実際、マンガに出てくるような
高飛車で意地悪なお嬢様には
会ったことがありません。
おうちが裕福なんだろうなあという友人はみんな、
てらいがなくて水みたいにフラットでピュアです。
こういうのを育ちがいいというのかなあ、
一生こうはなれないなといつも思います。
パラサイトを観たあと、
貧しいということのあまりの息ぐるしさに
呆然としました。
この作品に登場するリッチなIT社長一家は
とても素直でやさしい。
そこに付けいるのが主人公一家なのですが、
彼らも機転が効いてチャーミングなので
どこか憎めません。
豊かで余裕のある人を水にたとえましたが、
深く潜れば溺れることもあるのかも。
水を浴びて洗われたあとの濁りを見てはじめて、
自分にこびりついた垢に気づくこともきっとあります。
完全な悪は登場しないし、
自業自得というにはむごいし、
貧しさの理由を自分に求めるのはとても無理。
鉛のようにしんどい映画でした。
画像は、韓国版と日本版ポスターです。
横たわる足があったほうがよいのでは?
と思っていましたが、
もしかしたらただの「怖くて暗い映画」だと
敬遠されないようにという
配慮なのかもと妄想しました。
貧困、格差に対して
とても誠実な映画なので、
サスペンスが苦手な方にもぜひ薄目で観てみてほしいです
(とはいえ怖くて暗いのは事実なので
家族以外の誰かと観にいくのがいいと思います)
(そのあとに楽しみな予定を入れておくのもいいかも、
わたしはタカノのパフェを食べました)