解きます。
森下
ななな、なんだ、その
手当たり次第な感じの娯楽は‥‥。
──
ともあれ、あやちゃんの
人生に要素が多すぎて、
今回、開始がちょっと遅れちゃったよ、と。
荒井
わかりました。
ま、でも、そんなに陳謝することでも。
森下
うん。いつもこんなもんじゃない?
あやや
ありがとうございますぅー。
よし、陳謝おわり!
──
じゃあ、はじめましょうかね。
あやや
ハイ!
じゃあ、すでにはじまってるドラマから、
さきに語っていきましょうか。
まず、『心がポキッとね』!
心がポキッとね
フジテレビ系●水曜日午後10時
荒井
お、これから行きますか。
森下
なんか、はじまってるから
ちょっと語りづらくない?
あやや
たしかにそういう部分はありますが、
見たからこそ言えることもあるでしょう。
さあ、森下さん、荒井先生、
第1話、ご覧になりましたよね?
森下
見ました。
荒井
見ました。
あやや
私も見ました!
見たところ‥‥わたしの心がポキッ。
──
こらこらこらこら。
あやや
いやいや、まあ、なにしろ、
脚本が岡田惠和さんですからね、
まだまだ超期待してますよ。
でもねぇ、とりあえず第1話はねぇ、
イタい人ばっかり出てきて‥‥。
森下
そうそうそう。
荒井
見てると、ちょっとつらいところもありますね。
──
でも、そういうドラマなんでしょ?
あやや
そう! そういうドラマなんですよ。
キャッチフレーズが
「恋も、人生も、こじらせてます。」ですから。
ただ、わざとそうしてるとしても、
こじれてるのを見るのが、ちょっと‥‥。
荒井
そうですねぇ。
あやや
山口智子さんが、
自意識の高い空間コーディネイターで、
ブログでやたらと
しあわせをアピールしてるっていう
「イタい役」の設定なんですけど‥‥。
荒井
そのまま素直に見てしまうと、
「さむっ」ってなっちゃうかもしれない。
森下
そういう意味では、よくできてるわけですね。
あやや
あと、個人的によかったのは、
水原希子ちゃん。よくなかったですか?
森下
あー、怖かったね。
あやや
怖かったです、怖かったです。
すごい、体当たりでしたよね。
なんかこの子いい、と思って。
森下
もう、おばちゃん心としては、
「足閉じなさい!」「足閉じなさい!」
ばっかり言ってた気がする。
荒井
でも、水原希子さんって、個性が強いから、
苦手な人も多い、みたいな声はありますね。
あやや
あ、そういう意味では、
私も苦手だったんだけど、
このドラマで「けっこういいじゃん」と思った。
荒井
役に合ってる気はしましたね。
森下
うちの旦那、ドMだから、
ドキドキしながら見てましたよ。
荒井
ははははは。
あやや
旦那さんが、ドM‥‥。
──
載せるかどうか迷うようなことを
サラッと言わないでください。
森下
あと、阿部サダヲさん演じる春太同様、
うちの旦那も、
若干、心がポキッといきかけてるので、
すごく共感して、
冒頭から、食い入るように見てました。
あやや
旦那さんが、ドMで、心がポキッと‥‥。
──
だから。サラッとそういうことを。
森下
載せても平気だと思うけど。
荒井
ひぃ。ドS。
あやや
しかし、このドラマ、
そういう意味では、演出が効いてますよね。
見ているほうにきちんと作用してますから。
演出の宮本理江子さんって、
山田太一さんの娘さんですよね。
岡田惠和さんとは
『最後から二番目の恋』のコンビですよね。
荒井
たしかに、
『最後から‥‥』の雰囲気、ありますよね。
あやや
あります、あります。
ただ、キャストも世界観もぜんぜん違うから、
見たあとに残るものが違うんですよね。
荒井
うーん、これから、見る側を
引き込んでいく感じなんですかね。
──
総合すると、意欲作、挑戦作、
ではあるけれども‥‥みたいな感じ?
森下
こころざしの高いドラマだと思います。
だけど、ここに球投げても
あんまりたくさんのお客は
いないんじゃないかなぁ、
という気はちょっとします。
荒井
冒頭から春太の独り語り、長かったですね。
あやや
でも、ああいうのを
見せたいドラマですもんね。
荒井
だから、やっぱり、意欲作。挑戦作。
森下
人が行かないところに
がんばって突っ込んでいってる。
でも、そんなところに
あえて行くのは果敢だなぁとも、
行かなくてもいいのではとも、
思ってしまうという‥‥。
あやや
わかるわかるわかる。
見る立場としたらね。
やっぱり、たのしみたいですから。
森下
うん、たのしみたいんだけど。
あやや
あと、なんというか、
たのしくつくってる感じがしない。
──
それにしても、
似たようなドラマをつくると、
「似たようなものばかりつくって」と言われ、
新しいことをやると、
「わざわざそんなことしなくても」と言われ‥‥。
森下
いや、でもね、違うんです、
いま、ドラマが変人だらけなんですよ!
