めくるめく、『コルテオ』!
不思議なテントの裏側に潜り込んできました。
2009-04-09
古い教会の模様? 秘密の通路?
ようこそ『コルテオ』の舞台裏へ。
2009-04-10
ベッドとバルーン? そして、靴にびっくり!
『コルテオ』のコスチュームの細かさにも注目。
2009-04-13
食堂のメニューは? 散髪に関するルールとは?
『コルテオ』の舞台裏を、たのしくうろうろ。
2009-04-14
最後は、アーティストの方々に直接取材。
ものすごい口笛も聴けますよー。
今日の更新






ボヨーーーン。


ボンヨヨヨーーーン。


シュパーーーーー!


カーテンの向こうから
屈強な肉体を持つ男が唐突に飛び出す。
そう、ここは、『コルテオ』の
トレーニングスペースです。


ああ、かっこいい。
鍛えられたアーティストの方々が
練習するさまは、何度見てもうっとりです。


いや、かっこいいわ‥‥。
ほれぼれ‥‥。


ちなみにこの日は、
たまたま、半年に1回行われる
「体力測定の日」だったのです。
お馴染みの「踏み台昇降」などを
みなさんでやられてました。
体力測定は、体調管理の一環として、
すべてのショーですべてのアーティストが
受けなければならないそうです。


さぁ、今日は、特別に
『コルテオ』を代表するアーティストの方々に
集まっていただきました。


以前、小さな衣装をご紹介しました、
リトル・クラウン&クラウネスの
グレゴリーさんとヴァレンティナさん。


ジャイアント・クラウンの
ヴィクトリーノさん。


そして、超絶技巧の口笛吹き、
ロバートさん。
実際に、口笛を吹いていただきました。
もんのすごいですよ。超うまいですよ。


みなさん、本番前ということで
簡単にメッセージをいただきましたので
順にご紹介していきますね。
まずは、レディ・ファースト、
ヴァレンティナさんから。


ヴァレンティナさん
「私は本当に日本が大好きで、
 日本に来られたことが夢のようです。
 日本の人たちも大好きだし、
 日本の街も大好きだし。
 それから、日本のお客様はいつも、
 花を持ってきてくださるでしょう?
 お花をもらったり、拍手をもらったりというのは
 アーティストにとって大きな喜びなんです。
 『コルテオ』を観に来たみなさん、
 ようこそ! どうぞ、楽しんでくださいね」


グレゴリーさん
「(おどけた調子で)
 ハロー! みなさん!
 ニッポン、ダイスキです」


ロバートさん
「日本のお客様たちは、
 私たちにとってほんとうに魅力的なんです。
 なんというか、ステージで起こっていることを
 きちんと観て、拍手してくれるというか‥‥。
 ですから私たちは、日本のお客様たちを
 とっても尊敬しているんです。
 あと、ヴァレンティナも言いましたが、
 ショーの最後にお花をいただけるのが
 やっぱりうれしいんです(笑)。
 じつは、私の妻もいっしょにツアーを回っていて、
 妻のためによくお花を買ったりするんですが、
 日本ではそれをしなくてもいいから(笑)」


ヴィクトリーノさん
「来てくださった、日本のみなさん、
 どうもありがとうございます。
 日本のお客様は、ほかの場所とは違う
 特別なリアクションをしてくださるので
 そういうふうに受け止めていただけることを
 すごくうれしく思っています。
 私も、日本に来ることができて
 ほんとうによかったと思ってます」


ロバートさん
「花については言わなくていいの?」
ヴィクトリーノさん
「ははははは。
 ぼくは、あんまり花をもらえないんだよ」
ロバートさん
「今度、ちょっと、しゃがんでみなよ。
 そしたら、きっともらえるよ」
ヴィクトリーノさん
「いいんだよ、ぼくは。
 まだ奥さんもいないしさ」
ロバートさん
「ハハハハハ!」



そして、口笛の名人、ロバートさんに
特別に口笛を吹いていただきました。
トレーニングスペースで吹いていただいたので
ちょっと聴き取りづらいですが、
どうぞ、そのすごさを垣間見てください。


さぁ、最後はみんなで記念撮影です。
どうです‥‥?
標準となる身長の人がないとわかりづらい?


