みなさんから寄せられた
犬猫エピソードを、
毎日すこしずつご紹介します。
今年7月の松本ひで吉さんと糸井の対談で、
読者の「犬猫エピソード」を募集したところ、
なんと約600通ものご応募がありました。
どうもありがとうございました。
すべて大切に読ませていただきました。
こちらのコンテンツでは
編集チームおすすめの32のエピソードを、
毎日すこしずつご紹介していきます。
各賞の発表は最後にお知らせしますので、
どのエピソードが受賞するのか、
一緒に予想しながら読んでみてくださいね。
はたして「松本ひで吉賞」は誰の手に!
きのうは猫の話だったので、
きょうは犬の話を4つご紹介します。
何気ない話ばかりなんですが、
こういう日常のひとコマのほうが、
なぜかずっと覚えていたりするんですよね。
知り合いの家はお母様がボスです。
そこで飼われている犬は、
お母様の言うことなら何でも従います。
ただ、そのお母様が大の虫嫌いのため、
犬は「ボスのお母様が怖がる虫」こそが、
じつは一番のボスなのではないかと思ってるようで、
どんなに小さな虫がいても、
手を出すことなく大人しくなるそうです。
(まいどん)
うちのコは耳や首など、
足をつかって不器用にガリガリかいているとき、
「かゆいのはここでしょう」と、
ピンポイントで代わりにかいてあげると、
気持ちよさそうな顔をしながら、
空中で自分の足をひょいひょい動かしている。
かいているのは私だよ、と笑ってしまう。
(いぬがき)
愛犬のれんげは、
いつも私の脚の間に挟まって眠ります。
そんなれんげは、
2018年の大阪北部地震のあと、
余震がずっとつづいていたこともあり、
ひとりでお留守番するときは
クレートの中で過ごすことが多くなっていました。
そんなある日のこと。
仕事から帰ってきた私を、
いつものように熱烈大歓迎してくれるれんげ。
あちこちなでまわしながら、
ふとクレートの中をのぞくと、
そこには見なれないシュシュが。
「あれ、こんなシュシュあったっけ?」
と手に取ってみると、
それは洗濯前の私のおパンツでした。
洗濯かごの中から
私のおパンツを厳選してクレートに持ち込み、
私の脚の間に挟まって眠る気分を
味わっていたのかと思うと、
いま思い出してもニヤニヤしてしまいます。
(たえこ)
娘が15歳のとき、
学校帰りに通るペットショップで出会った犬、
イタリアングレーハウンドに一目惚れして、
そのまま家族となりました。
そんな娘もお年頃になり、
ボーイフレンドが遊びに来るたび、
愛犬のイタちゃんは半無視状態。
ボーイフレンドは愛犬に気に入ってもらおうと、
オヤツをあげてみたり、
散歩に行ってみたりするのですが、
何をやっても笑えるくらい懐かない。
抱っこしようとすれば、
イタちゃんの長い足で胸を突っぱねられる始末。
それから何年かして、
そのボーイフレンドが親の私たちに、
きちんと挨拶をしに来た日のこと。
あの愛犬イタちゃんが、
正座する彼の真正面にすわり、
右手を彼のひざにポンと置いたのです。
娘をどうぞよろしく、と。
その姿に見てるこっちもホロリ‥‥。
その日をさかいに、
いまでは一緒にお昼寝するくらい
仲良しになりました。
(MOMO)
明日につづきます。
2019-10-23-WED
©HOBO NIKKAN ITOI SHINBUN
「ドコノコ」は、犬や猫と人が、
親しくなるためのアプリです。
写真をとって、ちょっとコメントつけて、
アプリのなかの「本」として育てていきます。
「ドコノコ」をたのしんでいる人が増えていくと、
紹介される犬や猫もたくさんになってきます。
いずれは、だんだん世界中の犬や猫が、
「知り合い」になっていくはずです。
知らないコよりも、知ってるコのほうが、
なんとなく親しみを感じますよね。
人が、たがいに知りあいになるように、
犬や猫どうしが、知りあっていくんです。
あのコ、どうしているのかな。
うちのコ、このごろこんな感じなんだよ。
「このエリアで、迷子になったコがいます。
みなさん、ご協力をお願いします」
なんていうときにも、お役に立てます。
「避難所ガイド」の地域をえらんで、
それぞれの犬や猫を登録しておくしくみなので、
だいたいの地域だけがわかるんです。
知ってるコ、親しみを感じているコのことなら、
より探しやすいですよね。
あと、人間のいざというときの避難場所も、
意識しておけるのは、あんがい大事ないいところ。
家族が決まってない猫なんかも、
お世話している人が登録しておけば、
めんどうみやすくなります。
知ってる猫、知ってる犬になると、
なんとなく気にかけてもらえるようになる。
よそのコのことも、もっとかわいくなりますよね。
新しい犬や猫の写真が出てたら、
そこにいる人が元気でやってるなとわかります。
とにかく、犬と猫が、いつもいっぱい見られます。
家に犬や猫のいない人が、たくさん見ています。
「うちのコ」みたいな気分になったりするそうです。