あやや
そうなの!!
荒井
あーー、そうですね。
森下
前のクールの『デート』とか、
すごいおもしろかったんだけど。
荒井
うん、あれも、完全に変人でしたもんね。
森下
「変人」対「変人」ですよね。
あやや
みんながやっぱり同じところに
狙いに行ってる気がするんですよ。
いわゆる、企画書が通りやすいドラマを。
──
それがいま、「変人が主人公」なんだ。
森下
どのドラマも変人が主人公になってしまって、
いまや、ふつうの人ががんばるドラマのほうが
めずらしくなっているような気がしませんか。
あやや
ほんと、ほんと。
荒井
ドラマの世界にまともな人が
いなくなってるようなところがありますね。
あやや
そういうドラマはもちろんあってもいいけど、
本来、「わかる」って感情移入しながら
世界に入り込んでいくのがドラマのよさなのに。
──
あの、みなさん‥‥‥‥言ってもいいですか?
荒井
永田さんが言いますか。
森下
どうぞどうぞ。
あやや
言うんでしょ。
──
そういう、いまのドラマの時代性を
バシッとまとめるようなことは
連載のもっと後半でしゃべってください!
まだ1本目なのに、終盤みたいじゃないですか!
荒井
そんなこと言われても‥‥。
あやや
あはははは。
──
もっと、前半は、くだらないことで飛ばして、
読み手があきれそうになるころに、
キラッといいこと言うから感心されるんですよ。
最初から語っちゃったら、
ただの「いいこと言ってる風コンテンツ」に
なっちゃうじゃないですか!
荒井
そんなこと言われても‥‥。
あやや
編集者がどうにかしてください。
森下
じゃ、さっそく、くだらない話をしますけど、
私、早く、阿部サダヲさん演じる春太に
しゃべりだしてほしいんですよ!
荒井
ああー、わかります。
あやや
そう思う、そう思う!
心が折れそうな役だから、
基本、あんまりしゃべらないんだよね。
やっぱ、阿部サダヲさんは、
しゃべりまくってほしい!
森下
私、ドラマの公式ページに、
「阿部さんにしゃべらせてください!」
ってメール送ろうかと思ったもん。
──
向田邦子賞の人がそんなことしないでください。
医師たちの恋愛事情
フジテレビ系●木曜日午後10時
あやや
そして、
この座談会をやっているいまの時点で、
すでにスタートしているドラマがもう1本。
『医師たちの恋愛事情』です。
来ましたよ、みなさん!
主演のキャストをご覧ください!
荒井
ついに来ましたねー。
あやや
この、連ドラチェックで私、
「名前が読めない」と言われながらも、
彼を2011年からプッシュし続けてきました!
いまや、永田さんだって読めますよ!
さぁ、永田さん、彼の名前は?
──
「斎藤工」と書いて、
「さいとうたくみ」さんです。
あやや
そのとーーーりっ!
どうですか、みなさん、
この、ドラマのドの字も知らないような
スットコドッコイでさえ、
名前が読めるようになりましたよ!
──
スットコドッコイはさておき、
この座談会をやるたびにあやちゃんが
「タクミくん」「タクミくん」言うから
さすがに名前覚えたっつーの。
あやや
とにかく、主演ですよ、
「あややのイケメン青田買い」コーナーで
プッシュし続けた斎藤工くん!
森下
ないから。そんなコーナー、ないから。
荒井
斎藤さんは、『昼顔』と、あと、
コマーシャルの「壁ドン」が話題になりましたね。
あやや
来ましたよね、あれでね、
壁ドンですよ、ドン!
ドーーーーーン!!
──
うるさい、うるさい。
森下
しかし、よかったですね。
あやや念願の主演ですよ。
あやや
‥‥‥‥(小声で)ちがうんだなぁ。
森下
え?
荒井
え?
あやや
‥‥‥‥(小声で)ちょっと違うんだなぁ。
森下
‥‥え?
──
ほんと、聞こえないんだけど。
あやや
‥‥(小声で)ちょっと違うと思うんです。
森下
‥‥(小声で)どのへんがちがうと思いますか?
