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こんにちは。
毎日カレーを食べていると、意外な悩みが生まれます。
カレーの匂いってどうして取れないんでしょうか?
かれこれ10年ほど前、ある冬の日に電車に乗っていると、
近くにいた女子大生2人の声が聞こえました。
「この電車、なんかカレー臭くない?」
「あ、ほんとだ。なんで~?」
僕も周囲をクンクンしてみましたが、
特にカレーの匂いはしません。
電車は目的の駅につき、僕はホームへ降りました。
電車が走り去った直後、巻き起こった風に煽られて、
ふわっとカレーの匂いが漂ったのです。
あれ!? いま、カレーの匂いがしたぞ!
電車の中がカレーの匂いなら、
ホームの上もカレーの匂い。
そのとき、僕は気づきました。
自分自身がカレーの匂いを身にまとっていたことを‥‥。
女子大生の顔を思い浮かべて顔が真っ赤になりました。
なんとかならないもんだろうか、
あの忌まわしいカレーの匂い。
でも、嫌なことばかりではありません。
先日、札幌で行った料理教室の生徒さんから
メールが届きました。
「料理教室で使ったエプロンに
カレーのいい匂いが残っていて、
まだ洗えずにそのまま取っておいてます」
とっても素敵な感想で嬉しくなりました。
僕がなんとかぬぐい去りたいと思っているカレーの匂いを
もったいなくて消さずに取っている人もいる。
不思議なものですね。
カレーの匂いとの付き合い方、見直してみたいと思います。 |
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036
Andi/女性/48才 |
ほぼにちは。
カレーの思い出、個人的な思い出ではないのですが。
昔々(多分30年くらい前)読んだ
主婦向けの雑誌の調査で、
「あなたはカレーを家で手作りしますか」という質問に、
60代の人(年齢はうろ覚え)は割合が高く、
50代・40代の人は低く、
30代の人は高い、のような谷型の結果が出たそうです。
詳しく聞いてみると、市販のルーを使って作ることを
「手作り」と思うかどうか、
年代による意識の違いからこういう結果になったらしい。
年配の人にとっては、ルーは「出来合い」だったのですね。
確かに、40年近く前の小学校の調理実習では、
カレー粉と小麦粉を炒めて作りました。
苦くてまずかったような気がします。
皆のカレーの思い出を聞くのを楽しみにしています。
きっとカレーが食べたくなるでしょう。
今も、レトルトカレーを食べるかどうか迷っています。
では。 |
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そうかぁ、カレー粉で作るカレーは手作り。
カレールウで作るカレーは手作りではない、と。
即席カレールウで作ったカレーが手作りではない、
という認識はすごく時代を感じますね。
ま、カレールウは作る人の手間を省くことを目的に
開発されたものですから、当然と言えば当然か。
ただ、手間を省こうとした結果、味も進化したんです。
だから、カレー粉と小麦粉を炒めて作ったカレーは、
「苦くてまずかった」けれど、
いま、カレールウで手抜きして作るカレーは、おいしい。
不思議なもんですね。
そのうち、レトルトカレーを温めただけでも
「このカレーは手作りである」
と認識される日がくるのかも。 |
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037
~しろのかあちゃん~/女性/もうすぐ50歳 |
今は大学2年生の長男が中学生のときの話です。
入学して、卓球部に入りました。
顧問の先生も熱心で、息子もそこそこ強いほうで、
母子で入れ込んでおりました。
私たちは北陸福井に住んでいるのですが、
東京で「トップ12」なる卓球の大会があるというので、
夜行バスで見に行きました。
愛ちゃんの人気は相変わらずだけどテレビカメラは
かすみちゃんを追いかけ始めてるようなころです。
息子と初めての二人で東京です。
がんばっておいしいものを食べようと
ネットで検索しまくりました。
で、なんでだか、そこで調べたのが、カレー‥‥
体育館から帰り道になる、渋谷のお店をさがし、
たしか、ドライカレーのお店だったと思います。
長男初めての東京で渋谷の人ごみの中を
二人でカレーを食べにいきました。
二人でポソポソと食べ終わり、
「ふつうやった」という息子の言葉にも
「まあ 二人で来れたからわたしは幸せ」
と思っておりました。
ほんとに、なんでカレーだったんでしょうね。
田舎じゃ食べられない本場のカレー!
