もくじ
第1回チョコミントとわたし 2016-06-28-Tue
第2回チョコミントのはじまり 2016-06-28-Tue
第3回チョコミントの聖地へ 2016-06-28-Tue
第4回チョコミントメニューの誕生 2016-06-28-Tue
第5回チョコミント中毒 2016-06-28-Tue

とあるIT企業で企画職をしています。
お酒とプロレスと野球があれば、いつも幸せです。

担当・合田 知佳

第3回 チョコミントの聖地へ

「サーティーワン」によって
「チョコミント」は日本の地に舞い降りた。

なぜ「チョコミント」は
どうしてこんなに愛されるようになったんだろう。
「チョコミン党」とはどんな人たちなんだろう。

そう考えたわたしは、
「チョコミントの聖地」と、
「チョコミン党」の間で語られている、
一軒のカフェを目指した。

京都・西陣にある優美な佇まいのブックカフェ、
Cafe1001」(かふぇいちまるまるいち)

この店で提供されている、
「パフェ」「タルト」「ココア」の
3種の「チョコミントメニュー」がいま大人気だ。

店主の久世(くぜ)さんは
「チョコミン党 京都支部」を名乗り、
「チョコミン党」たちの熱狂の最前線にいる。

そして、
「チョコミントがきらいな人なんてほんとはいない」
こう述べる、熱き「チョコミン党員」でもある。

「チョコミント」愛を知るために、
わたしはこの店の門戸を叩いた。

お店のほうは大盛況ですね。
久世
土日は終日、外まで行列ができてますね。
「1時間以上お待たせするかもしれません」と、
お客さまに声はおかけするんですが、
みなさん待っていてくださることが多いです。
今は「パフェ」「タルト」、
ドリンクの「ココア」の3種類の
「チョコミント」メニューがあるんですね。
久世
はい。最近いらっしゃるお客さまの
9割5分はチョコミントがらみのオーダーですね。
ほぼ「チョコミント」目当ての方ですね。

久世
ランチを食べてから、
デザートとして頼まれる方もいますし、
3種類をすべて頼んで
「チョコミントフルコース」を、
おひとりで堪能していく方もいます。
最新メニューの「パフェ」を始めたのが
4月半ばからなんですけど、
開始直後からすごかった。
いまも日に日に増えている感じです。

純粋に「チョコミン党」の
熱意と想いだけで広まっているんですね。
久世
はい。
すこしだけ、恐怖を感じているというか(笑)
ありがたいことです。
「チョコミン党」の中で
「こういうものを求めてた」という感情が、
爆発している気がします。
そもそも久世さんの
「チョコミント」の原体験って、
なんだったのでしょう?
久世
定かではないんですけど、やっぱり
サーティーワン」なのかなって思います。
昔はいまみたいに「チョコミント」のアイスって、
なかなか売っていなかったから。
あ、わかります。
いまはコンビニにもたくさんありますけど。
久世
当時は「サーティーワン」か、
セブンティーンアイス」しかなかったですよね。
ぼくはチョコレートが好きだったので、
それ系のフレーバーを追っていくうちに
たどり着いたのが
「チョコミント」だったんだと思います。
「チョコミント」って、
子供にはちょっとからいよ、
言われることがありましたよね。
久世
ぼくは小さいころから、
すんなり食べてましたね。
たどり着いてからは、そればかり。
わたしも小さいころはアイス屋さんでは
「チョコミント」ばかりでした。
それとやっぱり「セブンティーンアイス」です。
久世
外であの自販機を見つけると、
うれしくなりましたもんね。
「他では食べられない」と思ってたから。
見つけると、わくわく感がありました。
ありましたよね。
あ、でも聞いてみたかったウワサがあって、
「関西の人は『チョコミント』好きじゃない」という。
関東と比べて売れ行きがよくないという、
統計データがあるらしいんです。
久世
へええ。

「チョコミント」って、
甘さが残らずスッキリ消えてしまうから、
甘味を求める関西の方は、
逆にもの足りなく感じるからでは‥‥?
という、話らしいんですが。
久世
ぼくは生まれも育ちも京都ですけど
小さいころから好きでしたよ。
‥‥‥でも昔はきらいな人が多かったのかも。
いまの「チョコミント」って、
すごくおいしくなってますよね。
はい、それはわたしも思います。
久世
レベルが上がって食べやすくなっていて。
大昔のミントより、日本人の口にあうように、
改良しているんじゃないかな。
昔のほうがより、ミント感が強かったような。
最近はより親しみやすい味になっている気がします。
久世
各メーカーの「チョコミント」の
味の変遷とか聞いてみたいですね。
「実際に変えてます?」みたいなのを。
気になりますよね。
久世
近畿以西限定で出ている
チョコミントアイスがあったんです。
それはチョコレートが多めで、
食べると中に入ったチョコレートソースが、
とろーっととろけるタイプで。
チョコの比率が高いんですね。
久世
あれは関西だからチョコベースだったのかな?
土地によってチョコ比率が違うとか?
久世
あるかもしれませんね。
あの、わたしは誰もがおいしいと感じる、
「チョコとミントの比率」が
あるんじゃないかと思っていて。
久世
たしかにものすごい
計算されているのかもしれない。
たぶん。あると思うんです。黄金比。
久世
「柿の種」と「ピーナッツ」の割合も、
絶妙なバランスで決められているらしいですからね。
はい。
「チョコミント」の歴史にも、
たゆまぬ努力があったんじゃないか思います。
久世
「関西だとチョコが多め説」は、
京都支部としても調べてみたいですね。
(つづく)
第4回 チョコミントメニューの誕生