あやや
‥‥(小声で)(さらに口を隠しながら)あのね。
──
まったく聞こえない。
あやや
‥‥(小声で)言ってもいいですか?
森下
‥‥(小声で)言うんでしょ。
荒井
‥‥(小声で)言うんでしょ。
──
‥‥(小声で)言うんでしょ。
あやや
タクミくん、こーーーじゃないんだよ!!
──
めんどくさいファンだなぁ。
森下
あはははは。
あやや
あのね、早い話が、これ、コミックなんです。
胸キュン、壁ドン的なものを狙った、
少女マンガの大人バージョン。
つまり、すっごくベタなんですよ
たとえば、石田ゆり子さんが資料室で
高いところにある本を取ろうとしてて、
こうやって、こうやって
(高いところにある本を取ろうとする)
‥‥取れないんですよ(取れない)。
それで、斎藤工くんが。
荒井
うしろからね。
あやや
そうそうそう、
うしろから、こう取ると思・い・き・や!
(うしろからこう取ると思いきや)
ゆり子さんがよろめくんですよ。
「ああーー」って。
(「ああーー」とよろめく)
そうすると、斎藤工くんが、こう、
サッてやって(サッてやる)。
すると、なんと、お姫様抱っこ!
こう(お姫様抱っこをする)!
森下
うん。
──
いいじゃないですか。
あやや
‥‥‥‥(小声で)違うんだなぁ。
たしかに、たしかに、タクミくんは、
『昼顔』とか壁ドンでブレイクしたかもしれない。
いま、一般の人が求める「斎藤工」は、
壁ドンとか、お姫様抱っこかもしれない。
(徐々に声を荒げて)でもねぇ、違うんです、
斎藤工くんのよさは、王子様じゃない!
壁ドンじゃないんだドン!
──
あやちゃん、語尾が「ドン」になってる。
あやや
あの、私、どうしても言いたいんです。
世間のみなさまに、世間のみなみなさまさまに!
──
「さま」が一個多い。
あやや
みなさまに私は問いたい!
あの、三池崇史さんが撮った、
斎藤工くんの『QP』という
バイオレンスドラマを、ご覧になった方、
このなかに、いらっしゃいますでしょうか。
このなかに、『QP』をご覧になった方は
いらっしゃいますかーー!
お客さまーーー!
──
うるさいってば。
森下
『QP』は、そんなによかったんですか。
あやや
‥‥いいんですよぉーーー。
三池監督がとてもすばらしく
理想的な斎藤工くんを撮ってくださって、
バイオレンスで、ノー恋愛なんですけど、
ほんっっっとに、色気があるんです。
森下
あ、色気といえば、私もちょっと便乗して、
申したいことがあるんだドン。
──
語尾は便乗しなくていいですから。
森下
あのねぇ、斎藤工くん、
あんなに「脱ぎます、脱ぎます」
言わないでいいと思うの。
あやや
わ・か・り・ま・すーー!
森下
すぐ言うのね。
「必要があれば脱ぎます」とか。
あやや
「壁ドンやりまーす」とか。
森下
そうそうそうそう。
そういうことは、言わないでほしいの。
──
「脱がないでほしい」というわけではなく。
森下
言わずに脱いでほしい。
一同
(爆笑)
あやや
もう、ほんと、そう!
言われると、むしろ残念なんですよ。
荒井
「黙って脱げ」と。「不言実行」しろと。
あやや
「不言実脱」ですよ、「不言実脱」!
──
そんな四文字熟語はありません。
あやや
あれはもう、なんとかしてほしい。
私は、彼の口を封じたい。
森下
たらこ唇、縫合です!
一同
(笑)
荒井
つまり、宣伝番組なんかで
しゃべりすぎ、みたいなことですか。
あやや
サービス精神が旺盛すぎるんですよ。
森下
あと、実際に脱ぐのも、
もうちょっとセーブしてくれたほうが、
いざ脱いだときにありがたい。
──
「ありがたい」(笑)。
あやや
やり過ぎると、
かえって色気ってなくなるんですよねぇ。
森下
いつも脱いでる人の裸見ても、
あんまりうれしくないじゃないですか。
それに、本人が自分の売りだとわかってて、
「今回も脱ぎますよ」って言われたら、
それもなんかちょっと、さめる。
だから、「そこで脱ぐか!」というところで、
「ふっ」と、キてほしいのに。
あやや
そうそうそうそう。
「ふっ」と、キてほしい。
──
「脱ぐ」のに「キてほしい」とは、これいかに。
あやや
そういう意味でいうとね、
どうせ脱ぐなら、あのくらいやってほしいですよ。
伊藤英明さんと坂口憲二さんが
シャワーシーンで毎回脱ぐ、
『ダブルス〜二人の刑事』!
