続きましては第2位!
生きている限り、
人は美を求めるのかも知れないね。
第2位
『美人税の活用法』
第一回は自分の妄想について話したが、
他人の妄想にはどんなものがあるのだろう。
そんな興味が湧いて、友人(30代 男性)に
「最近した妄想はあるか?」と尋ねてみた。
すると「『美人税の活用法』について妄想した」
という回答が返ってきた。
なんでも某TV番組で『美人税』についての
フィクションドラマが放送されていたらしく、
その内容は『美人は得という前提で、
美しさのレベルに合わせて課税が行われる社会』
があり、その中で『美人税を払えなくなって
自分の容貌を落としていく美人の悲劇』
みたいなものが描かれたドラマだったそうだ。
それを見た友人は『税金ではなく、
社会奉仕という形で美人に
活躍してもらったほうが良いのではないか』
と思ったそうである。
例えば月に一度、駅の改札付近で
「おはようございます」
と声かけをしてもらう。
美人には人を癒し、
ときめきという明日への活力を
作り出す力が少なからずあるから、
それで地域を元気にしてもらおう
といったものである。
「一日コンビニ店員とかでは駄目なのか?」と聞くと、
「駅は一番人が集まって、
普段殺伐としているところだから」
という回答が帰ってきた。
「その美人によりあなたはどうなるのか」
とさらにつっこむと、
「おそらくその日は身なりをきちんとする。
もしそのとき仕事もせずにふらふらしていたら、
美人に見合うためにちゃんと働く。
太っていたらライザップにも踏み切るかもしれない」
と畳みかけるように言われた。
美人の力、恋の力は凄いものである。
確かに私にも最近お気に入りの役者さんがおり、
その方の一挙一動を見るだけで
幸せな気持ちに包まれる。
もし生きる活力を測定する機械があったら、
多分その瞬間にかなりの数値を出すだろう。
一方的に見るだけでこれだから、
もしその方と目が合ったりしたら
(いまだに合ったことはない)
なんだかもう凄いことに
なってしまうのではないだろうか。
なおかつ微笑みかけてもらったりでもしたら、
なにか自分のなかでビッグバン的なものが
おこり、新たな宇宙が生まれるかもしれない。
彼を生んでくれた世界にありがとうと
大声で叫びたくなるだろう。
話がそれたが、
その浮ついた、少しピンクな気持ちは
いくつになってもきっと大切なのである。
おばあちゃんになっても、
素敵なひとに月一度会えるからと
髪を染めたりリップをしたりするような、
日々がちょっと楽しくなるエッセンスは必要だ。
年金も欲しいけど、福祉として
ときめきが保証されている社会・・・
ちょっと楽しそうだから見てみたいものである。
そんな妄想をしながら、
ときめきの自給自足に奔走する私がいる。
いまのところ、
ときめきは突然やってはこないのだ。