ライフ・イズ・マジック

人生はマジックだ、なんて言い方そのものが怪しいでしょ。
ひょっとしたら、マジックってのは、
宗教の種かもしれないし、驚きの商品化かもしれないし、
人類最古の情報産業だったりもして。

軽い笑いもとれるし、ちょっと好かれたり嫌われたり、
ひとつの国をまるごとだまし取るようなこともできる。
いま、マジックを考えたり感じたりするのは、
なんだかとても大事な気がするんですよ。

おおげさな紹介はよしましょう。
マジック・ナポレオンズのパルト小石さんです。どうぞ!

ナポレオンズのHPは
http://www.tvland.co.jp/napoleons/
e-mail:napoleons@tvland.co.jp

ワインとそら豆が教えてくれた

歩いて15分ほどの店に、
ワインを買いに行く。
この店のワインは、
保存料や酸化防止剤などが入っていない、
とても体に優しいワインなのだ。

店頭に色んな雑貨を並べているので、
一見すると
文房具屋さんか雑貨屋さんと思ってしまう。

並んでいる商品の中には正体不明の物もあって、
「これは、いったい、なに?」
ついつい聞いてしまう。

店主は、面倒がらずに詳しく説明してくれる。

ワインについても同様で、
生産地や銘柄などを
分かりやすく説明してくれる。

近所に文房具屋も酒屋もあるのだが、
テクテク歩いてこの店に向かってしまう。

今日は、赤ワインを1本だけ買った。
たった1本のワインに、
店主の楽しい説明がオマケに付いてくる。

興味深いお話を聞いているうちに、
私はふと思う。
「これって、文化っぽい」

帰り道、商店街の八百屋さんに寄る。

好物のそら豆が山盛りになっていて、
店のおじさんが、
「今は鹿児島産のそら豆、
 で、だんだんと北上して
 山形あたりのそら豆が出るようになると、
 そろそろ秋」

まるで、
「そら豆も旅をするんだよ」
みたいなお話に聞こえてくる。

話を聞きながら、
我が職業についても考えを巡らす。

マジシャンもただマジックを見せるだけじゃなく、
「あぁ面白い、文化だなぁ」
などと、観客に感じてほしい。

質問だってしてほしい。
楽しく詳しく答えたい。

ステージでは、
「マジシャンに質問するのは止めてください」
なんて言っているのだが。

「遠い国から旅をして
 日本にやってきたマジックです」
なんてお話を創ってみたい。

あと5年くらい続ければ、できるのかなぁ。
無理かなぁ。
ワインを飲みながら考えるとしよう、むふふ。




明るく軽く親切なのに。
 ほんの少し悲しみの味がするのだ。
 マジックというのが、もともとそういう
 素性のものなのだろうか。ー
        糸井重里(帯コピーより)

「神様の愛したマジシャン」
著者:小石至誠
価格:1,365 円(税込)
発行:徳間書店
ISBN-13: 978-4198625429
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 種ありの人生と、種なしの人生と」

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