こんにちは。ほぼ日の永田泰大です。
オリンピックのたびに、
たくさんの投稿を編集して更新する
「観たぞ、オリンピック」という
コンテンツをつくっていました。
東京オリンピックでそれもひと区切りして、
この北京オリンピックはものすごく久しぶりに
ひとりでのんびり観戦しようと思っていたのですが、
なにもしないのも、なんだかちょっと落ち着かない。
そこで、このオリンピックの期間中、
自由に更新できる場所をつくっておくことにしました。
いつ、なにを、どのくらい書くか、決めてません。
一日に何度も更新するかもしれません。
意外にあんまり書かないかもしれません。
観ながら「 #mitazo 」のハッシュタグで、
あれこれTweetはすると思います。
とりあえず、やっぱりたのしみです、オリンピック。

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12 観戦ガイド

オリンピック観戦の羅針盤。

 
気合を入れて観たジャンプ男子団体は5位に終わった。
絶好調のカーリング女子は中国を下したものの、
韓国に完敗してひとやすみ。
アイスダンスは上位のカップルの演技にうっとりした。
女子ビッグエアは日本人選手3人が予選通過してほっとした。
エアリアルは金メダルの中国人選手の雄叫びがすごかった。
今日という日はそういう感じだった。
心臓がバクバクしたり涙腺決壊したりはしなかったが、
ひとつひとつ、ふつうに、どれもたのしく観戦した。
17日間にわたって開催されるオリンピックには、
このようにわりとなんもない日がある。
あ、それはもちろん、自分にとって、ということで、
お目当ての競技をたのしみにしていた人にとっては
今日はドキドキしっぱなしだったかもしれない。
ぼくにとって今日は比較的穏やかな観戦日だった。
それはそれでいいことだ。
オリンピックのような
トップアスリートたちが全集中してぶつかる場では、
やはりしょっちゅうドラマが起こるし、
スーパープレイやいろんな新記録が生まれる。
けれども、連日そういうものを目撃していると、
もう、「毎日奇跡が観たい!」
みたいな感じになってしまうことがある。
気持ちを込めて応援するのはいいけど、
熱狂のインフレには気をつけたほうがいい。
毎日奇跡が起こったら、それは奇跡ではない。
だいたい、ここに書いているぼくの原稿にしたって、
ここのところちょっと暑苦しすぎる。
毎日、最終回みたいな原稿を書いてどうすると、
ぼくはぼくに言いたい。
たしかにそうだと言われたぼくは言ったぼくに言いたい。
かっぱわれたかっぱが
かっぱったかっぱのかっぱかっぱらった。
そんなわけで今日はふだんなかなか
書けないことについて書きたい。
アスリートたちの活躍に押しやられて、
いつも書きそびれていることについて書きたい。
もう長くオリンピックを観ているが、
ぼくがたいへんお世話になっているメディアがある。
大いに力を借りているのに、
これまで一度もきちんと書いたことがないから、
感謝を込めて書いておきたい。
なにかというと、
Yahoo!のオリンピック特集サイトが、
毎回毎回毎回毎回、すばらしすぎるのである。
即時性、一覧性、わかりやすさ、軽さ、
もう、ダントツにナンバーワンというか、
競争相手のいないひとり勝ち状態で、
ぼくが独自に編み出した
オリジナルなフレーズを用いるなら、
「Yahoo!しか勝たん」という状態である。
なのに、なんというか、誤解を恐れずいえば、
Yahoo!(Sportsnavi)のオリンピック特集サイトが
褒められているのを聞いたことがない。
だから私は声を大にしてラージヒルから叫びたい。
Yahoo!のオリンピック特集サイトは無敵だぞと。
今日の原稿はいつもよりよっぽど暑苦しいのである。
たとえば、競技の説明がすばらしい。
オリンピックのサイトをつくるなら
基本の基本と思われそうだが、
じぶんがつくれと言われたら、
この基本の基本が絶対に超むずかしい。
たとえば東京オリンピックのときも多かったが、
競技のわかりやすいルール説明、
みたいなことはあちこちで見かける。
キャッチーなイラストをつかったりしていて、
こうなると1点入るんですよ、とか。
それはそれで必要だと思う。
冬季五輪でいえば、
「わかりやすいカーリングのルール」とかね。
そういうのは他のサイトでもできている。
途中でおやつを食べるぞ、みたいな豆知識とかね。
それはそれで門戸を広げるために必要なんです。
しかし、そういう初歩的な説明って、
観戦の入り口の読み物としては有効でも、
観戦そのものにはあまり役に立たない。
オリンピックをしっかり観ていて、
現実問題、競技の説明としてほんとうに知りたいのは、
ルールそのものよりも、
このオリンピックの予選はどういう方式で進められて、
決勝は何チームがどういう組み合わせで当たるのか、
というようなことだったりする。
Yahoo!のオリンピック特集では、
競技の基本的なルールが紹介されたうえで、
そういった大会のレギュレーションが
きちんと説明されている。
日本人選手が登場する競技に限らず、
オリンピックの全競技、全種目が説明され、
しかもその「説明」とその日の「速報」が、
