「手紙社」代表の北島勲さんが、 |
糸井 | 「もみじ市」っていうのは、 1年に1回なんですよね? |
わたなべ | はい。 以前は年に2回だったんですけど。 |
セソコ | いまは秋に1回です。 |
糸井 | ‥‥最初に北島さんが ぼくの後輩だって聞いたりしちゃったもんだから どうしてもこう、 ちょっと社内のミーティングみたいに 話してしまうんですけど。 |
北島 | はい(笑)。 |
糸井 | 1年に1回っていうのがたぶん、 ぼくが聞いた感じでは もったいない気がするんです。 |
北島 | それは、回数を増やしたほうがいい? |
糸井 | ネタが尽きる苦しみを得たほうがいいんです。 次々におもしろいことするのは大変ですけど、 苦しんだときに何かが鍛えられるから。 負荷をかけないとアイデアは出ないんですよ。 |
北島 | ‥‥そっちの方向ですか(笑)。 |
糸井 | すみませんね、ほんとに(笑)。 でも、北島さんがうちの社員だったら、 「ちょっと、春をどうしてやめたの?」 ってぼくは言うと思うんです。 |
北島 | うーーん‥‥。 |
杉江 | あの‥‥。 年に2回あったときは、たのしかったです。 春と秋の違いも、たのしめたし。 春の「花市」がなくなったときは、 正直ちょっと残念でした。 でも、きっとたいへんなんだろうな、 っていうのはなんとなくわかったので、 1年に1回たのしもうと 気持ちを切りかえることはできました。 「もみじ市」ファンの人たちは そうやって納得してると思うんです。 1回になる分、そこに集中できるから、 もっとすごい「もみじ市」になるんだ、 と期待もできますし。 だから、なんというか‥‥ とにかく毎年たのしみなんですよ。 たのしみなだけじゃなくて、 おこがましいんですけど、 「次はどうするんだろう?」 って心配にもなるんです。 でもかならず、 「わー、こうきたあ!」 って応えてくれるのが、 もう、すっごくうれしくて! 興味が尽きないんですよ。 |
糸井 | ‥‥熱いなぁ(笑)。 |
スギエ | すみません、また‥‥。 |
糸井 | スギちゃんはこんなにしゃべんないからね。 ずーっとためてたものが、 ほとばしった感じだよね。 いやぁ、いいと思う。 |
北島 | うれしいです。 お客さんからメールを いただいたりもするんですけど、 こうやってじっくり直接 「もみじ市」の感想をうかがえる機会って 案外すくないんで、 すごくうれしいですね。 |
糸井 | そんなスギちゃんもほんとうは、 2回あったほうがうれしかったわけで‥‥。 だから、なんだろう、 1回やる力がある人が2回やる場合、 たいへんさはそんなに変わらないんですよ。 2回を1回にしても同じなんです。 |
北島 | うーん、でも糸井さん、 2回を1回にするときに、 「1回にします」って、 けっこうおおげさに宣言したんですよ。 それをまた2回に戻すっていうのは‥‥。 |
糸井 | 4回にすればいいんです。 |
一同 | (しばし間があって、爆笑) |
北島 | 4回‥‥(笑)。 |
糸井 | だって、たのしみにしている お客さんがいるんだから。 作家さんたちだって、 年に1回のサイクルで出したい人がいれば、 2回の人も、4回ぜんぶ出したい人も いろいろいるはずですよね。 作家さんごとにリズムは違いますからね。 だから、 「もみじ市は楽譜でいうと小節になります」と。 「リズムの打ち方は あなたの好きなところで入ってください」 ってなれば、みんなが納得できますよね。 ‥‥ほんとすみませんね、 社員に言うように言ってしまっている(笑)。 |
北島 | いや、でも実際そうなんです。 具体的なことをいえば レモネードを出しているチームからは 「春のほうがいい」って言われたこともあります。 |
糸井 | 柑橘系は春においしいからね。 農作物に関わる人は、 その季節だけっていうのは すごいハンデですよね。 |
わたなべ | そうですねぇ。 |
糸井 | スギちゃんはさ、 4回あれば4回いくでしょ? |
スギエ | それはもう! 4回になりましたって言われたら、 「スッゴイ!」って思う!! |
糸井 | あいつら何考えてるんだ!(笑) おそろしいぞ、すごいぞ! って思うよね? そういうのって、しびれるんですよ。 |
北島 | うーん‥‥。 |
わたなべ | どうしましょう(笑)。 |
セソコ | 年に4回(笑)。 |
糸井 | や、すみません、ほんとうに。 何度も言いますが、 ついつい社内ミーティングみたいに しゃべってしまいました。 「1年に1回かならず来るよ」 っていう馴染みかたも、 もちろんあると思います。 |
わたなべ | よかった(笑)。 |
スギエ | あの、わたし、 ずっと考えていたんです。 「もみじ市」と「ほぼ日」で なにかおもしろいことができないだろうかって。 お互いにとってうれしいことが、 何かあるんじゃないかって‥‥。 けっきょくまだ何もみつかってないんですけど、 何かがありそうな気がしてしょうがないので、 その予感を信じてやるしかないと思ってます。 でも、できることは真っ正面からの 取材しかないんですけど‥‥。 なので、あの、 よろしくお願いします! |
北島 | こちらこそ、よろしくお願いします。 |
糸井 | いいなあ、ほんとに(笑)。 前向きだね! 文房具以上に前向きだね! |
わたなべ | ありがたいです、 そんなふうに言っていただいて。 |
セソコ | ぼくらもがんばらないと。 |
糸井 | みんなたのしみにしてますからね(笑)。 いつか、あれですね、 もしかしたら何かを いっしょにできるかもしれない っていう可能性を それぞれの頭に入れておきましょうか。 そういう、遠いたのしみがあると、 お互い励みになるじゃないですか。 |
北島 | そうですね。 |
「手紙社」のみなさんに、 後日われわれは、 (つづきます) |
2010-10-01-FRI |