もくじ
第1回クリームソーダを飲んじゃいけない日 2016-06-02-Thu
第2回世界にクリームソーダがなかったら…… 2016-06-02-Thu
第3回クリームソーダは楽しいやつなんだ 2016-06-02-Thu
第4回この夏もクリームソーダといっしょに! 2016-06-02-Thu

おいしいものの周りで、暮らしています。毎日せっせとお料理の本を作っています。

わたしの好きなもの
クリームソーダ

担当・長嶺

まだ6月だというのに、
じわりじわりと暑い毎日です。
空を見上げると、
太陽はすでに本気を出しているように見えます。
夏はもうすぐそこでしょうか。

ということは、
あいつの季節がやってくるということです。
あいつとは、そう、クリームソーダ!

ひんやり冷たいのはもちろん、
眺めるだけでそよ風が吹いてくるようなさわやかさ。
夏の風物詩、いや、夏の人気ものです。

そんなクリームソーダに
いつからか、なぜか盛大に魅力を感じている
ほぼ日の塾生 長嶺が
クリームソーダについて好き放題に話します。

ややあつ苦しい感じの全4回となってしまいましたが、
少しだけ、涼しくなっていただけたらうれしいです。
どうぞよろしくお願いします。

第1回 クリームソーダを飲んじゃいけない日

大好きなクリームソーダを飲みながら、
これを書いています。

大人がひとりでクリームソーダをオーダーし、
クリームソーダのことを考えながら、
たいそう真面目な顔をしてパソコンに向かっています。

食べものや飲みものが、
もっといえば、仕事とか、生活とか、結婚相手とか、
いわゆる“人生”が自分の意思で選択することが許される、
こんな時代に、そして日本に生まれたわたしたちは、
本当はとってもしあわせものなんですよね。

というのもですね、そのむかし、
このクリームソーダを“飲んじゃいけない日”
が決められていたらしいのです!

それは、アメリカのとある地域のお話。

キリスト教では、日曜日が安息日とされているため、
とにかく「ぜいたくは禁止!」とされていました。

当時、アメリカのパーラーで大流行していた
“ソーダ水にアイスクリームをのせた飲みもの”
(=クリームソーダ)はまさにおいしすぎる、ぜいたく品。

「クリームソーダを飲んだら、生活が堕落してしまう!」
そんな理由から日曜日と宗教上の祝日だけ、
『クリームソーダ禁止令』が
発令されてしまったようなのです。
おそらく権力者たちによる、
何らかの思惑も相まってのことだと思いますが、
条例でクリームソーダを飲むことができなかったなんて
本当にびっくりです。

クリームソーダだけでなく、
いろいろな時代にいろいろなものが禁止されていたのは、
よく聞く話。
大好きなものを制限されないって、幸せなことなんだなぁ。

(つづきます)

第2回 世界にクリームソーダがなかったら……