怪・その7

見知らぬ男の子

それは独身で一人暮らしをしていた
アパートでの出来事です。

ある夜寝ていると、夢なのか、
私のベッドから
1メートルほど離れたところに
見知らぬ男の子が立っていました。

小学校高学年ぐらいで、
野球帽のようなキャップを被っていました。

その子は泣きじゃくりながら
「お父さんが死んじゃった」
と、何度も繰り返し言ってるのです。

怖くて、その子に声をかける事も出来ず
私は寝いてるふりをしていたのですが
つい、男の子の方を見てしまったのです。

すると男の子と目が合ってしまい

「僕の事が見えるの!」

と言いながら
男の子が私に近づいて来たのです!

私は固く目をつぶり

「お願いだから、部屋から出て行って」

と心の中で念じながら
意識が遠のくのを感じていました。

次に気付いた時は朝になっていて、
男の子はもういませんでした。

あまりにもリアルな感じで
夢なのか、現実なのか分からない
不思議な出来事でした。

(S)

こわいね!
2015-08-12-WED