子どもの話はおもしろいに決まってる。
だからわざわざやらなくても‥‥
というわけでもないんですけど、
これまで「ほぼ日」では、
子どもとか、子育てを軸にしたコンテンツは
あんまりやってこなかったんですよね。
よそでもやってるし、親バカっぽくなっちゃうし。
でも、ぼちぼちやってみようかな!
と思っていたところ、ちょうどタイミングよく
「&こども」という子育てに役立つことを考えた
「ほぼ日手帳」のカバーができあがりました。
じゃあ、その記念にということで、
短期集中的に「子ども投稿企画」をはじめますよー。
全国のママさんパパさん、ぜひご参加ください!
担当は、永田とスガノです。どうぞよろしく。

やっぱりおもしろい、子どもの話。

nagata
たくさんメールが届きましたー。
sugano
しかも、どれもおもしろいー。
nagata
いや、ほんとにレベルが高くて。
どこの子どもも、おもしろい。
sugano
子どもっておもしろいもんな。
あらためてそう感じました。
nagata
いえてます、いえてます。
そんなわけで今日から本格的に
メールを紹介してまいります!
sugano
投稿してくださったみなさん、
ありがとうございますー。
nagata
どうぞのんびりお楽しみください。
sugano
スマートホンなどでも読みやすくしてあるので
お出かけの際のちょっとした
ヒマ潰しなどにも、どうぞ。
nagata
そして、投稿はまだまだ募集してます。
sugano
読んだり、送ったり、
どうぞよろしくお願いします。
nagata
ほな、はじめましょう。
最初はこのへんから行こうかな。
「言うことをきかないときの親のひと言」。
sugano
これ、おもしろかったー。
いろんな言い方があるねんな。
nagata
子どもが言うても言うても聞かないとき、
親はとっておきのひと言を告げて、
「怒ってるぞ」ということをアピールします。
sugano
たとえばこんなふうに。