タブを切り替えたりすることによって、
見事に同居している。
もっと詳しくいうと、
「説明」と「予定」と「結果」と「速報」。
この4つの要素がばっちり一個のページのなかに
収まっているのである。
これがもう、ほんとうにお見事。
いつもお世話になっております。
しかも、この特集サイト、大会を重ねるごとに
どんどん洗練されて便利になっている気がする。
今回の北京2022オリンピックでいうと、
各競技の「スタートリスト」が超便利。
(まえからあったにはあったけど)
ジャンプやフィギュアやスノボなど、
つぎつぎに選手がスタートし、
お目当ての日本人選手がいつ登場するかわからない、
という競技が冬季五輪には多いが、
Yahoo!のスタートリストをチェックすれば一発である。
テレビの前に張り付いて
いまかいまかと待ってなくても
目当ての選手の出番がわかるし、
スタートリストを観ながらだと、
なんか食べたりとか
ささっと風呂入ったりとか余裕でできちゃう。
さらに、当たり前のようにこなしている
競技結果のリアルタイム更新。
これ、どこまでがオートマティックなのか
わからないけど、人力なのだろうなあ、
としか考えられない要素もすごくたくさんある。
これはなんだろう、世界共通のソースがあって、
Yahoo!ジャパンはいわば
ローカライズしているだけなのかな?
と思って、アメリカ版Yahoo!の特集サイトを
いま検索してざっと見てきたけど、
やっぱり日本のYahoo!サイトの情報量はなかった。
え、日本だけ、こんな便利なの?
Yahoo!というか、日本のSportsnaviがすごいのかな?
縦に3回転まわりながら
斜めに4回転半回るくらいの勢いで褒めてるわりに、
そういう基本的なことがわかってなくてごめん。
でも、Yahoo!のオリンピック特集サイトは最高です。
今日はなにがあるのかな、とか、
この競技は予選が何回あるんだ、とか、
いまのイケメンは誰だ、とか思ったら、
ともかくこのオリンピック特集サイトに行くといいです。
あ、リンク先でいうとここですね。
■北京オリンピック・パラリンピック特集
一方でちょっと残念なのは、
テレビ雑誌のオリンピック特集である。
これはもう、年々、全体に減ってますという感じで、
まあ、時代の流れなんでしょうね。
ちょっと前のオリンピックだと、
開催されるたびにかならず出ていた
別冊のオリンピック観戦ガイド特集号みたいなものが
この北京2022オリンピックではほとんど出ていない。
ぼくのオリンピック観戦はいつも、
開会式の前々日あたりに本屋に行って、
今回はどの特集号をパートナーにするかを
吟味するところからはじまるんだけど、
今回、いそいそと本屋に行ったら、
棚にオリンピックのムードがまったくなくて驚いた。
自分がオリンピックのない世界線に転生したのかと思った。
いつも出ているレギュラーの
テレビ雑誌のオリンピック特集も、
いちおう表紙にデカデカと
「北京オリンピック」の文字はあるものの、
必要最低限、という感じで、こりゃあ読み応えがあるな、
という感じのものはあまり多くない。
(今回はテレビ放送ページの見やすさで
「ザ・テレビジョン」を買いました。役立ってます!)
Yahoo!のオリンピックサイトみたいなものがあると、
速報性にかける紙の雑誌は不利なのかもしれないけど、
それでもやっぱり、テレビやPCやスマホで
あれこれ競技を観ながら、傍らに紙の雑誌を
ガイドとして広げておくのはとても便利である。
去年の東京オリンピックのときは
現地開催とあってたくさんの特集号が出た。
今後もぜひ出し続けてほしいと思うし、
まあ、そもそも、買う人が減ってるだろうと思うので、
オリンピックファンは紙の雑誌もどうぞよろしく。
最後にもうひとつつけ加えると、
オリンピック観戦に欠かせないものとしては、
「#mitazo」のハッシュタグ。
なんか手前味噌ですみません。
でも、ほんとに便利なんですよ。
いま、オリンピックまわりでなにが起こっているのか、
再放送やニュースなんかも含めて
「この瞬間になにを観るべきか」をたしかめるのに
「#mitazo」のハッシュタグはたいへん重宝する。
基本的にはみんなでわいわいと
オリンピックを軸にしたコミュニケーションを
たのしむためのハッシュタグなんだけれど、
「いまBSでメダルセレモニー!」とか、
「アルペン再開されました」とか、
Yahoo!でも雑誌でも拾えないリアルな情報を
「#mitazo」のハッシュタグはかなりフォローしてくれる。
実際、時間ができて、
よしオリンピックを観るぞというときに、
まずぼくがチェックするのは
「#mitazo」のハッシュタグである。
愉快でたのしいだけじゃなく、
便利なのでぜひご活用ください。
ああ、けっきょく今日も、
長く暑苦しく書いてしまった。
まとめると、Yahoo!(Sportsnavi)の特集サイトと
紙のオリンピック特集号、
そして「#mitazo」のハッシュタグ。
これがぼくのオリンピック観戦の羅針盤なのである。

(つづきます)

2022-02-15-TUE

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