怪・その11
「道路脇のおじさん」


昨年の夏、弟が体験したお話です。

その日、弟は友人とご飯を食べに出ていました。
お酒の飲めない彼は運転手で、
友人らを家まで送り届け、
一人で家路に向かっていました。

時刻は夜中の3時頃。
田んぼの中の一本道を通っていました。
辺りは街灯もなく真っ暗です。

ふと、道路脇に
中年の男性が立っているのに気づきました。

ポロシャツにスラックスを着た、普通のおじさんです。
田んぼの方に向かって、うつむいて立っています。

「こんな時間に何しとるんかな‥‥」

と不思議に思いながら、通り過ぎようしたとき、
それはこちらを振り向きました。

「‥‥顔が真っ暗だ!」

同時に激しい頭痛と耳鳴りがし出し、
目がかすんで見えなくなりました。

これはやばい、やばい‥‥!!
と思い、猛スピードで走り抜けたそうです。

真っ青な顔で帰って来て、
ガタガタ震えながら話してたのが
今でも忘れられません。

(かいでこ)
この話、こわかった! ほかのひとにも読ませたい。
前の話にもどる もう、やめておく 次の話も読んでみる
2011-08-08-MON