なにかすっごいドラマがあったという
わけでもないのです。
とはいえ、担当のほぼ日乗組員たちが
力を合わせてがんばった。
そして海外のお客さんや社内のみんなにとって
「ほぼ日ストア」の使い勝手が、
前よりちょっとよくなった。
「これ、仲間のみんながよかったんですよ」
という話を、すこしさせてください。
いわゆる「越境EC」、つまり海外販売にまつわる
ほぼ日というチームの一側面の記録。
開発リーダーの多田さんを中心に追いかけます。
レポート担当は、ほぼ日編集部の田中です。
- 「ほぼ日ストア」の越境ECプロジェクト、
関わったみんなによる振り返りの続きです。
後編では実際の運用部分で関わるメンバーたちに、
いろいろ話を聞いてみました。
実際の運用に関わるメンバーたち。
- ──
- システムチーム、経理チーム以外のみなさんは、
今回どのように関わった感じですか?
- 塩口
- 私はほぼ日手帳の販売ページの運用を
担当しているのですが、
切り替えに際して関わったのは、本当に後半ですね。 - 新しいしくみが実装された販売ページを
お客さんの目線でチェックして、
わかりにくいところや、誤解されそうなところを
修正してもらったりとか。
- あさこ
- 私はほぼ日手帳の英語ページの担当で、
塩口さんの英語版みたいな(笑)。
混乱しそうなところや違和感を感じるところがないかを、
海外のお客さんの視点でチェックさせてもらいました。
- つばさ
- ぼくは物流担当ですけど、導入に関わったというより、
まさにいま入れてもらったものを使って、
日常業務をやっている感じですね。
注文のキャンセルがあったときの返金処理だとか。 - ただ、今回から管理画面が英語になったので、
ドキドキしながらやっているんですね。
なのでぼく自身が英語に慣れて、
もっとグローバル化しなきゃなって思ってます(笑)。
- ──
- いま、運用しているなかで、
お客さんの変化とかはなにか感じてますか?
- つばさ
- 実はぼくの立場だとあんまり、
変化とかって感じてなくて‥‥。
「わぁ、アラブの国の方からも手帳の注文が!」
みたいなことは日々あるんですけど、
それは前々から知っていたことなので。すみません。
- ──
- いやいや、リアルな感想で嬉しいです。
- あさこ
- 私も、大きく変わった印象というのはないですね。
- ただ導入後、海外のデータを見てみたら、
新たに使えるようになった
「PayPal」などの決済方法を選ばれる方が
45%もいたそうなんです。
それまではクレジットカードが100%だったんですけど。
- ──
- あ、それはすごいですね。
- あさこ
- ほぼ日手帳の英訳を長年やってくれている
リンジーさんからも
「PayPalが使えたほうがいいんじゃない?」
とは前から言われてたので、
ついに念願かなって、という気持ちもあります。
- 塩口
- あとは、直接の影響かどうかはわからないですけど、
ことしほぼ日手帳のページでは
『MOTHER』の関連アイテムや、
文房具の出荷が増えてるんですよね。
それも今回のいい影響だったら嬉しいな、
と思ってますね。
- ──
- たしかにそうですね。
とりあえず、海外の方にとって
買いやすくなったというのは確実にありますから。
手帳チーム・塩口の反省。
- 塩口
- ただ私、今回、ほぼ日手帳のページの件で
ずっと引きずってる反省があって‥‥。
- ──
- あ、そういうのもありますか。
聞きたいです。
- 塩口
- 実は最後の最後、9月1日の
「ほぼ日手帳2024」の発売日直前に
問題が見つかって、
抽選販売商品の受付期間がずれてしまったんです。
それは本当に、いろんな方に申し訳なかったなと。
- ベイ
- Global-eのサービスでは、
抽選販売って「商品1点に限る」だったんです。
だけど、ほぼ日手帳の場合、
「カバー+手帳本体」が基本だから
「2点」になっちゃうんですよ。
そのままだとエラーが起きることがわかって。
- ──
- うわー、ほぼ日手帳ならではの落とし穴が。
- あさこ
- しかも気がついたのが、8月31日の夜21時。
- 塩口
- 「これ、明日だめだ!」って、
もう大慌てで。 - ‥‥それで急遽、受付期間の変更を決めて、
多田さんとあさこさんにご協力いただいて
案内などの準備を徹夜でやったんです。
気づいてなかったら本当にヤバかった。
そこはいまだに悔しいです。
- 多田
- だけどまぁ、あさこさんはそれで
人生初の牛丼屋に行けたという(笑)。
- あさこ
- そう、初めて「松屋」に入りました。
徹夜で作業して、明け方5時くらいに3人で
「おなかすいたね」って朝ごはんを食べに行って。
おいしかったです。
- ──
- なに食べたんですか?
