[南]
あのさ、「ヒロシです」って言う人がいたでしょ。

[糸井]
ヒロシだろ?

[南]
ヒロシなんだけどさ。

[糸井]
そりゃヒロシだよ。
「ヒロシです」って言ってるんだから。

[南]
あのヒロシのバックにかかってた音楽もなんか悲しい雪の歌じゃなかったっけか?

[糸井]
そうだっけ?

[南]
雪が降ってて、あなたは来ない、みたいな。

[糸井]
それは『雪が降る』でしょ。アダモの。
ぼくが言ってるのは『雪の降る町を』。

[南]
うん。

[糸井]
ヒロシの曲は、それともまた違ったと思うよ。

[南]
あの人、最近出ませんね。ヒロシ。
なんか、CMに出てたか。

[糸井]
ヒロシとか、ギター侍はさ。

[南]
うん。

[糸井]
出てるとか出てないとかそういう話をするんじゃなくてさ、ひとまとめにして考えて、
「そういう村にいる」というふうにとらえたほうがいいんじゃないですかね。

[南]
あ、なるほど。
「そういう村」いいねぇ。

[糸井]
うん。今日も元気でいるんだ。

[南]
行けば、いっぱい、うようよいる。

[糸井]
うん(笑)。
つまり、「ヒロシ的な村」?



[南]
「ヒロシ的な村」ですか。

[糸井]
ギター侍がいたり、あの、モヒカンにした金髪みたいな女の子がプロレスの格好してたり。

[南]
ああ、はい、はい。

[糸井]
今日も元気にいるわけだから、そこは伸坊が気遣わなくともいいんだ。

[南]
なるほどね。
最近、あんまりテレビ観てないからさ、どうしてんだろうって思っちゃってね。

[糸井]
いや俺もそんなには観てないけどさ。

[南]
あれだね、夜中のテレビ観なくなると、お笑い関係に疎くなるね。

[糸井]
疎くなる、疎くなる。
でも、疎くなってもいいと思う(笑)。

[南]
うん。いいんだけどもね。

[糸井]
あと、どういうんでしょうかね、年を取るとだんだん若い女の子の顔がみんな、一緒に見えて来るんだけど。

[南]
うわ、それ、ものすごく年寄りっぽいね。

[一同]
(爆笑)



[糸井]
そうかな。

[南]
オレ、それはまだ言わないことにしてる。

[糸井]
オレだって、つい最近だよ。
カミさんとテレビ観てて、つい、そう言っちゃったんだ。

[南]
突っ込まれたよね、きっと。
「ジジくさーい」とか。

[糸井]
いや、それがさ、
「そういうの、あるかもしれないね」ってふつうに言われた。

[南]
はははははは。

[糸井]
つまり、なにが言いたいかというと、お笑いも、若い女性タレントも、おんなじで。

[南]
ああ、ああ、なるほど、同じだね。
流行ってる人たちだ。

[糸井]
「区別がつかねぇな」って言う人たちがいてね。

[南]
そういえば、昔、赤瀬川(原平)さんがね、ええと、松本伊代と早見優の区別がつかなくて、ふたりを並べて観ると立体視ができるって言ってた。

[糸井]
はははははは。

[南]
こうして、ふたりの写真を並べて置いてさ。
「立体になってきた」って(笑)。



(のんびりと、つづきます)


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