とか思って探したんだっけかな。
これにはすごいおまけがついていて、
人ごみに疲れながらも渋谷駅まで帰ってきたら、
さっきまで見ていた卓球の大会に出ていた
吉田選手がなんと渋谷の駅の外でちょこん、と
同僚の方と座っていたのです。フツーに。
さすがに人の目が気になって、
サインはお願いできませんでしたが、
母はアップアップになりながらも
握手をしてもらいました。
肝心の息子は恥ずかしさでひいてしまっていましたが。 |
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ほんと、なんでカレーだったんでしょうね。
渋谷で有名なドライカレーの店といえば、
おそらく、坂道の途中にあるあの店なんでしょうなぁ。
息子は「ふつう」で、母は「幸せ」。
このギャップにはグッとくるものがあります。
そして憧れの選手との遭遇。
たぶん、これ、順序が逆だったら息子さんも
カレーはもっとおいしく感じたんじゃないかなぁ。
カレーの後の吉田選手じゃなくて、
吉田選手の後のカレー。
もっと思い出に残るカレーになったかもしれません。
ただカレーを食べた後だったからこそ
タイミング的に遭遇できたわけで。
そう考えると渋谷でカレーを食べてよかったですね! |
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038
なごなご/女性/28才 |
思い出というか、カレー作りでひとつだけ
強烈に覚えていることがあります。
うちのカレーは鶏肉なんですが、鍋にサラダ油を熱して
鶏肉を入れた瞬間、何故か鍋からボッと炎が。
当時、中学生でパニックになった自分は
慌てて水を大量に鍋に投入。
炎は消えて事なきを得ましたが、
母にはそういう時には
蓋をすればいいのだと後から教わりました。
しばらくの間、カレーを作るときに
鶏肉を鍋に入れる瞬間が
怖かったのは言うまでもありません。 |
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きっと鶏肉の脂肪分や皮などに火が移り、
炎が立ち上がったんでしょう。
「火に油を注ぐ」という表現がありますが、
「炎に水を注ぐ」をやってしまったわけですね。
確かにお母さんの言うとおり、ふたをするのがオススメ。
相性の悪いものどうしを「水と油の関係」なんて言うように
水を注ぐというのは結構危険な行為です。
何かを油で炒めているときに水が入ると、
そのことがキッカケで炎が上がる可能性もあるんです。
これがコニャックなどなら意図的なフランベになりますが。
ふたがすぐに見当たらないときには困ります。
焦る。いますぐ、なんとかしなければ‥‥。
ときどき僕は強い息を吹きかけて消すことがあります。
バースデーケーキのろうそくの火を消すときのように。
でも、よい子は真似しないでください。 |
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039
オッケルイペ/女性/38歳 |
うちの姉は料理上手です。
なにを作ってもおいしいですし、オムライスなどは
外で食べるよりおいしいので注文しなくなったほどです。
その姉が唯一大失敗したのがカレーです。
数年前のある日、姉がカレーを作りながらふと冷蔵庫の
ヨーグルトドリンクを手に取りました。
牛乳を入れようと冷蔵庫を開けたら目に入ったそうです。
たまには趣向を凝らそうと、
姉はそのヨーグルトドリンクを
カレーに入れてみることにしました。
しかし、そのヨーグルトドリンクには
桃の味がついていました。
姉は一瞬躊躇しましたが「本場インドでは
フルーツから作ったチャツネとか入れるから大丈夫」
と言って入れはじめました。
しかも200mlほど入っているものを
まるまる投入してしまいました。
しばらく煮込んで味見してみると‥‥「なんか桃くさい」。
人工の香料でつけた桃の香りは、
スパイスのオーケストラであるはずのカレーの香りを
はるかに凌駕していました。
それからなにをどうやっても桃がなくならず、
結局桃くさいカレーを数日かけて平らげました。
姉は「一生の不覚だ」といたく落胆しており、
いまでもカレーを見ると「桃はダメだ、桃は‥‥」
とつぶやいています。
私も一生かけて笑ってやろうと思っています。 |
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かわいそうに、お姉さん、軽いトラウマなんですね。
カレーを見て、「桃はダメだ、桃は‥‥」だなんて。
逆に桃を見て、「カレーはダメだ、カレーは‥‥」
とはならないんでしょっか。
何も知らない人が見たら、完全に変な人ですね。
料理をしていると「ま、いっか」とか
「ま、なんとかなるか」みたいな考えが
頭をよぎる瞬間ってあるんですよね。
僕はいつもそういうときに自分に言い聞かせてます。
「大丈夫、大丈夫、と思ってしまったら
失敗がまってるぞ」と。
思い切る勇気が大事なんじゃなくて、
踏みとどまる勇気が大事なんですよね、こういう場合は。
そのバランスのとり方が
“塩梅”ってやつなのかもしれません。
ここで一句。
「だいじょうぶ、そのひとことが、いのちとり」。
交通安全のスローガンみたいだな。 |
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040
tab/男性/43歳 |
小学生の頃、あまりにもカレーが好き過ぎて
母親に「何が食べたい?」と聞かれる度に
「カレー」と答えていました。
ある日、毎回「カレー」と答える息子に怒りを覚えたのか
「そんなにカレーカレー言うなら、毎日作ってやる」
と言い放ちました。
その日から家族の中では私だけ
朝晩カレー(昼は給食)の日が続きました。
しかし1週間後の朝、カレーが出されませんでした。
なぜかと聞くと
「作る時にカレーを見るのがイヤになった」という理由。
私は全然平気だったのですが、
このバカな勝負に母親が根負けしたようです。
今もカレーが大好きなのですが、先日、胃潰瘍で入院。
退院後、1ヶ月は刺激物を禁止されましたので、
現在辛い毎日を送っています。 |
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お母さんとの対決、圧勝じゃないですか!
家族の中で自分だけがみんなと別のものをを食べる
というのは、どんな気分なんでしょうか。
カレーが好きだったら好きなものが毎食出てくるわけだから
気にならないのかもしれませんね。
でも、お母さんにとっては、悔しいでしょうね。
自分が仕掛けた喧嘩で自ら敗北してるわけですから。
同情するなぁ。
作るときにカレーを見るのがイヤになっただなんて。
僕がカレーを見るのがイヤになってしまったら、
カリ~番長は引退ですね。
気を付けないと‥‥。
いろんな思い出をありがとうございました。
では、また次回。
みなさんの“カレーの思い出”をお待ちしています! |
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2013-05-24-FRI |
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