言うことをきかないときの親のひと言

まず、私は5からカウントダウンします。  
大概は、コレで収まりますが、  
それでもダメな事が、まれにあります。  
そしたら、カウント0になったあと、  
「わかりました。  
 お母さんは遠くに行く事にします」  
とバッグをつかんで玄関に行きます。  
超絶効果的ですが、  
たいてい次男4歳に泣かれるので  
ここまではあまりしませんが‥‥。  
ちなみにこの間は泣きながら  
「おかーさん、ごめんなさい、  
 インド行かないで〜」と。  
なぜインドなのだ。  
(タナボタばんざい)
nagata
わははははは。
sugano
これ、こないだ例として先に載せましたけど、
カウントダウン系は多かったですね。
なんでカウントダウンは
子どもに効くんやろ? さておき、
これは0になったときの対処がいい。
「お母さんは遠くに行くことにします」。
nagata
「インドに行かないで〜」が微笑ましい。
似た系統の話をもうひとつ。
こちらもカウントダウンからはじまって‥‥。
我が家の場合はですね  
「5からカウントダウンして、  
 0になったとき、真面目な顔をして  
 『さようなら。達者で暮らせよ』」です。  
4歳児を相手に『達者で暮らせ』  
なんて言ってますが、  
真剣に言うと意味は伝わるようで  
だいたいこれで何とかなります。  
(ユカエル)
sugano
あかん、4歳のときに
こんなこと言われたら絶対、涙目や。
nagata
『達者でナ』という
三橋三智也さんの歌もありましたね。
sugano
どんな歌やったっけ?
nagata
♪ワーーーラァにまみれてよォ〜
 そだぁてた栗毛ぇぇぇ〜
sugano
ああ、わかった、わかった。
nagata
♪きょうは買われてヨぉぉ〜〜
 町へ行く〜〜〜
sugano
わかった、わかった、うるさい!
子供に「かたづけて!」や  
「〜してくれる?」と言っても  
返事をしない時‥‥。  
決して、怒っている風もなく、同じ調子で  
「これ最後ね」と言ってから  
「かたづけてくれる?」と言うと  
まるで初めて聞こえたかのように  
「はい」と良い返事をしてくれます。
心の中で「最初からやれ〜!」と叫びますが、  
一応、にこやかに「おねがいね」と言います。  
(まおママ)
nagata
これは、スガノ家の
「‥‥3回言うたで!」と似てるな。
sugano
そやね。セリフそのものよりも、
「言い方」の本気さがポイントや。
言うことをきかないときの親のひと言  
「もう弁当つくってあげない」  
我が家の母の最強のひと言。  
どんなにぐだぐだモメていても、  
これを言われると、私も弟もフリーズします。  
その後「お母さんまたそれ言うー」とか  
姉弟でぶうぶう文句をたれつつ、  
何となしに事態がおさまります。  
母のお弁当が一番おいしいです。  
(娘のメリー)  
nagata
これは、「子どものときに言われた」
という立場からの投稿です。
こういうのもお待ちしてますよー。
私が子供の頃母から言われ続けて、  
今、私がちび子にいう言葉が二つあります。  
・物を無くして見つからない時  
「あなたが○○を大事にしてあげなかったから  
 ○○は○○のお山に帰ったのよ!」  
・物を無くして探して母に聞いた時  
「ななへん探して人を疑え」  
自分で七回探してから  
人に尋ねたり疑ったりしなさい。  
ま、私もちび子も  
あちこちに物を放り出したままで、  
よく物をなくしていた‥‥という事です。  
(あおまま)
sugano
こちらは子どものときお母さんから言われて、
自分が親になってから子どもに言ってる言葉。
なんでもなくしますからね、子どもは。
言うことをきかないときの親のひと言
怖がりな、我が家の5歳児が  
寝ないときに使います。  
「鬼に電話して来てもらおう。  
 悪い子がいるって」
携帯電話を手にしながらいうのがコツです。  
(旧姓は小林)
nagata
ひぃ、鬼に電話を!
sugano
しかも携帯電話を小道具に!
言うことを聞かないときの親の一言。  
「ママ、そろそろ鬼になっちゃうよ」  
(madam J)
nagata
うわぁ、こっちはママが鬼に!
sugano
「鬼」は子どもに効果的やな。
幼い兄妹がふたりとも  
「お母ちゃんがいい〜!」  
とケンカになったとき、  
必ず、こう言っていました。  
「よし! お母さんを半分にしよう!  
 右と左、どっちにする?  
 抱っこも片手だけど、いいね?」  
