「もみじ市」の大きなおたのしみのひとつに、 そんな中から、 |
写真左から、栗原正己(くりはらまさき)さん、
川口義之(かわぐちよしゆき)さん、 近藤研二(こんどうけんじ)さん、 関島岳郎(せきじまたけろう)さん。 「栗コーダーカルテット」公式ウェブサイトはこちら。 |
スギエ | ライブ前でお忙しいのに、 お時間をいただけてありがとうございます。 どうぞよろしくお願いいたします。 |
みなさん | よろしくお願いしまーす。 |
スギエ | ことしも「もみじ市」で、 演奏されるとうかがいました。 |
栗原 | はい、ええ、そうですね。 ことしで2度目です。 |
川口 | 去年はじめて、やらせてもらって。 |
スギエ | その、去年出演されるまでは、 「もみじ市」のことをご存知でした? |
栗原 | いや、あんまり知らなかったんです。 |
関島 | ぼくも実は、そのときに初めて知りました。 |
近藤 | でも、噂は聞いてたんだよね? |
栗原 | そうそう、どうもそのイベントは たのしいらしいということは聞いてたんです。 川口くんもちょっと知ってたよね? |
川口 | そう、知り合いのバンドが出てたので。 |
関島 | 「あれはいい催しだから出た方がいい」 っていうのを耳にしたりして。 |
スギエ | なるほど、まずは噂を聞いていたんですね。 |
栗原 | で、ぼくらはその、なんだろうな‥‥ たのしそうなことをやってる場所に敏感というか。 |
スギエ | はい、はい。 |
栗原 | だから、「ほぼ日」もそうですよ。 ぼくは毎日チェックしてるわけじゃないですけど、 「あそこではぜったい、 おもしろいことがいつも起こってる」 って思ってますから。 |
スギエ | ああ‥‥ありがとうございます、うれしいです。 |
栗原 | そういう場所にわりと敏感で、 「もみじ市」にもそんな予感がしたんですね。 |
スギエ | その予感は‥‥行ってみてどうでした? |
関島 | よかったよね。 |
近藤 | うん。 |
栗原 | 「お、ここは一種の極楽か?」みたいな(笑)。 まあ、極楽って言うとちょっと変かな。 なんか、こう、ねえ、 うまく具体的に言えないんだけど‥‥。 |
川口 | あれだな、あのね‥‥ 「もみじ市」っていうのは、 たのしさの、その温度が高すぎない。 |
一同 | ああーー。 |
川口 | 秋の気候にちょうどいいくらいで。 なんかこう、ほんわかとたのしそうな。 |
スギエ | 河原ですし。 |
川口 | うん。 テンションが高すぎない感じが、 なかなかいいなあと。 |
スギエ | はい、わかります。 |
関島 | ぼくは人が多いところが苦手なんですけど、 「もみじ市」はすごく人が多かったのに そんなに苦手じゃなかった。 それはなんでかな?って考えたら、 集まってる人がわりと穏やかな感じだったんです。 |
栗原 | そうだね、穏やか。 演奏をしてても、 前に集まって聴いてくれる人と、 すこし離れて聴いてる人と、 こう、遠巻きに(笑)。 |
関島 | そう、そう。 |
栗原 | だいたい3層くらいになって お客さんが聴いてる感じだった。 |
スギエ | へええーー。 |
栗原 | いちばん遠いところは、堤防の上なんてす。 堤防の上で通りがかった人が聴いている。 自転車止めて聴いてたり、 犬を連れた人が立ち止まって聴いてたり。 |
2009年「もみじ市」にて。 写真/岩崎美里さん |
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スギエ | ああ、絵が浮かびますねぇ。 |
栗原 | 野外でコンサートをすると、 あんまり直接聴いてない人が見えたりするのも なかなかいいものなんですよ。 それが「もみじ市」は 格別にいい感じでしたね。 |
近藤 | うん。 |
スギエ | 野外でコンサートっていうのは、 よくあるんでしょうか。 |
近藤 | ことしはたまたま、 夏フェスにふたつ出たんですけど、 野外の経験はまだ数えるほどなんです。 |
関島 | 年に1、2回だよね、だいたい。 |
川口 | そうだね。 |
関島 | あんまり得意じゃないんですよ、野外は。 楽器の構造上。 |
近藤 | リコーダーは、ほんと風に弱くて。 |
スギエ | あー! そうか、そうなんですね。 |
近藤 | そよ風が吹く程度でも音が出なくなるんです。 |
関島 | 楽器自体の音が鳴らなくなっちゃうんですね。 すごい微弱な空気の振動によってこう、 音が出てるってところに ちょっとでも風が当たると 音が鳴らなくなっちゃうわけです。 |
スギエ | ああー。 |
関島 | それじゃいかんということで ちょっといろいろ風対策を考えてはいるんですが、 まだ完ぺきではないですねぇ。 |
スギエ | 去年のもみじ市は大丈夫だったんですか? |
関島 | 音が出なくなる瞬間はあったんですけど、 致命的なまでにはいたらず、でした。 |
栗原 | 音が出ないことも受け入れてくれる イベントだったような気もします(笑)。 |
関島 | そうですね。 |
関島 | 音が出なくても、言い訳しながら、 むしろそれをたのしんでもらうような シチュエーションがふだんから多いんですよ。 |
近藤 | ぼくらのバンドの形態が そういうイレギュラーなことに強いというか‥‥。 「音が出ないことをおもしろさに転換する」 そういう能力があるんです、われわれには(笑)。 |
一同 | (笑) |
川口 | いやいや、能力って(笑)。 それをみずから言わない方がいいよ。 そりゃあハードルを上げるでしょう。 失敗して、おもしろさに転換できなかったら どうすんの(笑)。 |
栗原 | じゃあ、能力じゃなくて、特徴かな。 風が吹いて音が出なくなるバンドなんて、 そんなのほかにはありませんからね。 |
一同 | (笑) |
(つづきます) |
2010-10-19-TUE |