2020年、ほぼ日は、はじめて
インターン募集に取り組みました。
はじめての試みでしたが
結果として5名のインターン生が、
約束のインターン期間を終え、
卒業後の入社を予定しています。
はじめてのインターンを振り返り、
採用担当の趙・藤野と、
清水・白神・宮・南・西村という
5名のインターン生が、
期間中どんな仕事をしていたのか、
うれしかったこと、
とまどったこと、学んだこと‥‥
率直に話し合いました。
司会とまとめは、ほぼ日奥野です。

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第2回

お寿司屋さんに似ている?

──
じゃ、時計回りに行きましょうか。
清水さんから。
3ヶ月半という、いやに長い期間、
何をやってきたか、
やってみてどう思ったか‥‥とか。
清水
はい(笑)、まず、わたしは、
商品をはじめ、
ほぼ日全体のことを見てらっしゃる
あやさん(=小泉絢子)に、
メンターになっていただきました。

──
主には、何をやっていたんですか。
清水
はい、「かばんもち」の気持ちで、
あやさんのあとについて、
本当にさまざまなことを
経験させていただいたと思います。
会議の議事録を取ることはもちろん、
動画作成の作業のお手伝い、
乗組員さんの顔写真を撮ることとか。
──
やってましたね。
清水
あやさんの一日は
ミーティングで「ぎっしり」でした。
その内容も、商品や物流、
カスタマーリレーションのことや、
メルマガ、ほぼ日の學校‥‥など、
ありとあらゆる種類があって。
藤野
ですよね。
清水
なので、ほぼ日が大きな木とすれば、
経営に関わるような
太い幹の部分からはじまって、
それぞれのプロジェクトの現場や
具体的な商品にいたるまでの、
ほぼ日の仕事のさまざまな段階を、
ただの学生が、
覗くことができたという経験でした。
──
なるほど。
清水
細々とした事務作業もありましたし、
ミーティングで
言いたいことがあれば
言っていいよって言われていたので、
勇気を出して、
自分の考えていることを発言したり。
──
小泉さんからは、
最初に何か言われたりしたんですか。
清水
はい、初日に
ほぼ日ではたらくときの心がまえを
うかがいました。
糸井さんや先輩の言っていることを
聞きもらさないでとか、
自由にしてほしいけど、
謙虚さは忘れないでほしい‥‥とか。
──
まずは「姿勢」の部分から。
清水
わからないことは必ず聞いてねとか。
あやさん自身、
ほぼ日に入社したばかりのころには、
ミーティングで出た話を、
ぜんぶ手帳に書いてたそうなんです。
さすが、あやちゃん‥‥。
清水
こういうコンテンツを読んでおくと、
ほぼ日のことがわかるし、
勉強になるよとか、本当にいろいろ。
とにかく、あやさんが、
どのような仕事をなさっているのか、
ほぼ日ってどういうところなのか、
知るところからはじまって‥‥
いまも、知っている最中です(笑)。
──
3ヶ月半、やってみてどうでしたか。
清水
わたし、4年くらい、
お寿司屋さんではたらいてたんです。
──
お寿司屋さんとの対比!
清水
はい(笑)、そのお店では、
こういう場合は
こういう接客をしてねということも
あったんですけど、
どっちかって言うと、
その場その場で、
お客さんと従業員のみなさんが
どんな動きをしているのか、
どんな会話をしてるのかを把握して、
臨機応変に動いてねって。

藤野
すごーい。
清水
そのときに近いなあって思いました。
──
お寿司屋さんと似ているというのは、
おもしろいですね。
たしかに
寿司屋の大将みたいな人もいるけど。
ふふふ(笑)。
清水
決まりきったかたちがなくて、
ルールも明確じゃなくて、
動きながら、次の動きを考えていく、
自分のすべきことを感じ取る‥‥、
仕事のことを知っていくみたいな。
──
メンバーとかプロジェクトによって、
同じ人が「中心」になったり、
サポート役に回ったりしてますしね。
ふだんは経理のイサワさんなんかも、
なぜか毎年、
郡山にお米を詰めに行ってますから。
ねじり鉢巻に、腕まくりで。
ふふふふ(笑)。
──
あれ、いっさい疑問を持ってないと
思うんですよ、ご本人。
経理が本業だけど、
秋に売る美味しい新米の詰め作業は、
同じように「俺の仕事だ」と。
清水
そうなんですね(笑)。
──
わかりました。ありがとうございます。
さて、じゃあ、次は白神さんですかね。
メンターは、僕だったんですけど。
そうですよね。
──
わかりやすいところでは、
僕が15年くらい、毎日つくってきた
「ほぼ日小ネタ劇場」を、
引き継いで、やっていただいています。