それはダメだというので、更に‥‥  
「じゃあ、上下半分にする?」  
ほぼ、これでケンカ終了です。  
(今はもう通用しません)
nagata
うわぁ、これはイヤだ!
sugano
左右半分もイヤやけど、
上下半分はかんべんしてほしいわ。
nagata
言うこと聞くしかないな。
sugano
言うこと聞く聞く。
友人の家なんですけど、  
子ども(2才)が言うことを聞かないと、  
ママが目だし帽を被る、  
という独創的な叱りかたをしています。  
大好きなママ(美人)が  
妙な姿になるのが嫌なのか怖いのか、  
効き目は抜群で、チビは号泣しながら  
目だし帽をむしり取ろうとします。  
したがって、そこんちの「最後の一言」は  
「被るよ!」です。  
いつまで通用するかは謎です。  
(おちゅん)
nagata_sugano
わははははははは。
自然多きカリフォルニアに住んでいたころ、  
旅行日程や天気の都合で仕方なく、  
日没後通行禁止の山道の、  
崖側は奈落のようなところを、  
ぎりぎりの夕暮れ時に  
山越えドライブすることがありました。  
街灯もガードレールも無いアメリカの暗闇、  
もう少し早く出発できなかった後悔、  
ガソリン補給も夕食も  
山の向こうの町にたどり着くしかない、  
後には引けない、  
大人でも緊張感で吐きそうなドライブです。  
‥‥そんな時でも兄弟はケンカする。  
何度でもケンカする。  
おやつの残りで争い、見たいDVDで争い、  
夕食の仮想メニューで争い‥‥。  
車内で母の忍耐もいよいよ危うくなったとき、  
「シエラネバダの山の中に  
 置き去りにするよっ!」  
と叫んでいました。  
それ以来、最後の最後には、  
いつもこのセリフを使いましたが、  
どんな争いも、  
これでピタリと止まっていました。  
今では兄は小4、弟は小1ですが、  
まだまだ効きます。  
即座に言い争いをやめて、  
あせって妥協点を探り合い始めます。  
(山、ありがとう!)
sugano
「シエラネバダの山の中に
 置き去りにするよっ!」
ちょっと言ってみたい。
nagata
なかなかハードボイルドやね。
自分自身に出産経験はないものの、  
ふたりの姉、親しい友人などに  
しょっちゅう子供を預けられます。  
それもダイレクトなきかん坊ぞろい。  
母親の言う事を聞かないのは当たり前、  
よそのおばちゃん(←私です)の  
言うことだって耳を貸す気配すらない。  
そんな腕白たちの相手をして早20年。  
今ではずいぶんと聞き分けの良い顔をした  
大学生だの高校生になっちまって、  
実につまらない。しかし、今回の企画に  
「言うことをきかないときの親のひと言」  
を発見し、とてもうれしく思いました。  
私のノウハウがもしかすると  
他の方の役に立つかもしれない!  
‥‥簡単です。  
一言「ナマハゲさんに電話する」と  
言っていただければ結構です。  
私の姉はデート中だろうが、  
仕事中だろうが平気で電話をかけてきます。  
電話を受けた私が電話口で  
「わりぃごはいねがー!」と  
ひとしきり脅かすと  
大いに言う事を聞くようになります。  
ただし、ナマハゲさんは1年365日、  
いつ電話がかかってきても  
「ナマハゲさんですか?」と言われたら  
無条件で変身しなければなりません。  
大声で泣きながら謝る子供の声の甘美な事よ。  
それだけでもナマハゲさんになる甲斐が  
あるというもの。  
大学生になった私の甥は今でも  
「ナマハゲさんは怖かったが  
 誰だかはわからなかった」  
と申しております。  
もちろん教えてやる気は毛筋もありません。  
(おかみつ)
sugano
パチパチパチパチ! すばらしい!
nagata
いや、これはかなりクリエイティブ。
sugano
ちょっとしたファンタジーともいえるな。
nagata
サンタクロースとかと構造は同じだし。
あと、じつは我が家でもナマハゲは
そういう風につかってたんだけど、
ナマハゲって実在することは実在するから
ちゃんとリアリティーが出るんですよ。
ほら、ニュースで映像が出たりするから。
sugano
あ、なるほどな。
ほんまにおるんや、ってなるんやな。
nagata
あと、なにしろ、名前にインパクトあるし。
sugano
ナマでハゲやもんな。
nagata
ほな、つぎのコーナーはこちらです。
sugano
出でよ、あほあほ男子(女子も可)!

