はじめてのJAZZ2ヒストリーもたのしみなりー!ほとんどまるごと再現ツアー

#06 ジャズ誕生以前 まるで夜中の飲み屋

山下 それじゃあ、こんどは、
原田さんの「ジャズ」をやってもらいましょうか。
糸井 お、そっちもいけるんですね。
山下 ジャズというのは、何かテーマを与えられたら、
それで音楽を作っていくものですからね。
糸井 今、ここで、最新のジャズが生まれる、と。
山下 さっきの『The Entertainer』のメロディを使って
原田美奈のジャズ演奏をしてもらいましょう。どうぞ。
 
  「The Entertainer」
糸井 おおー、なるほど。こうなるんですか!
山下 ピアノ、原田実奈でしたー!
会場 (拍手)
糸井 じゃ、今のがラグタイムだったわけですけど、
もうひとつ、
大きな柱として「ブルース」という音楽が。
山下 はい。
糸井 ジャズの「親」にあたる存在として、語られています。
山下 もともとは歌なんですよね。ブルースってのは。
タモリ ええ、ええ、歌なんですよ。
山下 さっきの「教養講座」のところで
タモリ教授の言ってたことが、すべてです。
糸井 あ、そうですか。
タモリ ジャズの親のなかでも、かなり大きな親ですね。
 
山下 現代のポップスのなかにも、
タモリ教授の教えてくれた「ブルーノート」が
もう、ガンガン出てきますしね。
これがなくては、ポップスは成り立ちません。
糸井 ジャズには「ブルースの遺伝子」が
とても強いということですね?
山下 ええ、ええ。そうです。
糸井 えーと、手もとの台本によりますと、
山下さんとタモリさんが、
その「大親」を披露してくださることになってます‥‥が。
タモリ ‥‥ブルースってのは誰にでもできるんだってことを
示せばいいわけですよね?
糸井 おお、そうです。
タモリ わかりました。
糸井 誰でもできるブルース講座。
山下 はい。
糸井 それでは、お願いいたします。
 
糸井 まるで、夜中の飲み屋にいるみたいな(笑)。
タモリ 相当不満が溜まってるんでしょうね。
山下 あっはは(笑)。
糸井 僕、他人に芸をやらせるタモリさんは
いっぱい見てるけど‥‥
自分からどんどんやるタモリさんって、
久しぶりに見た気がします(笑)。
<つづきます>

今日のジャズ語

ブルース
もともとは、アメリカ黒人が歌った哀歌。
ジャズの音楽的基盤になったと言われる。
なお、発音を正確に表記すると
「ブルース」ではなく「ブルーズ」。
ブルーズで用いられる独特の音階が
「ブルー・ノート」である。
ブルーノート・レーベル
迫力あるサウンドに、モダンなジャケット写真。
ドイツ人アルフレッド・ライオンが設立した
有名レコード・レーベルのこと。
ライオンは、当時、拡大しつつあったナチズムから逃れ
アメリカに移住、
生涯をかけて幾多の名演を録音した。
なお、ブルーノートの品番は
年代別にナンバリングされており、
ジャンルを見分けるさいの助けとなっている。
まずは「1500番台」から聴くのが、
「はじめてのジャズ」の常道。
2008-03-10-MON