ホーメイ、大流行か?!
忘年会対策から、民族音楽研究まで。



みなさんはじめまして。
アナウンサーをしております
今泉清保と申します。
姓はいまいずみ、
名は清らかさを保つと書いてせいほと読みます。
清らかさを保ったまま
35年
が経ってしまいました。
独身です。



フリーなので
いろんな仕事をしますが、
現在は「はなまるマーケット」に出演しているので
「はなまるアナの今泉さん」などと
呼ばれております。
他には、金曜の夜9時から
教育テレビで放送している
「暮らしQ&A」という番組にも出ております。
「暮らQアナの今泉さん」と呼んでもらってもよいです。

さて、実は「はなまるアナの今泉さん」は
ほぼ日には何度か地味に顔を出しておりまして、
はじめましてではない方もいらっしゃるかもしれません。
元旦の「留守番番長」で対談をさせてもらったり、
感心力がビジネスを変える!」の取材に
くっついていったり宿の手配をしたり。
(それじゃまるでマネージャーですね)
智慧の実を食べよう」では
ネット中継の実況をさせていただきました。
他には、AOR西本乗組員の
結婚披露宴の司会もしましたねぇ。
そんなわけで、
ほぼ日における私のポジションとしては
「ちょっとしゃべれる一読者」
ってなところが妥当な線ではないでしょうか。
基本が一読者なので
こないだもフツーに
「ほぼ日デリバリー版」に投稿したところ
フツーに載ってました。
お気づきでしたか。
ハハハ。

さて、そんな一読者の私が
この度ホーメイについて
皆さまにご案内させていただくことになりました。
ホーメイの話の前に
なんでまたそんなことになったのか、から書きますと。

今年の夏、
湯河原の花火大会を見るために
作家の田口ランディさんの家におじゃました際、
やはり花火を見に来ていた巻上公一さん
「秋にホーメイのコンテストを
 やるんだけど
 今泉さん、司会やらない?」

と言われました。
巻上さんと初めてお会いしたのは
「感心力」の取材の時でしたが、
そのときは取材の内容よりも
とにかく巻上さんのホーメイに驚いてしまったので、
どんな内容だかよくわからないまま
「やりますやりますー」と
二つ返事でOKしてしまいました。

巻上公一さん
「ほぼ日」にはすでに「感心力がビジネスを変える!」と「婦人公論・井戸端会議 「声」は何でも知っている」にご登場いただいている超歌唱家、日本トゥバホーメイ協会代表。

実は、今年の6月、
巻上さんと田口ランディさんが
アルタイ共和国というところから
ボロットさんという歌手を呼んで
コンサートを開いたときにも
司会をさせてもらいました。
その時にもホーメイみたいなものを聞いて
えらくビックリした記憶があったので、
もう一回アレを生で聴いてみたいと思っていたのです。
とにかくすごかったんですよね。

ただ、ボロットさんのコンサートでは
ホーメイではなくてカイと呼んでいました。
ホーミーという呼び方もありますよねぇ。
同じように「ウイィヨヨヨヨィィィィン」とうなっていても
国によって呼び名が違ったりしているらしいのです。

司会を引き受けたくせに
結局よくわかってないなぁ、というわけで、
まずホーメイについてちゃんと整理することから
始めようと考えていたところ
今回darlingことイトイさんが
ホーメイコンテストで
審査員をなさる
ということで
「それ、せっかくだからほぼ日でやっちゃって下さい」
ということになった次第なのです。
つまり、皆さまには、
私のお勉強にお付き合いいただく
わけですね。
一人じゃ辛い道のりも
仲間がいると乗り切れたりします。
そう、ラグビーで言うところの
ワンフォーオール、
オールフォーワンの精神ですね。
違います。

さてさて。
思ったよりも前置きが長くなってしまいました。
ではまた次回。
そんなわけにはいかないですね。
では、ホーメイについて

ホーメイとかホーミーと呼ばれているものについては
「感心力」とか「婦人公論井戸端会議」で
すでに紹介されているので
ご記憶の方も多いでしょう。
ざっくりと説明すると。

[ホーメイ(ホーミー)]
 アルタイ山脈周辺の地域、
 主にトゥバ共和国とモンゴル国に伝わる歌唱法。
 一人で同時に複数の音を出す。
 もともと声に含まれている倍音の高音部を
 意識的に強調させて
 口笛に似た音をだし、
 舌や口腔を微妙に動かして
 美しい倍音を紡ぎだす。
 非常に低い倍音を出したり、
 音を細かく震わしたりなど、
 その技術は大きく分けて5つの分類がある。
 ホーメイ、カルグラ、スグット、
 ボルバンナディル、エゼンギレール、
 さらにその複合や変化形もある。
 ホーメイの成立には諸説あり、
 発生の時代もいまだ謎である。
 (第2回ホーメイ・フェスティバルパンフレットより)

ふむふむ。なーるほどね。
「倍音の高音部を強調させて
 口笛みたいな音を出す」ってことですね。
了解。
終了。

…えーと。
もし「はなまる」で
このまま番組が終わったら
全国のはなまる主婦の皆さんから
苦情が殺到することでしょう。
いけないいけない。
大体にして倍音って何だっけ