勝ち抜き、アホ自慢!

息子がまだ3歳くらいの頃。  
なぜか「ぐるぐる回る」が  
マイブームだったその日、  
息子はぐるぐる回りまくっておりました。  
息子「かーちゃん、見てて〜」ぐるぐるぐる  
息子「とーちゃん、ほら〜」ぐるぐるぐるぐる  
息子「かーちゃん‥‥」  
私「わかったから、  
  そのへんでやめときなさい」  
息子「見てて〜」ぐるぐるぐる‥‥  
ゴンッ!!!!!  
えーかげん目が回っていた息子、  
勢い余ってカラーボックスの角に  
おでこをぶつけました。  
ええもう、それは激しく。  
(子どもらの奇行に  
 日々悶絶している三児の母)
nagata
わはははははは。
sugano
あるよなぁ、こういう時期。
今は大学生の長男。  
小学校5年生のときの参観日のひとこま。  
先生「この問題、わかる人!」  
生徒たち「はいっ!」  
(次々と手があがって、みんな、すごいなぁ)  
息子「はい、はい、はーい」  
(なんと、椅子を斜めにぐらぐらしながら、  
 手をこいこいっと言わんばかりに  
 振っているよ、我が息子)  
先生「じゃあ○○くん!」  
息子「はい! わかりませんっ!!」  
先生「‥‥」  
(もう、もう、バカ息子ーー)  
その後、私はすぐに教室を出て行きました。  
(こばちゃん)
nagata
本人のとびきりの笑顔が目に浮かぶ。
sugano
恥ずかしさと怒りと呆れで
真っ赤になってるママも目に浮かぶ。
「勝手に黙って  
 教室を抜け出してはいけません」  
と幼稚園で先生に注意された息子。  
それからは事前に担任の先生に  
報告するようになったとか。  
「せんせいっ!  
 僕、パトロールに行ってきます!」  
(懇談会で母絶句)
sugano
こらこらー、どこ行くねん!
nagata
ちなみにつぎの投稿も
同じ子のエピソードです。
幼稚園で先生に怒られた息子、しばらくして  
「せんせいっ!  
 今のボクの本当の気持ちを  
 手紙に書いたから! 今すぐ読んでっ!」と  
小さく折り畳んだ紙を先生に手渡した‥‥。  
先生がそっと開いてみるとそこには  
「せんせいなんかだいっきらい!」  
と大きな文字で書かれてあったそうな。  
(そこは普通「ごめんなさい」じゃないか?)
sugano
おもろいなー、この子。
nagata
ある意味、たいへん、まっすぐ。
sugano
うん、うん。
我が家によく遊びにくる  
甥っ子的存在のちびっ子。  
とりあえず、「脱げば笑いがとれる」  
って思ってるんですよね。  
ちょっと大人のリアクションが悪くなったり、  
みんなが他のことをやっていると、  
満を持して脱ぐわけですよ。どや顔で。  
去年のことでしたか、  
他にも子どもが何人か来ていて、  
このままでは目立てない!  
と判断したヤツは、いつもより  
早いタイミングで脱ぎだしたんです。  
予定通り大人が笑って大満足だったわけですが  
まぁ、他の子もマネして脱ぎますよね。  
普段はそんなことしないおりこうさんとか、  
おむつの外れていないおチビちゃんとか、  
そういう子が脱ぎだすと、  
大人はもう大騒ぎなわけですよ。  
つまんなかったんでしょうね。  
今度は、「おしっこするぞーーー!」  
って叫びながら、  
おちんちん持って走り出したんです。  
それまでにけっこうジュースを飲んでいたし、  
テンションもあがりきっていたので、  
嫌な予感がして、捕獲を試みたのですが、  
すばしっこさはピカイチでして。  
あきらめた私をうれしそうに挑発にきたその時  
本当に出ちゃった。  
もう、大人たち大爆笑(お母さんを除く)。  
さすがに恥ずかしかったようで、  
5分ほど隅の方に隠れていました。  
帰る頃にはケロッとしていて、  
すっごくすっごくかわいいんだけど、  
こいつアホやなーと心から思ったのです。  
(北の庄)
nagata
わははははは!
なかなか吹っ切れた子ですね。
sugano
あかん、いま一瞬、お母さんの気持ちになった。
みんなが笑ってても、お母さんは真顔。
わかりすぎるシチュエーションや。
一杯やろう、お母さん。
nagata
つぎは、女の子の話、いこか。

おしゃま女子

我が家の長男(保育園年長)の  
同級生女子の会話。  
「ねぇ、知ってる? ご飯のとき  
 野菜から食べた方が太らないらしいよ〜」  
「え〜! そうなんだ〜!  
 今日の給食からやってみよーっと」  
女は生まれたときから女だと実感しました。  
(まず汁物としつけられたハハ)
sugano
女子やなぁ。
nagata
おしゃまやなぁ。
いとこの子供の話をひとつ。  
ウチに遊びに来た、いとこの子供。  
5歳と3歳の女の子なんですが、事あるごとに  
「かーわーいーいー!」と。  
言い方としては  
「かー↑わー↑いー↓いー↓」です。  
猫やアクセサリーに向かって  
言うのは納得ですが  
置いてあった、絵の具筆を手に取り  
「あっ! ふでだ!!  
 かーわーいーいー!」  
なんでもいいんかーい、って  
仰け反っちゃいました。おしゃまですねぇ。  
(みけサク)
nagata
わはははは、これ好き!
sugano
わはははは、おしゃまやなぁ。
わが娘、年長さん時代の出来事。  
朝、洗面所の方から  
なかなか戻って来なかった娘。  
ようやくリビングに来た娘の顔には、  
両方の眉毛がなくなっていた!  
どうやら、母親の私が使っているとおりに、  
きれいなお姉さん用の電動シェーバーで  
自分の眉毛を整え過ぎたらしい〜!  
眉毛がない顔って、  
幼児でもヤンキーみたいで  
ちょっと怖かった‥‥。  
(ぴりか)
sugano
うわー、やりおった!
nagata
あの、洗面所とかトイレから
子どもがなかなか帰ってこなくて、
ほんとに「‥‥はっ!」って
悪い予感が貫くことってあるよね。
sugano
あるあるある!
「なんか悪さしてる!」って
確信できる瞬間。
nagata
しかし、眉毛が両方ないっていうのは
なかなかすごいな。
sugano
ここで写真ネタ、いっとこか。
nagata
はいはい。 お母さんが子どもの髪を切りすぎて
えらいことになってしまった。
そんな写真を募集しました。
sugano
「ママカット劇場」です。

