ほぼ日カルチャん

Buffalo’66

映画

0143

愚直さが美しい

あいみ

0143

この映画をDVDで、何十回と観ました。
大きなスクリーンで観たことはなかったので、
今回のロードショー公開は、
飛び上がるほど嬉しかったです。

映画「Buffalo’66」には、愚直な人ばかり登場します。
みんな人間くさくて、とても愛おしいです。

怒りっぽいビリーは、
誰よりも純粋で、心が綺麗でハンサム。
「愛されたい」という
欲求だけが固まってできたような人です。
みんなの期待に応えて、褒められたいのに、
それがどうにも難しくて、深く傷つき、
いつもイライラしています。

そしてレイラは、
とにかく可愛い!
時折見せる、いたずらっぽい表情がたまりません。
ふてくされていても、泣いていても、
うっとり見とれてしまいます。

この2人の出会い方には毎回
「なんだそりゃ!!」と
思わず言いたくなってしまうのですが、
映像の美しさ、
音楽のかっこよさ、
ファッションの素敵さが、
説得力を高めて
これはもう!最高のラブストーリーなんです!

私は、生活の中での
心が潰れてしまいそうな場面は、
できるだけ回避したいです。
ときには、そのために自分の気持ちに
嘘をついてしまうことだってあります。

自分の気持ちに嘘をつくのって
ときに最大の防御になったりしませんか?
「本当の私の気持ちじゃないから、
まぁ嫌なこと言われても大丈夫!」みたいな感じで。

しかし、ビリーは防御もせずに
いろんなことに真正面から、
ドカーンと全身でぶつかって
思いっきり傷ついて苦しんでいます。

ふとした瞬間に、自分のずる賢さに
気がついて、げんなりしてしまう私には、
その愚直さが、とんでもなく美しく思えて
大好きなのです。

おすすめしたいところ、
まだまだありますが、
あとは是非、みなさんにも実際に観て
感じていただきたいです。

とても20年以上前のものとは思えない、
何度観ても、新鮮で美しい映画です。
この作品でしか味わえない
不思議な感覚が盛りだくさんで、
ハマること間違いなしです!

基本情報

Buffalo’66

2021年1月29日(金)〜
ロードショー公開
渋谷PARCO 8階ホワイトシネクイント他

監督:ヴィンセント・ギャロ
出演:ヴィンセント・ギャロ、クリスティーナ・リッチ他

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