「minna」の角田真祐子さんインタビュー(ほぼ日のアースボール) 「minna」の角田真祐子さんインタビュー(ほぼ日のアースボール)
2020年に新しくなった
「ほぼ日のアースボール」は、
まるで宇宙から見た地球そのものです。
専用のARアプリを使えば、
宇宙遊泳している気分で
「今の地球」を見ることだってできます。
そんな「ほぼ日のアースボール」から、
つくって、かぶって、宇宙飛行士になりきれる、
子ども用工作キットシリーズが登場しました。

このアイテムを考えてくださったのは、
「minna(ミンナ)」の角田真祐子さん。
どういう想いで発想されたものなのか。
彼女のご自宅兼事務所におじゃまして、
ほぼ日との出会いから制作秘話まで、
いろいろなお話をうかがってきました。
第4回 ハッピーなのがいちばん。
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──
こういうダンボール工作で、
「それっぽさ」が大事なのはわかったのですが、
具体的に「それっぽさ」って、
どうやってつくるんですか?
角田
それっぽく見えるっていうのは、
ようは「特徴をとらえる」ってことだと思うんです。
さっきの配達員の端末でいうと、
あれがふつうの長方形の箱だとダメで、
ちょっと傾斜がついてるのがポイントですよね。
あと、ボタンを押したときに、
ちょっとした違和感があるとか。
──
ポチポチ押せる感じですね。
角田
あのボタンのところには、
衝突防止シールが貼ってあります。
だから指で押すと、
ちょっとした満足感があるんです。
たぶん「それっぽさ」というのは、
そういう部分の積み重ねなんだと思います。
──
特徴をとらえるっていう意味では、
この電池もまさにそうですよね。
このシルエットとか、カラーリングとか。
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角田
電池って子どもからすると、
魔法のものに見えていると思うんです。
「プラレールは電池で動く」
「動かないのはおもしろくない」
「だから電池はすごいもの」っていう(笑)。
──
なるほど(笑)。
角田
でも電池をそのまま触らせるのって、
親からするとなんか嫌じゃないですか。
小さいときは誤飲も心配だし。
だからそんなに好きなら、
あそべる電池をつくろうかなって。
──
これは何からできてるんですか?
角田
トイレットペーパーの芯です。
それにマスキングテープを貼っただけ。
すごくかんたんにできます。
──
へぇーー、すごい。
角田
子どもが好きなものをつくることもあれば、
逆に苦手だからつくったものもあります。
ドライヤーはまさにそうで、
うちの子は頭を乾かすのが嫌みたいで。
──
子どもって嫌がりますよね。
角田
だからあそべるドライヤーをつくって、
ちょっとでも好きになってもらうかなって。
本物のドライヤーと違って、
ノズルが伸びたり、パーツが回転したり、
全然別物なんですけどね(笑)。
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──
電池にしても、ドライヤーにしても、
子どものことをよく観察してますよね。
「アースボールであそぶ姿が気になる」というのも、
親目線だとたしかにそうだなって思いました。
角田
タブレットやゲームをしてる姿って、
親としてはちょっとモヤモヤしますよね。
やってる本人はたのしそうなんですけど。
──
長時間スマホを使ってると、
体や目によくないんじゃないかなとか。
角田
どうしてもそう思っちゃいますよね。
そのへんをすこし変えるだけでも、
アースボールの世界が広がると思ったんです。
そのへんのモヤモヤを
ちょっとでも解消できる商品になっていたら、
私たちもうれしいです。
──
あそんでる側もそうですけど、
まわりで見てる側もたのしいっていうのが、
いちばんハッピーですもんね。
角田
そういう意味では、
子どもの行為はおんなじなんだけど、
宇宙飛行士のヘルメットをかぶってるだけで、
親としてはハッピーなんですよね(笑)。
「彼はいま宇宙を飛んでいるのかー」って。
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──
思わず写真が撮りたくなりますね。
角田
そうそう、かわいいなぁって。
これをかぶってうろうろしてるだけでも、
ちょっと家の中がたのしくなりますよね。
子どもにとってはかぶった瞬間、
おうちの中が宇宙になるわけだし。
──
ちなみにヘルメットを使わないときは、
内側にアースボールを収納できるんですよね。
角田
いっしょにお片付けができます。
ヘルメットの内側にアースボールを入れると、
シールドに地球が反射してるっぽくなるんです。
写真
──
あ、たしかに(笑)。
角田
一応、そういう狙いなんです(笑)。
2歳の娘はこのヘルメットの内側に
宇宙があると思ったみたいで、
中に人形を並べてあそんでました。
まだ小さいのでタブレットは使えないんですが、
宇宙飛行士ごっこは好きみたいです。
──
まだ小さいのに、
もう宇宙がわかるんですね。
角田
なんとなくわかるみたいです。
アースボールのおかげかわからないですけど、
この前「宇宙飛行士になる」っていってました。
──
すごい!
角田
ただ、乱暴に使いすぎちゃって、
最初につくったヘルメットを壊しちゃって、
「あーちゃんの宇宙どこいった」って、
あとでものすごい怒ってましたけど(笑)。
──
そこまで使ってくれるのはうれしいですね。
角田
多少なら壊れても直せますからね。
家にあるダンボールで修復したり、
色を塗ったり、パーツを付け足したり、
遠慮せずに自由に使ってほしいですね。
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──
きょうはいろんなお話をありがとうございました。
いまはヘルメットだけですけど、
またいつか第2弾もつくりたいですね。
そのときはぜひよろしくお願いします。
角田
はい、よろしくお願いします。
本業のデザイナーの目線と母としての目線、
その両方をミックスさせるようなお仕事で、
こちらも考えるのがたのしかったです。
ありがとうございました。
(おわります)
2023-12-21-THU
ほぼ日のアースボール

工作キットシリーズ01

宇宙飛行士
3,080円(税込・配送手数料別)
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「ほぼ日のアースボール」と相性ばっちりの
ダンボール工作キットです。
のりもハサミも使わないので、
小さなお子さまでもつくることができます。
「生活のたのしみ展2023」での先行販売を経て、
ついに「ほぼ日ストア」に登場です。
つくって、かぶって、宇宙飛行士気分で、
地球の「いま」をのぞいてみませんか?