なにかすっごいドラマがあったという
わけでもないのです。
とはいえ、担当のほぼ日乗組員たちが
力を合わせてがんばった。
そして海外のお客さんや社内のみんなにとって
「ほぼ日ストア」の使い勝手が、
前よりちょっとよくなった。
「これ、仲間のみんながよかったんですよ」
という話を、すこしさせてください。
いわゆる「越境EC」、つまり海外販売にまつわる
ほぼ日というチームの一側面の記録。
開発リーダーの多田さんを中心に追いかけます。
レポート担当は、ほぼ日編集部の田中です。

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5.仕様変更までの日々。

 
さんとの韓国出張、3日目。
目的だったプレゼンも無事終わり、あとは帰るだけです。
あとは特にレポートするほどのことでもないのですが、
最終日は多田さんとGlobal-eのカンキさんと一緒に、
おいしいお昼を食べたり、カフェに行ったり、
おみやげを買いにいったりしました。

 
内容のすばらしく充実した「CREA」韓国号。
このプロジェクトと全く関係ありませんが、
この号はとてもおすすめです。
ひと仕事終えて、すっかり元気な多田さん。
「どこでも付き合いますよー」とやさしいです。

 
ならば我々、あとはもう韓国を味わいつくすのみ!
ということで、おいしいスジェビ(すいとん)を食べたり、
ついつい昼から、おいしいマッコリをいただいたり。
はぁ、おいしいな‥‥。

 
ニコニコ付き合ってくれる、Global-eのカンキさん。
よく笑う、いつも機嫌のいい人。
こういう人がチームにいると、いろんなことが
うまくいきやすくなる気がします。

 
おしゃれなカフェに行っても、メニューのなかで
特に甘そうなもの(そしてかわいいもの)を
一瞬で見つけ出し、注文する多田さん。

 
ガイドブックを見ながら、あちこちめぐりました。
おいしいものへの探究心は弊社の伝統です。

 
人気のカフェに行って、あまりの混雑具合に
みんなで「また今度!」と諦めたりもしました。
これはこれで楽しい。
そんなふうに、最後までソウルを満喫したあと、
しっかりとおみやげも買って、日本に帰ってきました。
羽田空港に着くころには、さすがにちょっと
くたびれた様子の多田さんでしたが、
穏やかな空気は変わらず。
今回ずーっと一緒に行動していたぼく(田中)は、
本当にまったく何のストレスもありませんでした。
出張‥‥っていうか、ずっと楽しい旅行みたいでした。

 
そして、日々はつづく‥‥。
多田さんと出かけた韓国出張は
2023年4月半ばでしたが、
「ほぼ日ストア」へのGlobal-eの
システム導入予定日は、2023年8月後半。
数ヶ月なんて、あっという間です。
のんびりしてはいられない。
この期間、プロジェクトに関わる
社内のみんなは大奮闘。
「9月1日のほぼ日手帳の発売日前に、
絶対に出したい」という事情もあって、
特にシステムチームのみんなは、
Global-eのみなさんと密にやりとりしながら、
がんばっていたようです。
と、このレポートを書いているぼくは、
社内で多田さんの姿を見つけるたびに
写真におさめるくらいではありましたが‥‥。

 
2023年5月、ほぼ日全社をあげてのイベント
「生活のたのしみ展」ではたらく多田さん。
システムチームのみんなは主に会場の技術面を担当。
エプロン姿の多田さんも、
動画撮影に駆り出されていました。

 
‥‥と、同じ「たのしみ展」で、
システムチーム部長の川上さんは、
イタリア料理食材のお店を担当。
「見た目が似合うから」「雰囲気がいいから」
といった理由で、毎回システムとまったく関係ない
お店を担当させられることが多い川上さんです。
隣にいるのはシステムチームの山縣さん。
同じく、海外配送プロジェクトのキーパーソン。
いっしょにオリーブオイルを販売中。

 
大イベント「たのしみ展」も無事に終わり、
ほっと一息‥‥と思ったら、
その一週間後には神田の大きなお祭りが。
ほかの乗組員とともに、お神輿の担ぎ手になる多田さん。
コードも書くけれど、お神輿も担ぐ。
こんなふうにいろんなイベントを交えながら、
ほぼ日での仕事はすすんでいくのです。

 
お神輿をやりきったあとの、ほぼ日男子チーム。
写真中央でガッツポーズを決める竹下さんも、
Global-eプロジェクトのメインメンバー。
お神輿も担ぐし、英語で海外関連のやりとりもします。

 
神田祭の翌日、だいぶぐったりした様子の多田さん。
一緒にいるのは入社直後、よく多田さんと一緒に
動いていた、サイエンスマジックチームのふみ。
ふみちゃんも、すっかり会社になじんで、
バリバリ働きまくる人になりました。

 
2023年6月6日、「ほぼ日」25周年の日の記念撮影。
多田さんは2列め左端でニコニコしています。
こうやって振り返ると、ずいぶんイベントの多い会社です。
その合間をぬうように
「ほぼ日ストア」の海外配送プロジェクトは進む!