じゃ、ほら、スガノ、入って、入って。


はい、撮りますよー。
今日はどうもありがとうございました!
というわけで、『コルテオ』の
バックステージツアーはここまで。
どうもありがとうございました!




『コルテオ』を支える人たち。最終回。

『コルテオ』を支える
運営本部の田中さんにお話しをうかがっています。
びっくりすることだらけで最終回。
で、さっきから、
あそこに3つ時計がかかっているのが
気になるんですが。

「あれは、シルク・ドゥ・ソレイユの国際本部がある
 モントリオールの時間と
 数多くのショーが集中しているラスベガスの時間、
 そして、東京の時間を示しています。
 電話や通信での会議を
 海外とやることが多いからです。
 “向こうは○時だから電話してOK”と、
 すぐにわかるように時計を3つ設置しているんです」

いろんなことが兼務ですから、
すべて効率的でないといけませんね。

「そうなんです。いまも、次の名古屋の会場設営が
 はじまっています。実は今日も午前中、
 名古屋出張に行って、帰ってきたばかりです」

名古屋ではなにを
なさってきたんですか?

「基礎工事です。
 その前は市役所で建築申請の協議、消防との協議、
 それから、シルク・ドゥ・ソレイユ総勢約120名の
 都市間の移動の手配、宿泊の手配、
 会場周辺の方への挨拶、工事の地鎮祭、
 公演の安全祈願」

うわー。

「とにかく自分たち6人で全部やってます」

そりゃ、このプレハブオフィスも効率的になりますね。

「そうです。これ、自動ドアなんですけどね」

‥‥え?

「引き戸式のサッシに滑車を仕込んで
 ペットボトルの重りをぶらさげています。
 ドアを開けると、手を放せばそのまま
 ゆっくり閉まるようになってるんですよ」

「ペットボトルの重さについては
 けっこう試行錯誤が必要です。
 適当に水を入れてるように見えるでしょ?
 これは、絶妙な量になってます」

『コルテオ』のショーの
ヘリウムガス並みの調節ですね。
そして、これは‥‥

「設営中は、この会場は建築現場なので、
 運営本部員も外に出るときは必ずヘルメットをします。
 運営本部員は消防法上の自衛消防隊として、
 緊急避難時には当然、自分たちが陣頭指揮をとって
 避難・誘導を円滑にしなければいけません。
 ですから、各地ごとに消防訓練をやっています」

当然ながら、みなさん名前が入れてあって‥‥
マイヘルメットですね。

「マイヘルメットです」

とにかく、ここにあるものはすべて
理由があって存在しているんですね。
じゃあ、例えばこのコードは?

「ここに打ち合わせで来られた方が
 インターネットを使いたくなったときに、
 これを差していただければ、もうすぐに」

いろんなことが用意周到ですね。
‥‥シルク・ドゥ・ソレイユのボールが
ここに置いてあることにも意味はあるんですか。

「やっぱり、シルク・ドゥ・ソレイユ運営本部員は
 このくらいできないと」

では、田中さん、やっていただきましょう。
みなさん、動画をごらんください。



テントの裏に精鋭6人がいる『コルテオ』に、
ぜひ足を運んでみてくださいね。

(おしまい)


2009-04-15-WED



『コルテオ』日本公演

2005年から公演を開始し、
これまで全米25都市で絶賛を浴びた
ツアーショー『コルテオ』が日本にやってきました。
2009年5月5日まで
東京・原宿の新ビッグトップで公演を行ったあとは、
名古屋(2009年5月21日〜7月12日)
大阪(2009年7月29日〜9月30日)
福岡(2010年2月11日〜4月4日)
仙台(2010年4月21日〜6月6日)と回ります。
くわしくは、
ダイハツ コルテオ日本公演
公式ホームページをごらんください。




(C)HOBO NIKKAN ITOI SHINBUN
Photos:Marie-Reine Mattera ,Richard Termine
Costumes:Dominique Lemieux © 2005,2007,2008 Cirque du Soleil © 2007 Fuji Television