ママカット劇場

1 (けんさん)
nagata
写真にそえられていたメール。
「ちょっとした油断と言うか
 少しだけのはずだったんです
 それが修正すればするほど
 どんどん取り返しがつかなくなり
 大変な事に‥‥。
 動かないで‥‥下向いたら変になるよ‥‥
 ほらっ、切りすぎたやんか‥‥
 修正するからこっちも切るね‥‥
 ちゃんと前向いてって‥‥
 あっ、また切りすぎた‥‥ゴメン。
 もう修正出来ない、お姫様のはずが‥‥
 やはり餅は餅屋、カットは美容院ですね。
 こんな感じに仕上がりました
 ホントにゴメンね
 (けんさん)」
sugano
まぁ、でも、そこまで変じゃないですよ。
nagata
うん、うん。
こういう髪型だと思えば、かわいい。
sugano
そうそう。 インパクトのあるママカット、
募集していますので、
どうぞ写真をメールしてくださいね。
もっとへんな頭、胸高鳴らせて待ってます。
nagata
人んちの子のことは
なんでもおもしろいからなぁ。
sugano
せやなぁ。
nagata
つぎはちょっと長いのですが、
なかなかインパクトのある
エピソードをふたつ紹介します。
コーナー名も新しくつけてみました。

うちの子の秘密

もうすぐ10歳になるウチの娘が  
5、6歳だった頃。  
家族で一緒に見た  
『チョコレート工場の秘密』の映画に  
いつもチューインガムを  
噛んでいる女の子が出てきた。  
その女の子は別のものを食べる時には、  
噛んでいたガムをいったん口から出して、  
耳の後ろに保存して、  
「ガム噛み最長記録」を作るのに  
熱中している、という設定。  
当時娘はロングヘアーだったので、  
私も夫も全然気づかなかったのですが、  
ある日、彼女の部屋の掃除をしていたら、  
出てくるわ、出てくるわ、  
髪の毛の張り付いた粘着質な物体!  
娘が幼稚園から帰ってきてから  
問い詰めてみたら、  
右耳の後ろに大きなハゲ発見!  
娘は映画に出てきた女の子に  
憧れてしまったらしく、ブルータック  
(日本の練り消しみたいなヤツで、  
 壁にポスターなんかを貼るときに使うもの。  
 こちらニュージーランドでは  
 ポピュラーな文具)を、  
内緒でくっつけて得意がっていた(らしい)。  
お母さんならわかってくれると思うけど、  
子供の部屋を掃除していて  
不意打ち食らうのって、  
ホント、ショックなんです。  
それもエロ本みたいに  
わかりやすいやつじゃなくて、  
髪の毛がところどころ張り付いている  
一見鼻○そみたいなやつがいっぱい出てきたら、  
やっぱり「きゃーーーーーっっ!」て‥‥  
なりませんか?  
(ワイアリキ)
sugano
気持ちはわかる‥‥気持ちはわかるけど‥‥。
nagata
しかし、びっくりしたやろうなぁ、お母さん。
sugano
つぎのメールのお母さんも
びっくりしたみたいやで。
長男が、小鳥がついばむようにしか  
ご飯を食べられなかった頃の話です。  
離乳食時代から  
丼飯を食らうような次男を横目に、  
長男にも、小食とはいえ  
朝はごはんかパンぐらい食べてもらわないと!  
と、私は思いつめていて、  
ピンポン玉大のおにぎりでも、  
おかゆでも、トーストでも、  
一口食べたら残す子どもに、  
「なんならたべられる?」とたずねると、  
「ちいさいパンならたべる‥‥」と。  
それ以来、毎日  
「ちいさい、なにもついていないパンがいい」  
と言うので、やれやれ、  
やっと食べられるものが見つかったと、  
ちいさなバターロールを、時には買って、  
時には家で焼いて朝ごはんに出していました。  
ジャムをぬったりすると手を出さないので、  
ずーっと、なにもついていない、  
ちいさなバターロールが定番でした。  
‥‥いつのまにか、  
少しずつ食べる量も増えていって、  
朝もバターロールじゃなくても  
食べてくれるようになっていきました。  
そんなある日、2年生になった長男が私に  
「じつはぼく、  
 ずっとママにひみつがあるんだけど、  
 しょうじきに話したら、  
 おこらないで聞いてくれる?」  
と言ってきたのです。  
そんなセリフは初めて聞くので、  
なんだろう? クラスで何か盗んだのかな、  
よそで何か壊したのかな、とドキドキしながら  
「わかった。絶対におこらない」と約束すると  
「じつは‥‥朝のパンを、  
 食べないでかくしてたの」と。  
「食べないでかくしてた? かくしてた?!  
 捨ててた、んじゃなくて? かくしてた!  
 ひーーっ! どこに? 早く言って!  
 どこに? どこに? どこに? どこに?」  
それから、やっぱり怒るから言わないの、  
早く場所を言えの騒いだあげく  
ようやく長男が白状した隠し場所は‥‥  
リビングのすみに、小さな間接照明の台として  
重ねておいてあった革のトランクの中でした。  
リビングかよ!  
そんなんといっしょに暮してきたのか!  
虫がわいてるんじゃ? 何か住んでるかも!  
カビてるでしょう!  
と恐る恐る開けてみると‥‥  
トランクの中に、長男が言うには、  
「だいたい1年半分のロールパン」が、  
ひとつひとつティッシュに包まれて、  
でも、ミイラのようにカッサカサになって、  
腐りもせず臭いもせず、ただただ干からびて、  
ぎっしりと詰まっていました‥‥。  
私は、確実に怒りっぽいママなんですが、  
これを長男は、こっそり毎日開けて  
生きてきたのかと思ったら、  
なんだか、もう、  
いろいろなショックで叱るどころではなくて  
「‥‥ハイジって知ってる?  
 今度買っておくから、いつか読みな」  
としか言えませんでした。  
この話は、ひとにも話しづらくて、  
ずっと二人の秘密みたいになっていました。  
(うかつママ)
sugano
‥‥すっごーーい!
nagata
事実は、おもしろいなあ。
sugano
ほんまやなぁ‥‥はぁ‥‥。
アルプスの少女ハイジは、
白パンをおばあさんにあげるために
タンスに隠しておったんやったかなぁ。
nagata
そうやったかなぁ。
それじゃ、最後はこのコーナーです。

