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今日はよろしくお願いします。
ぼくたち、
「神様をさがしに。」というテーマで
いろんなところを巡っている
グループでして。 |
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グループでして。
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(あやしいかな‥‥‥?)
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はい、よろしくお願いします。 |
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今日はここ北野天満宮と、
お近くの大将軍八神社に
お参りしたいと思っています。
さきほどから、皆が
なぜこんなに牛があるのか、
不思議がりながら来たのですが。 |
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北野ですが(ダジャレです)。 |
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はい、牛はですね、
全国の天神様の
おつかいの動物なんです。
まず、うちの御祭神の菅原道真公、天神様は
丑(うし)年生まれでございます。
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丑年生まれ。 |
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そうだったんだ。
あ、また牛だ。 |
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牛にまつわる逸話が
菅原道真公にはたくさんございます。
もっとも有名なものを申しますと──
菅原道真公は
太宰府でお亡くなりになりました。
自分のなきがらを、人ではなく
牛車に運ばせなさいという
言葉を遺されていたのです。
そのお言葉のとおりにして
運んだそうなのですが、
あるとき、牛がうずくまって
動かなくなってしまいました。
最終的にそこで埋葬することになった、
その場所がいまの太宰府天満宮です。 |
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なんで牛に引かせたんでしょうね。 |
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やはり、丑年生まれということからはじまり、
牛と縁があったのでしょうけれども、
なにか、通じるところが
あったのではないかと思います。 |
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生きてるときから
牛がお好きだったんですねぇ。 |
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そうだと思います。
ここにいる牛はみな
「撫で牛」なんですよ。 |
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撫で牛。
撫でるといいんですか? |
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どれを撫でてもいいんですか? |
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どの牛を撫でていただいても結構です。
なぜならば、それは民間信仰だからです。
神社から「そうしなさいよ」ということではなく、
誰からともなく、そうしていった。
牛を通して道真公の御神徳を授かりたいという、
そういう、人びとの思いから
発した信仰だととらえています。 |
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へぇえ。いいなぁ。 |
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なんだかぜんぶの牛を
撫でたくなりますね。
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うちは学問の神様ですので、
みなさん、頭を撫でられる方が多いんですが、
頭に限らずどこでもいいんですよ。 |
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どこでも好きなところを。 |
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朝早くお参りに来るご高齢のみなさんは
足や腰をさすったりなさいます。
安産祈願に、仔牛を撫でたりなさいます。
ほんとうに、誰からともなく
みなさん、そういう信仰で、なさっています。 |
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菅公信仰の観光振興ですね(ダジャレです)。 |
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(ソブエさんの、懲りずに
ダジャレをはさむ根気、脱帽です)
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みなさん、ご本殿が見えてきましたよ。 |
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うわぁ、きれいだなぁ。 |
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なんで天満ていうんだろうね?
満天じゃなくて天満、ね?
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たしかに。しかも、そもそも
菅原道真さんがなぜ「天満宮」なのか
それもよくわからないんです。 |
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北野天満宮天神という
御神号をいただいているんですが、
なぜ天神なのかは、
いろいろな説があるんです。
道真公は雷の神様と関わりがあって‥‥。 |
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そうそう、
都に雷が落ちたんですよね? |
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はい。道真公は太宰府に行くのですが、
亡くなられたあと、都では
いろんな災いが起こったんです。
京都の町では疫病がはやり、
飢饉が起こりました。
そして、雷が落ちます。
道真公を追いやった張本人の藤原時平をはじめ、
左遷に関わった人たちに、
次々に不幸が起きました。 |
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そうなんですか! |
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雷は御所にも落ちたと言われています。 |
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「あの人は神なり!」
とか言われちゃったから、雷が! |
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だから、雷が!
(ソブエさんの、懲りずに
ダジャレをはさむ根気、脱帽です) |
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まぁ(笑)、そういったところで
雷の神様と重なる部分があります。
もともと、ここ北野の地は
農業の神様を祀っていたんですよ。
「天候を司る天神」は
そういうことからも来ていると思います。 |
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この門、すごくかっこいいですね。
この神社、かっこいいものだらけだ。
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この門は三光門といいます。 |
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みっつの光、ですか? |
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おっしゃるとおりです。
この門の彫刻に、三光がきざまれています。
三光というのはつまり、
太陽と星と月。 |
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さがしてみましょう。 |
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あった、太陽!
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あれは、月?
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ちがいます、あれは星。 |
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じゃあ、月がないよ? |
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ありませんね。 |
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月は、あそこです。
うさぎとうさぎのあいだの。
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わ、わ、わからない‥‥
まったくうさぎしか見えない。 |
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あの、うさぎのあいだにある、
三日月の、
銀色のお皿のような。 |
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ああ、月だ! |
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地球はないのか!
あ、ここか、地球は。 |
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(地球はここだった。つづきます) |