「minna」の角田真祐子さんインタビュー(ほぼ日のアースボール) 「minna」の角田真祐子さんインタビュー(ほぼ日のアースボール)
2020年に新しくなった
「ほぼ日のアースボール」は、
まるで宇宙から見た地球そのものです。
専用のARアプリを使えば、
宇宙遊泳している気分で
「今の地球」を見ることだってできます。
そんな「ほぼ日のアースボール」から、
つくって、かぶって、宇宙飛行士になりきれる、
子ども用工作キットシリーズが登場しました。

このアイテムを考えてくださったのは、
「minna(ミンナ)」の角田真祐子さん。
どういう想いで発想されたものなのか。
彼女のご自宅兼事務所におじゃまして、
ほぼ日との出会いから制作秘話まで、
いろいろなお話をうかがってきました。
第1回 工作はライフワーク。
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──
「minna」さんと制作した工作キットが、
このたび「ほぼ日ストア」でも
正式に販売することが決まりました。
角田
わー、うれしいです。
ありがとうございます。
──
「生活のたのしみ展」で先行販売したときは、
子どもたちにも大変好評でした。
角田
会場、すごい人でしたよね。
いま3人目の子が3ヶ月なんですけど、
「生活のたのしみ展」のときは、
まだおなかの中にいたんですよね。
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けっこう大きなおなかで、
会場にもいらしてくださって。
角田
なつかしいです(笑)。
──
今回「ほぼ日ストア」で販売するということで、
あらためてこの商品のことを
いろいろうかがえたらと思っています。
角田
はい、よろしくお願いします。
──
‥‥と、その前に、
はじめての方もいると思いますので、
まずは自己紹介もかねて
「minna」さんについて聞いてもいいですか。
角田
そうですよね、はい。
「minna」は公私ともにパートナーの長谷川哲士と
2009年につくったデザイン事務所です。
グラフィックやプロダクト、空間デザインなど、
ジャンルは問わず、
ハッピーなデザインを得意としています。
──
ほぼ日とのきっかけでいうと、
この商品を担当したほぼ日のさくらと、
もともとお知り合いだったそうで。
角田
そうなんです。
私たちの「おでんの会」に、
さくらさんのご家族をご招待したのが
最初のきっかけだったと思います。
──
「おでんの会」というのは?
角田
「minnaとみんなの会」という名前で、
いろんな方をお誘いして
定期的にパーティをひらいていたんです。
季節にあわせて内容は変わるのですが、
さくらさんのときは「おでんの会」でした。
あっ、そのときの写真ありますよ。
子どもたちはこういう屋台であそんだりして。
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──
この屋台もつくられたんですか?
角田
はい、長男といっしょに。
──
ネタのクオリティがすごい(笑)。
角田
じつは長男が2ヶ月のときから、
ふたりで協力しながら育児と仕事を分けない
スタイルではたらいているんです。
生活のぜんぶを混ぜ合わせて
相乗効果を得ようっていう考えから、
私たちは「公私混合」って言ってて。
──
公私混合。
角田
とはいえ、子どもがまだ小さいときは、
やっぱり全然仕事にならないこともあって。
そんなときに余ったダンボールで、
よく子どもといっしょに工作をしていたんです。
──
ダンボールってすぐ溜まりますもんね。
角田
とくにデザイン事務所だと、
毎日いろんな荷物が届くんですよね。
その要らないダンボールで、
パパッと即興でおもちゃをつくると、
子どもがすごいよろこんでくれるんです。
そこからいろいろ、
ダンボール工作をするようになりました。
──
で、その延長で屋台まで(笑)。
角田
そうですね(笑)。
このときは大人がキッチンで
本物のおでんをつくって、
子どもたちは子どもたちで、
おでん屋さんごっこをしてました。
──
子どもって大人のまねをしたがりますよね。
角田
そういう興味を感じとって、
こっちもつくるものを考えるんです。
「いま掃除機に興味あるのか」とか、
「最近はカメラに触りたがるな」とか。
──
本物のカメラって高価だから、
子どもにわたすのはちょっと怖いですよね。
角田
とくに事務所にあるものって、
子どもにとって危いものもあるので、
あんまり触ってほしくないんですよね。
それを毎回「ダメ」っていうのは、
こっちもストレスになるし、
子どももつまんないだろうなって。
「じゃあ、触ってもいいものつくるか」
みたいな感じなんですよね。
で、つくったのがこのカメラ。
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──
おぉー、かわいい。
角田
これで6年物くらいですね。
これもダンボールでつくりました。
──
あ、ちゃんとシャッターも押せますね。
角田
中にバネが入っているんです。
紙を重ねてつくった紙バネが入ってます。
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──
なるほど、紙バネ。
角田
やっぱりカメラだから、
シャッターは押せたほうがいいかなって。
このカメラは液晶部分に
お気に入りの写真を貼るのもポイントで、
成長に合わせて貼り直したりしてます(笑)。
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──
こういう工作活動っていうのは、
ふだんのお仕事とは関係ないんですよね?
角田
全然関係ないんです。
つくるのは私も楽しいし、
子どももよろこんでくれる。
そのおもちゃに夢中になってくれたら、
私たちもお仕事に集中できて一石三鳥っていう(笑)。
だから工作は母としてのライフワークですね。
──
そこから話はふくらんで、
最近は本物の工作キットもプロデュースされていると。
角田
それも偶然というか、
別のお仕事の打ち合わせで
事務所に来られた人が、
横で遊んでいる子どもをみて、
「なにあれ、おもしろそう」って。
そこからつながったお仕事なんです。
それこそほぼ日のさくらさんも、
おでんパーティに来られたときに、
私たちの工作を気に入ってくださったそうで。
──
じゃあ、ご本人的には、
まさか仕事になるなんて思ってもなく。
角田
全然思ってなかったです。
まさに「公私混合」が形になったお仕事で、
私たちもびっくりしました(笑)。
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(つづきます)
2023-12-18-MON
ほぼ日のアースボール

工作キットシリーズ01

宇宙飛行士
3,080円(税込・配送手数料別)
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「ほぼ日のアースボール」と相性ばっちりの
ダンボール工作キットです。
のりもハサミも使わないので、
小さなお子さまでもつくることができます。
「生活のたのしみ展2023」での先行販売を経て、
ついに「ほぼ日ストア」に登場です。
つくって、かぶって、宇宙飛行士気分で、
地球の「いま」をのぞいてみませんか?