 
リリースが近づいてきた2023年7月、
コーヒー休憩中の多田さん。
「忙しいですか?」と聞くと「ちょっと‥‥」と苦笑い。
だいぶ忙しそうなムードの日。

 
同じく2023年7月。こちらは多田さんではなく、
システムチームのベテラン社員、ベイさん。
海外配送プロジェクトにも関わっているはずですが、
なんだか余裕を感じます。
ほぼ日在籍25年の貫禄か。桃を丸呑み。

 
リリース直前の忙しい日々のさなか、
システムチームのお酒好き、川上さん&ベイさんは
食品チームに頼まれて、ワインの試飲中。
ほぼ日ではこんな仕事も頼まれます。
けっこうみんな「いいですよー!」と気軽に
手伝ってくれるのがありがたいところ。

 
‥‥そして、ついに、2023年8月半ば。
このプロジェクトについて、ほぼ日社内で
みんなに報告できるところまでやってきました。
社内全体のミーティングで多田さんが前に出て、
今回のプロジェクトについて、
「なぜやるのか」「どう変わるのか」
あたりの話を、くわしく説明する機会がありました。

▲スライドを見せながら、丁寧に説明する多田さん。相変わらず話がわかりやすい。 ▲スライドを見せながら、丁寧に説明する多田さん。相変わらず話がわかりやすい。

 
こちらはぼくが話を聞きながら、
その場で書いたメモです。

「ほぼ日ストア」の海外配送、
何が変わるのか??

◎お客さま側のメリット
=不安解消!(ちょっと安心感が増すはず)

・決済の時点で、最終的に引き落とされる額がわかるように
・現地通貨で表示されるように
・たくさん買う人は、配送料が無料に
・関税は追加徴収だが、事前に画面に表示&前払いが可能
・日英だけだった「住所入力フォーム」が、
中国語、アラビア語、スペイン語、イタリア語など
20言語以上に対応
・「PayPal」など、さまざまな
決済サービスが使えるように
(これまではクレジットカードのみだった)

◎ほぼ日側のメリット・変化

・納税についてのほぼ日のコンプライアンスが強化!
(あちこちの国にGlobal-eが納税対応してくれる)
・海外取引だったものが国内取引に
(Global-e日本法人とのやりとりになる)
・クレジットカード不正利用対策の強化

◎海外から「ほぼ日ストア」に
アクセスすると‥‥

・各国ごとにウェルカムポップアップが出るように
・現地通貨で表示される(切替可能)
・最後の画面だけGlobal-eの決済画面に

→裏側はいろいろ変わったけれど、
お買いものの基本的なフローは変わらない!

 
そう、裏側はいろいろ変わりましたが、
使うときの印象は変わらず、
これまでと同じ感覚でお買いものが可能。
長くやってきている「ほぼ日ストア」としては、
このあたりもけっこう大事なところ。
そして、2023年8月21日。
プロジェクトに関わるみんなにとっては
記念すべき、システム切り替えの日。
Global-eのサービスが導入され、
「ほぼ日ストア」の海外配送のしくみが変わりました。
特に何のトラブルもなく、スムーズに完了。

▲表からはまったく変化のわからない、グレードアップした8月21日の「ほぼ日」。実はこの日、裏で大きな変化が起きていたとは。 ▲表からはまったく変化のわからない、グレードアップした8月21日の「ほぼ日」。実はこの日、裏で大きな変化が起きていたとは。

 
さらにその10日後は、9月1日。
国内外からものすごい数のアクセスがある
「ほぼ日手帳2024」の発売日。
一年でいちばん「ほぼ日ストア」に
大勢のお客さんが訪れる日です。
切り替わったばかりの「ほぼ日ストア」は、
この日もまったく問題なし。よかった!

▲この9月1日を見越して、システム切り替えの日を8月下旬に設定していたのでした。 ▲この9月1日を見越して、システム切り替えの日を8月下旬に設定していたのでした。

 
‥‥と、いうわけで、
「システムが実際に切り替わる日」と
「いちばんお客さんが多い日」をともに乗り越えて、
海外配送の利便性向上プロジェクトは、
晴れて、ひとつの区切りを迎えました。
すでに全体のミーティングで報告しているので、
社内でのアナウンスなどは特になし。
静かに切り替わっただけでしたが、
関わったみんなは本当に
「ようやくこれでひと区切り付いた‥‥」
という感じだったんじゃないかなと思います。
また、これはレポート役のぼく(田中)の
個人的な経験になりますが、
2023年9月、旅行ででかけたスリランカで
「ほぼ日ストア」を開いてみたところ、
画面にパッと、新しく実装された
ウェルカムポップアップが登場しました。
おお、ちゃんと切り替わってる!

▲海外から「ほぼ日ストア」にアクセスすると出る、各国別のウェルカムポップアップ。嬉しくて、その場でスクリーンショットをとりました。 ▲海外から「ほぼ日ストア」にアクセスすると出る、各国別のウェルカムポップアップ。嬉しくて、その場でスクリーンショットをとりました。

 
中のページもちゃんと現地通貨で表示されていて、
無事に動いている様子。
海外から「ほぼ日ストア」にアクセスする
世界中の人たちが、
この新しい仕様を目にしていると思うと、
なかなか感慨深いです。

▲ちなみにスリランカはインドの南東にある島国。日本から6500kmほど離れていますが、こんな遠い場所でも「ほぼ日ストア」ではちゃんとお買い物ができ、注文すればきちんと荷物が届きます。 ▲ちなみにスリランカはインドの南東にある島国。日本から6500kmほど離れていますが、こんな遠い場所でも「ほぼ日ストア」ではちゃんとお買い物ができ、注文すればきちんと荷物が届きます。

 
‥‥と、切り替えは無事に終了しましたが、
せっかくなので今回プロジェクトに関わっていた
社内のみんなの話も聞いてみたい。
そこで、約1ヶ月後の2023年9月26日。
いろんなチームの乗組員たちに集まってもらい、
詳しく話を聞いてみることにしました。

▲あまりない、プロジェクトの大勢での振り返り会。どんな話が聞けるか、たのしみです。 ▲あまりない、プロジェクトの大勢での振り返り会。どんな話が聞けるか、たのしみです。

(つづきます)

2023-12-25-MON

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