- あさこ
- ええと、ソーセージエッグ定食を。
- ベイ
- そこ、牛丼じゃないんだ(笑)。
- あさこ
- 牛丼はすでに食べたことがあったので‥‥。
最近はスーパーで、冷凍のを売ってるんです。
- ──
- そうなんだ(笑)。
- じゃあそのあと、みんな家に帰って?
- 塩口
- いえ、発売日なのでそのまま会社に戻って、
朝11時の「ほぼ日手帳2024」の
販売開始を見届けたんです。 - それで夜19時くらい、家に帰るちょっと前に
多田さんとおそるおそる、
海外のほぼ日手帳のFacebookグループを見て、
「大丈夫そうだね」ってホッとしたんですよね。
お客さんたちがやさしくて、ありがたくて。
- 多田
- そうでしたね。
- あさこ
- しかもその日、海外のお客さんたちから
自然発生的に「#Happy Hobonichi Day」っていう
ハッシュタグが生まれて、すごい盛り上がってたんです。
- ──
- Happy Hobonichi Day! それは嬉しい。
- 塩口
- 英語は私できないんですけど、みなさん
「Yeaah!!」みたいに発売を喜んでくださってて。
それは本当に嬉しかったです。
プロジェクトを振り返ってみて。
- ──
- 切り替えから約1か月が経ったいま、
このプロジェクトは
どのくらい終わった状態なんですか?
- 多田
- どこまでを含めるかによりますけど、
9割5分くらいは終わりましたね。
- ベイ
- ですね。サッカーで言えば、
前後半が終わったけど、アディショナルタイムが
9分とか? 長いな(笑)。
- 山縣
- 本田圭佑の声で「9ふぅん?」みたいな。
- 多田
- けっこう長い。
- ──
- じゃあ、完全に終わりきった感じでもないんですね。
- 多田
- そうですね。運用定例はいまも続いていて、
課題がゼロにはなかなかならないと思いますけど、
やることを順番にやっていきます。
- ──
- 部長の川上さんとしてはどうでしょう。
プロジェクト全体を振り返って、いかがでしたか?
- 川上
- もちろんうまくいったところと
そうじゃなかったところと両方ありますけど、
みんなに感謝してるのは、今回いわゆる
「プロジェクトマネジメント」と言われる
機能を用意してないんですね。
つまり、誰かがこうプロジェクトを
動かしていったわけじゃないんですよ。
もちろん多田さんがリーダーとして
動いていってくれた部分は大きいんだけど。 - そういうなかで、これだけ利害関係者が多い
開発の事案を、みんながそれぞれに
強みを生かしながら有機的につながって、
開発が進んでいった。
これをちゃんとできたのは、
思ってた以上にいい成果かなと思っています。
- ──
- 「有機的につながってそれぞれ動く」というのは、
すごくうちの人たちらしい感じがしますね。
- ベイ
- 「そっちが動けないなら俺がレシーブするぞ」
みたいなね(笑)。
- つばさ
- あの、ぼくはいま、みなさんが入れてくださったものを
使って運用してるだけですけど、
今回の導入で、システムチームのみなさんって
本当にすごい人たちだなと思ったんです。
「ほぼ日ストア」のことも、システムのことも
知り尽くしてて、いろんな角度から考えてて。
自分には絶対できないな‥‥と。
- 多田
- いやいや。
運用できるのも、本当に才能だと思うんですよ。
- ベイ
- そうだよね。そう思う。
- 多田
- たぶんぼくらは整えて、
仕組みづくりまではできるんです。
だけど、いざ毎日繰り返すことに関しては、
本当にできない。
- ベイ
- 繰り返しを極端に嫌う人たちなんで、
そっちは完全に苦手意識があるんですよ(笑)。
- 多田
- だから、実際に運用してくれている人の意見は
いつもなるべく聞きたいし。
全部自動化できるかもしれないけど、
「ここはあえて手でやりたいんだ」
とかは反映したいし。 - だから「完全な自動化を目指す」みたいなこととは
ちょっと違うかな、っていうのが、
ほぼ日のシステム部の立ち位置かなと思ってますね。
- ──
- ‥‥じゃあ、今日はみなさん、
ありがとうございました。
そのまま全員で写真撮影を。
- 全員
- はーい!
- と、座談会のあとでさんと喋っていると、
「プロジェクトの紹介としては、
やっぱり今日来られなかった
さんの話も聞きたいですね」という話に。 - なぜならば、物流リーダーの西田さん
(この座談会でのつばさくんの先輩)は、
ほぼ日の海外出荷について、
昔から現場をいちばん見てきている人だから。 - というわけで、あらためて別の日に、
西田さんのところに話を聞きにいってきました。
レポートの最後は、そのときの話をご紹介します。
(つづきます)
2023-12-27-WED