そう、
困ったときには辞書なのです。
逃がした魚はでかいのです。
などとほぼ日永田乗組員のマネをしつつ、
ええと、広辞苑広辞苑。

[倍音 ばい-おん]
 振動体の発する音のうち、
 基音の振動数の整数倍の振動数をもつ部分音(上音)。
 管や弦の発する楽音では、
 部分音の多くは倍音となっている。

ふむふむ。なーるほどね。
ってもう何が何やら。
ちんぷんかんぷんとはこのことです。
なんでんかんでんはラーメン屋です。
もういいってば。
困ったなぁ。
感心力の男はどう説明してたんだろう。

「パソコン画面の前にいらっしゃるみなさま、
 『あー』と声を出してみて下さい。
  ……
 その『あー』の音と
 いちオクターブ高い『あー』を
 同時に出してみてもらえます?」


なるほどねぇ。苦労の跡がうかがえます。
広辞苑に比べるとぐっとわかりやすくなっていますが、
全国のはなまる主婦の皆さまが
テレビの前で「あー」

と言っている姿を想像すると
これもちょっと。
いや、ここ「はなまる」じゃないんですけどね。

というわけで、悩みましたが、
倍音については宿題にしましょう。
来週までに先生にレポート提出することー。
えーマジでー。えー。

と、困惑している生徒の皆さんはさておき。
生徒って誰だ、という困惑の声もさておき。
わからないことといえば、
そもそも「トゥバ共和国」
ってのが
どこにあるのかもわかりません。

先ほどのパンフレットの説明によると
「アルタイ山脈の周辺」だそうです。
早速調べようと思いましたが
家には世界地図が無いことに気付きました。
学生の頃は地図帳大好きだったのに。
あなたもエロマンガ島には印をつけましたよね?

仕方なく地図を買いに出たのですが、
その前に封筒とノリを買おうと
100円ショップに立ち寄ったところ
なんと世界地図が売られていました。
100円ショップって
なんでもあるのですねー。ビックリ。

さっそく封筒とノリと世界地図を買い求め、
家に戻って地図を開いてみました。
トゥバは多分モンゴルの近くなので
まずその辺から見てみることにしましょう。



ええと、右の下が日本、
そして真ん中がモンゴル。
モンゴルって結構大きいなぁ。
モンゴルの下は中国だから、
トゥバはモンゴルの上にあるはず。



あれ?
トゥバなんて無いよ?
あれれ?

ダメだもう。先生お手上げです
ホーメイもトゥバもよくわかりません。
というわけで、
もう一度ちゃんと
ホーメイとかトゥバについて教わるために、
本来の仕事に加えて
フラダンスの発表会を控えて大忙しの
ほぼ日アロハ・トミタ乗組員にお願いして、
湯河原の巻上公一さんの家を
再び訪ねる
ことにしました。

それで思いました。
どうせ行くのなら
せっかくだから
あのホーメイをマスターできないものか、と。
よーし、はなまるアナに続いて
目指せホーメイアナ。
ホーメイアナに需要はあるのか、という
一抹の不安も感じつつ、
まぁとにかくレッツゴー湯河原でございます。
でも、行って良かったんですよこれが。

続きは次回。
(11月13日(木)に更新予定です。
 ホーメイの音や映像を交えて
 ご紹介をしていきます!)



第2回ホーメイ・フェスティバル開催!


11月23日のホーメイコンテストでは
今泉清保さんが司会として、
darlingが審査員として参加します。
生のホーメイを聴けるチャンスは
そんなに多くありません。
ぜひ足を運んでみませんか。

11月23日(日)国際交流の日
第2回ホーメイコンテスト

 日本各地から集まったホーメイの歌い手たちが、
 自らの声の世界を披露しながら、
 日本からトゥバへメッセージを送ります。

ホーメイコンサート
 出演:モングンオール・オンダール、
 ワジム・サルグラル、叶高(サーカス)、巻上公一、
 倍音S、山川冬樹 他

11月24日(月・祝)シンポジウム&コンサートの日
ホーメイ入門講座&ワークショップ

 今泉さんも学んだホーメイを本場トゥバの歌手から
 直接教えてもらえます。(別料金)
 
シンポジウム
 基調報告「ホーメイ:その起源と科学
 第4回世界トゥバホーメイフェスティバルに関する報告」
 「声は文化を超えるか?」

<虹のホーメイアンサンブル>コンサート
モングンオール・オンダール
(今年度 第4回サマルカンドオリエンタル音楽祭
 グランプリ受賞)
ワジム・サルグラル、オトクン・ドスタイ、
バレリー・モングッシュ

■会場:聖心女子大学 宮代ホール
 (地下鉄日比谷線広尾駅徒歩5分)
 
■主催:日本トゥバホーメイ協会

■チケットについて
・全席自由
 11月23日・24日 各1日券 ¥3,500
 2日間通し券 ¥6,000
 当日券(確日・1日券のみ) ¥4,000

■購入方法
 「チケットぴあ」にてお申込みください。
 チケットぴあ
 Pコード:157-461
 tel:0570-02-9999

■総合インフォメーション
 ホーメイフェスティバル実行委員会
 (日本トゥバホーメイ協会)
 http://www.khoomei.jp/
 http://www.makigami.com/
 tuva@makigami.com

2003-11-06-THU

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