元ゲーム雑誌の編集者で、
テレコマンとしても活動している永田ソフトが
ここでは永田泰大さんとして
『MOTHER1+2』をプレイする日常をつづります。
ゲームの攻略にはまるで役に立たないと思うけど
のんびりじっくり書いていくそうなので
なんとなく気にしててください。

7月19日

なんて素敵な宙ぶらりん

やるべきゲームがそこに待っているというのは
なんだかとても幸せなものである。
もちろんそれはゲームに限らないと思う。
この週末にあの本を読むんだ、とか。
借りてきたDVDがあと2本ある、とか。
冷蔵庫に美味いシュークリームが1個残っている、とか。

楽しみにしているだけじゃなくて、
楽しみにしているものを
こっちの都合で待たせてある状態って、なんだか幸せだ。

なんたって僕は、
『MOTHER』を終わらせたばかりで、
その余韻に浸りながら
日々鼻歌をうたっているような状態で、かつ手元には、
その続編である『MOTHER2』が1本、
まるまる手つかずの状態で残っているのだ。
すぐにでも僕はそれを始めることができるのだ。

なんと素敵な宙ぶらりん状態であろうか。
書いていると我が身がうらやましくなってくるほどである。
どうだ坊や、おじさんがうらやましいだろう?
とエレベーターで乗り合わせたよそ様の子どもに
問いかけたくなるような気分である。
お母様ににらまれたくないのでさすがにやらないのである。

ともかく、その気になれば『MOTHER2』を
すぐにでも始められるという状況がもったいなくて、
『MOTHER』の余韻を楽しみながら、
なんだか自分をじらしているようなこのごろである。
こう書くと少々倒錯的な印象があるが、
要するに今日の晩飯はごちそうだから
昼間にお菓子をばりばり食べるのはよしとこうぜ、
というくらいの話だ。
つまり、食いしん坊かつ貧乏性なのである。
晩飯のためなら昼飯くらい抜くぜ、
というポリシーなのである。
フォアボールを3つ出して満塁のピンチを抑える
自作自演のリリーフピッチャーなのである。
甚だしきマッチポンプ方式とはこのことである。

もったいぶったいいかたをすると、
どうやら僕は、そういうふうにして
自分を「楽しむこと」に向かって
高めていくことが非常に好きなのだ。

とはいえ腹がぐーぐー鳴ってるのも
間違いのないことなので、
これを書き終えたらすぐに始めるかもしれない。
というか書いてたらそんな気がしてきた。
いや、でも、これからだと時間が半端だ。
もうちょっと我慢するかな。
書きながら本気で迷っている僕である。

連休中に伊豆のほうへ行くので
そこでたぶん『MOTHER2』を
始めることになると思う。

2003-07-20-SUN