荒井
ああ(笑)。
森下
脱いでたねー、あのドラマ。
「今回脱がないのかな?」と思ってたら、
最後の最後にエンドロールで脱いだりする。
あやや
そうそう。
最後はふたりが必ずシャワーを浴びて。
もう、由美かおる並に毎回脱いでました。
あそこまでいくと、いいんですよ。
荒井
しかし、なんか、最近、
男優が脱ぎがちじゃないですか。
大河でも脱いでましたよね、西島秀俊さんが。
意外とがっつり筋肉がついてて、
驚いた人が多かったみたいですね。
あやや
ああー、そうそう。
ああいうふうにいきなり脱がれると
「ドキッ」なんですよ。
森下
ありがたい。
──
ええと、脱ぐ話しかしてませんので、
ドラマの話を‥‥。
あやや
ヒロインは石田ゆり子さん。
すっごくきれいです!
じつは、ゆり子さん、直球の恋愛ドラマって
久しぶりだと思うんですよ。
『さよなら私』とか、すごくよかったんですけど、
あれ、友情物語なんですよね。
でも、今回はド直球な恋愛ものなんで、
たぶんメイクとか変えてるんですよね、色気モードに。
だから、すっごいきれいなんですよ!
森下
ああー、ええのおー。
ええのおー、ゆり子はええのおー。
──
あ、また森下さんがオヤジモードに。
あやや
森下さんは、生まれ変わったら
石田ゆり子さんになりたいんですよね。
森下
そう。
あと、最近、井川遥さんもいいなと思ってる。
いや、いいなどころの騒ぎじゃないけど。
あやや
ああ、なるほど、わかってきました。
森下さんの生まれ変わり願望の傾向。
森下
あややは誰になりたいって言ってたっけ?
あやや
私? 私は、生まれ変わったら、
アンジェリーナ・ジョリー!
荒井
ぶはっ!
──
それ、ダメだろう。ずるいだろう。
あやや
ダメってどういうことですか。
生まれ変わったらっていう話なんだから、
誰でもいいじゃないですか。
──
「生まれ変わったら
 アンジェリーナ・ジョリー」って、
それ、
「何歳まで生きたい?」って訊かれて
「5万歳」って答えるようなもんだぞ。
あやや
なに言ってるかぜんぜんわかんない。
──
ともかく、もう少し、
ドラマの話をお願いします。
荒井
あのー、医療ドラマはいいんですけど、
個人的に、病院に恋愛持ち込むのは、
なんかちょっとヤなんですよ。
森下
ああ、わかります、わかります。
「ちゃんと治療してよ」的な感じがね。
荒井
そうそう。
だって、病室の横っちょとかで、
昼間っから抱き合ってるんですよ。
そういうことは
家に帰ってからにしてくださいよ、
って感じがして。
あやや
あー、たしかに。
森下
人の命や健康をあずかってる場所、
っていう意識がどうしても
見てる側にありますからね。
あやや
お医者さんどうしの恋愛が
ダメなわけじゃないんですよね。
あえて、そういうドラマにしてるわけだし。
だから、バランスの問題だと思うんですよ。
たとえば木村拓哉さんの『GOOD LUCK!!』って、
パイロットが主人公で、
お客さんの命をあずかっている職場、
っていうのは同じなんだけど、
パイロットの話がベースになってて、
柴咲コウちゃんとのラブは
全体の10分くらいだったじゃないですか。
あのくらいなら、
「そんなところでやめてくださいよ」
っていう感じにならないんだと思う。
森下
だから、そこをあえて逆にしてるんだよね。
荒井
タイトルに「恋愛事情」って入れてるくらいだから。
あやや
ああ、そうですね。
森下
むしろ、もっとそこを掘り下げて、
「医師たちの特殊な恋愛事情」というのを
盛り込んじゃえばおもしろいのかな。
こう、「ついメスを使っちゃう」とかさ。
──
なにを言ってるんだ、なにを。
あやや
あーー、それ、いい!
で、お医者さんとか
看護師さんたちがドラマ見て
「あるあるある!」って。
そんな、「医師たちの恋愛事情」。
森下
「なにかっちゃあ消毒しちゃう」とかさ。
──
なにを言ってるんだ、なにを。
あやや
ともかく、斎藤工くん、
ついに主演です。ブレイクです。
荒井
おめでとうございます。
森下
パチパチパチパチ!
あやや
ありがとう! ありがとう!
──
まだ2本しか話してない‥‥。


(むろん、たっぷり、つづきます。)
 
2015-04-22-WED
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