HOBO NIKKAN ITOI SHINBUN

犬と猫にまつわる32のエピソード

みなさんから寄せられた
犬猫エピソードを、
毎日すこしずつご紹介します。

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犬と猫にまつわる32のエピソード

みなさんから寄せられた
犬猫エピソードを、
毎日すこしずつご紹介します。

今年7月の松本ひで吉さんと糸井の対談で、
読者の「犬猫エピソード」を募集したところ、
なんと約600通ものご応募がありました。
どうもありがとうございました。
すべて大切に読ませていただきました。
こちらのコンテンツでは
編集チームおすすめの32のエピソードを、
毎日すこしずつご紹介していきます。
各賞の発表は最後にお知らせしますので、
どのエピソードが受賞するのか、
一緒に予想しながら読んでみてくださいね。
はたして「松本ひで吉賞」は誰の手に!

きのうは猫の話だったので、
きょうは犬の話を4つご紹介します。
何気ない話ばかりなんですが、
こういう日常のひとコマのほうが、
なぜかずっと覚えていたりするんですよね。

#7
ボスが怖がるもの

松本ひで吉さんのイヌイラスト

知り合いの家はお母様がボスです。
そこで飼われている犬は、
お母様の言うことなら何でも従います。
ただ、そのお母様が大の虫嫌いのため、
犬は「ボスのお母様が怖がる虫」こそが、
じつは一番のボスなのではないかと思ってるようで、
どんなに小さな虫がいても、
手を出すことなく大人しくなるそうです。

(まいどん)

#8
かいてるのは私だよ

松本ひで吉さんのネコイラスト

うちのコは耳や首など、
足をつかって不器用にガリガリかいているとき、
「かゆいのはここでしょう」と、
ピンポイントで代わりにかいてあげると、
気持ちよさそうな顔をしながら、
空中で自分の足をひょいひょい動かしている。
かいているのは私だよ、と笑ってしまう。

(いぬがき)

#9
見なれないシュシュ

松本ひで吉さんのイヌイラスト

愛犬のれんげは、
いつも私の脚の間に挟まって眠ります。
そんなれんげは、
2018年の大阪北部地震のあと、
余震がずっとつづいていたこともあり、
ひとりでお留守番するときは
クレートの中で過ごすことが多くなっていました。

そんなある日のこと。
仕事から帰ってきた私を、
いつものように熱烈大歓迎してくれるれんげ。
あちこちなでまわしながら、
ふとクレートの中をのぞくと、
そこには見なれないシュシュが。

「あれ、こんなシュシュあったっけ?」
と手に取ってみると、
それは洗濯前の私のおパンツでした。

洗濯かごの中から
私のおパンツを厳選してクレートに持ち込み、
私の脚の間に挟まって眠る気分を
味わっていたのかと思うと、
いま思い出してもニヤニヤしてしまいます。

(たえこ)

#10
娘の愛犬と
ボーイフレンド

松本ひで吉さんのイヌイラスト

娘が15歳のとき、
学校帰りに通るペットショップで出会った犬、
イタリアングレーハウンドに一目惚れして、
そのまま家族となりました。

そんな娘もお年頃になり、
ボーイフレンドが遊びに来るたび、
愛犬のイタちゃんは半無視状態。
ボーイフレンドは愛犬に気に入ってもらおうと、
オヤツをあげてみたり、
散歩に行ってみたりするのですが、
何をやっても笑えるくらい懐かない。
抱っこしようとすれば、
イタちゃんの長い足で胸を突っぱねられる始末。

それから何年かして、
そのボーイフレンドが親の私たちに、
きちんと挨拶をしに来た日のこと。
あの愛犬イタちゃんが、
正座する彼の真正面にすわり、
右手を彼のひざにポンと置いたのです。
娘をどうぞよろしく、と。
その姿に見てるこっちもホロリ‥‥。

その日をさかいに、
いまでは一緒にお昼寝するくらい
仲良しになりました。

(MOMO)

明日につづきます。

2019-10-23-WED

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