もくじ
第1回釣られて3ヶ月。餌をもらえなくなったことにただ嘆く魚 2017-05-16-Tue
第2回29歳にして「愛されるより愛したい」へシフトチェンジ 2017-05-16-Tue
第3回バレンタインから始まった、自分を変える修行の日々 2017-05-16-Tue
第4回たかが恋愛でカウンセリング。されど大きな改善 2017-05-16-Tue
第5回勇気を出して「好きだよ」と伝えてみたら‥‥ 2017-05-16-Tue
第6回「愛されるより愛したい」は本当だった 2017-05-16-Tue

ライター、編集、コピーライターとして人の言葉を代弁してきた30代。そろそろ自分の言葉を持ちたいと思い始めました。

自分を変えると相手も変わる。彼と私の4年間。

自分を変えると相手も変わる。彼と私の4年間。

担当・のりこ

第4回 たかが恋愛でカウンセリング。されど大きな改善

自分を変える。自分から彼を愛する。
そう決めていたけれど、
自分との対話、自分からの鼓舞だけでは先が見えず、
友人以外の第三者に話を聞いてもらいたいと思い、
衝動的にカウンセリングを受けてみた。

(この選択は大正解。
恋愛でカウンセリングなんて、大げさじゃない?と思ったあなた。
そのカウンセラーのもとには、夫婦関係で悩んでいる女性が
たくさん相談にきているようです。
それを考えると、結婚前に問題を少しでも減らすことが
できるので本当におすすめです。
そして予想通り、身内ではない第三者に
話を整理してもらうのはとても効果的です)

私は当初、カウンセラーに占い師的なものを求めていた。
「あなたはこうすべき」
「これで彼との関係は改善する!」
という劇的なお導きがほしかった。

だが、カウンセリングとはそうではなかった。
問題を整理して、私がどう感じているか、この先どうしたいか、
自分の内面をクリアにしながら、今後の動きについて
アドバイスを受けるものだった。
他者に働きかけるものはひとつもない。

まずは、今の状況と自分の気持ちを話す。
その中で、彼との関係ではなく私自身の課題として
「感情を殺しすぎている」ということがわかった。
彼にも同じことを言われたことがあり、多少改善した今では、
「素直に感情を表現してくれるようになってから一緒にいて楽しい」
と言ってくれるようになった。
なんだろう、もしかしたら彼は全部お見通しなのかもしれない。

カウンセリングでは、
この先、私が幸せに生きるために、
この課題を少しずつ解決していきましょう。
そのためにまずは、一番影響が出ている
彼との関係を改善していきましょう。
ということになった。

ある日私は、
「友人は、彼はひどいから別れたほうがいいと言います。
でも別れない私はどこかおかしいんでしょうか?」と聞いた。
するとカウンセラーは
「おかしいと感じたから、あなたは今ここにいるの。
気づいて、行動している。だからもう大丈夫よ」
と言ってくれた。涙があふれた。
彼のことも、彼との関係を続けている私も、否定されなかった。
それがうれしかった。
同時に、友人に彼を否定されるのが悲しかったことに気づいた。
私はそれだけ彼のことが好きなんだ、ということも。

数回のカウンセリングを受け、私はひとつのチャレンジを決めた。
一番ダメージを受けていた彼の
「あなたなんて大した存在じゃない」というたぐいの発言について
「傷ついている、やめてほしい」ということを伝える。
これは当時の私にとって、とてもとても勇気がいることだった。

カウンセラーが提案してくれた
「彼に言われた言葉をカードに書いて、読み上げる」も採り入れた。
彼が何の気なしに口にした言葉たちを、
ちゃんと認識させることができるのだという。

いよいよ決戦の日。彼を正面に座らせて、
「今までこういうことを言われてきて、私はつらかった」と話し始めた。
とても緊張していた。
カードなんて出して、相手にされなかったらどうしよう。
まったく聞き入れてもらえなかったらどうしよう。

彼は案の定、カードを見て笑った。
「なにこれ、こんなことまでして(笑)」と。

だけど私はそこで「ちゃんと聞いて!」と制することができた。
この機会を、ようやく勇気を出せたこの日を、ふいにすることはできない。
その想いが強い語気としてにじみ出た。
彼は居直り、真剣な私の訴えを真剣に聞いてくれた。

一通り話し終えて、私は泣いていた。
「わかった、もうやめる、ごめんね」なんて言葉はなかったけど、
何も言わず、長い時間、きつく抱きしめてくれた。

それから、ひどい言葉は徐々に減り、ほとんどなくなった。

私が変わったことで、彼は変わった。
そして、私の傷はほとんど癒えた。
カードに書いた言葉を今、思い出せないのがその証拠だ。

カウンセラーは、とても喜んでくれた。
「やってみましょうと話したことを全部、
こんなに勇気を出してがんばってくれるとは思わなかった。
あなたは大丈夫よ」と言ってくれた。

「がんばろう」「もうだめ、別れよう」を繰り返すしんどい毎日だったけど
大きな問題を解決できたのはとても大きな糧となった。
ちゃんと伝え方を考えて訴えれば、
状況は変えられることがわかったのだ。

(次回、5回目では、またひとつレベルアップします)

第5回 勇気を出して「好きだよ」と伝えてみたら‥‥