白神
はい(笑)。
藤野
え、そんなに、15年も?
じゃ、初の引き継ぎだったわけですか。
──
はい。もう半年くらいやってないので、
もうできないなと思ってるんですけど。
毎日、たのしく読んでいます。
白神
わあ(笑)。
──
でも、ちょっとまじめな話をしますと、
小ネタ劇場って、
読者のみなさんとの窓口みたいな場で。
ほぼ日ではたらくうえで、
学ぶことがけっこうあると思うんです。
白神
そのことは、すごく感じました。
それまでぼんやり読んでいたんですが、
どういう読者の方がいるのかとか、
思った以上に
広い年代の人が読んでるんだなあとか。
──
よくわかりますよね。
白神
常連投稿人の方とかは、家族構成まで。
小ネタ劇場の仕事を続けていたら、
ぼんやりとですけど、
ほぼ日の読者像の輪郭がわかるような、
そんな気がしています。
──
こういう読者に向けて、
どんな企画なら楽しんでもらえるかな、
どんな企画なら驚いてくれるかなとか、
考えるたりもできるし‥‥。
白神
はい。
──
コミュニケーションの窓口、ですよね。
おたがいの信頼をつくっていく、窓口。
読者からいただくメールって、
いまだにそういうものだと思うんです。
ちょっと投稿が途切れると、
会ったこともない「その人」のことが、
なんだか気になったりする。
白神
そうですよね、わかります。
先日、誕生日で8歳になりましたとか、
数ヶ月しか担当してないうちに
お子さんが、ひとつ、大きくなったり。

藤野
それは、感動しちゃいそう‥‥。
他にも、いろいろやってたよね?
白神
はい、あまり「これやっといて」とか、
そういう「指示」がなかったので、
なにか自分にできることはないかとか、
みなさんに聞きに行ったり、
自分なりにやってみたい企画を考えて、
奥野さんへ相談しに行ったり。
藤野
プレゼンテーションしてたよね(笑)。
いろいろと、いろんな人に。
白神
とくに私がいた「読みものチーム」は、
「企画する」のが大きな仕事で、
自分から動かないと、
なかなか仕事は降ってこないよって、
趙さん、敦子さんからも言われていて。
なので、
インターン生にインタビューして、
その人を紹介するって企画をはじめて、
社内ポータルにアップしたりとか。
──
読みものチームではたらくんだったら、
やっぱり、
ちっちゃな芽みたいものでもいいので、
やりたいことが、
常に、いくつかはあってほしいです。
でも、自分のやりたい企画を
何度か持ってきてくれたことがあって、
あれ、インターン生にしたら、
けっこう勇気の要ることだったと思う。
白神
はい、前の日はよく眠れないくらいで。
どきどきして持っていきました(笑)。

──
ただそうやって、あまり自信なくても、
企画のよしあしがわかんなくても、
打席に立ってくれるのは、嬉しいです。
打席に立たないと三振もできないので。
白神
それで、奥野さんに相談したあとに、
編集会議の場で、
企画を発表させていただいたんです。
藤野
へえ~!
読みものチームのみなさんの前で?
すごいね。
──
一球、バットに当たって。いい感じで。
白神
はい、ひとつ企画をやってみればって
言っていただけて‥‥
少し前に、取材にも行ってきたんです。
じゃ、いずれ、ほぼ日で読めるの?
白神
はい(笑)。
藤野
楽しみ~!

(つづきます)

2021-02-09-TUE

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