ほろりとさせる話

三男、小学校4年生の頃の話。  
給食の揚げパンが一番好きだったと言ったら、  
自分のを食べずに持って帰ってくれた。  
その優しさに涙がちょちょぎれる程感動した。  
その揚げパンを越えるものを  
もらったことがない。ちとサミシイ。  
現在23歳、困った時しか連絡してこず。  
(アラレちゃん)
sugano
ええ子やなー。当時は。
nagata
ええ子やなぁ。当時の話やけど。
ひらがなを覚え、  
何かにつけ手紙を書いてくれる  
幼稚園年長さんの娘。  
ある日の手紙です。  
==========  
ままへ  
ままだいすき  
まま かなは もうおとなになったよ  
だって はが よんこもぬけたから  
==========  
今は6本目の歯が抜けたところ。  
大人への階段をさらにのぼっています。  
(canaまま)
sugano
あかん、ほろりとするわー。
nagata
ほろりとするねぇ。
さ、つぎでラストです。
頭痛持ちの私。月に数日寝込んでしまう。  
頭を縛りながら夕飯を作り、  
息子(小2)に  
一人で食べさせまたベッドへ‥‥。  
一人で食べて、食器を下げて、  
一人でシャワーし、寝る準備をする息子に、  
「ごめんね〜」と涙がこぼれる私。  
頭を撫でてくれながら  
「ぼくは大丈夫だよ。  
 美味しいごはん作れるのに  
 なんで痛いんだろうね〜」  
と言ってくれる優しい息子にほろり‥‥。  
(k.yuki)  
sugano
ふぇーーん、ええ子やー。
nagata
じんわりきたところで、本日はここまで。
初回の掲載ということで
ずいぶん長くなっちゃいました。
次回からはもうちょっと軽くするかも?
sugano
そのへん探りながらやっていきましょう。
それでは、また明日!
nagata
それではーーー!

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2012-10-03-WED