もくじ
第1回その人特有の「色」が見えた。 2017-04-18-Tue
第2回「あれは、珊瑚の色」。 2017-04-18-Tue
第3回色の組み合わせを考えるのは楽しい。 2017-04-18-Tue

京都・かもがわの近くに住んでいます。
普段は糸の専門店で情報を発信したりデザインの仕事をしたりしています。

わたしの好きなもの</br>さまざま「色」。

わたしの好きなもの
さまざま「色」。

担当・サク

第3回 色の組み合わせを考えるのは楽しい。

今働いている場所も、働きたいと思ったきっかけの
ひとつは色の存在が大きい。
わたしは、京都にある、糸の専門店で働いている。
色とりどりの糸を揃えている。
手編みや手織りをする人の他にも、ラッピング用に
ちょこっとだけ使ったり、そのままインテリア
として飾ったりするために買ってくれる人も多い。

糸にはそれぞれ色の名前があり、とりわけ好きだと
思う糸は、色の名前が関係していることがある。
例えば“ハナビ”という名前の色。

染め職人さんに「花火のような色」、とお願いしたところ
この色に仕上がったのだと聞いた。
ぱちぱちはじける花火の色を表現出来る、職人の技と
センスに惚れ惚れしてしまう。
そんな風に、イメージから派生されて色の名前を
決めることもある。

“パッション”

“風船ガム”

“シトラス”

名前からイメージしてつける色は、より愛着がわくような
気がする。色の名前を考えるのは、楽しい。

もうひとつ言うと、この糸の専門店では、
数種類の糸や色を好きに組み合わせることが出来る。
“引き揃え”と呼ばれている、私にとっては
これがなにより好きだ。

同じ種類の糸で、違う3色を“引き揃える”と….


なんだか、お菓子のようなイメージがしませんか?
何を作ろうか考えるのも、よりいっそうわくわくする
気持ちになる。

こんな風にして、色というのはいくらでも、
もう何百種類でも作ることが出来てしまう。
自由で、変幻自在の存在なのだ。

自分が好きだと思う色は、気分によっても変わるし、
年齢を重ねていくうちにもどんどん変わる。
今の自分が好きな色の組み合わせを考えたり、
身につけることで、その日1日を気分良く過ごせたり
出来るのはとても幸せなことだと思う。
そんな色のことを、わたしは心から好きだと思うし、
これからも頼りにしている。

(おしまいです)