2020年、ほぼ日は、はじめて
インターン募集に取り組みました。
はじめての試みでしたが
結果として5名のインターン生が、
約束のインターン期間を終え、
卒業後の入社を予定しています。
はじめてのインターンを振り返り、
採用担当の趙・藤野と、
清水・白神・宮・南・西村という
5名のインターン生が、
期間中どんな仕事をしていたのか、
うれしかったこと、
とまどったこと、学んだこと‥‥
率直に話し合いました。
司会とまとめは、ほぼ日奥野です。
第3回
生活のたのしみ展に関わって。
- ──
- 宮くんはね、知らないうちにいたんです。
- 宮
- はい(笑)。
- 趙
- インターンの募集選考とは別のルートで、
宮くんとはお会いしたので。
- 宮
- はい、ぼくは2019年の2月ですね、
WordPressという仕組みに
原稿を流し込むためのアルバイトとして、
はたらきはじめたんです。 - でもその後、
なぜかデザインのチームに配属となって、
最初は、
手帳チームのデザイナー岡村さんの下で
CSSを修正する作業を、延々と。
- ──
- そういうことを、大学でやったんですか。
- 宮
- いや、独学ですが勉強していたので、
あるていどならお役に立てたんですけど、
デザインチームということで、
イベント用のパネルをつくってよだとか、
よくわからない仕事が、つぎつぎと‥‥。
- ──
- そうやって、打ち返してきたわけですね。
見たこともない変化球を。
- 宮
- とんでもないミスを、何度も犯しながら。
- 藤野
- そうなんだ(笑)。
- 趙
- あと「生活のたのしみ展」のチームにも、
入っていただきました。
- 宮
- はい、丸の内で第3回を開催したときに、
デザインチームのみなさんが
プライスカードを毎回手で打ってらして。 - その検品作業も目で見てやるってことを
おっしゃっていて、
それは、
プログラムで解決できると思いますので、
自分でやってみていいですか、
というのが最初の「脱線」だったんです。
- ──
- そんなことがあったんだ。
- 宮
- そこから半年間、チームの一員として、
丸の内のあとのたのしみ展の企画だとか、
それぞれのブランドや、
店主の方とのやりとりなんかも、
一部、やらせていただいてたんですけど。
- 趙
- コロナウィルスでね。
- 宮
- はい、実現できなくて‥‥残念ながら。
- ──
- あの「生活のたのしみ展」という催しは、
ほぼ日の特徴的な部分が、
すごく凝縮したものだと思うんですけど、
やっていて、何を思いました?
- 宮
- ほぼ日は、ウェブでも
お客さんとの距離が近い感じがしますが、
同じことをリアルの場でも感じました。 - それも、お客さんだけでなく、
アルバイトのスタッフさんとの距離感も、
すごく親しげというか、
お客さんであり仲間であるような感じで
接していたことが印象的でした。
- ──
- あんな規模のイベントを、プロに頼まず、
まずは手探りでやってみることじたいが
「ほぼ日」らしいですよね。
- 宮
- はい、リーダーの(杉山)まみさんも
はじめてのことだらけで、
経験者が誰もいないというところが、
大変でもあり、おもしろくもあったり。
- 趙
- その後、あらためてシステム部に、ね。
- 宮
- はい、あらためて
「これから、どうしたい?」と聞かれて、
やっぱり自分は
システム部でゼロから勉強して、
この「ほぼ日」という会社のシステムを
学んでいきたいですと伝えました。 - そのまま現在に至る‥‥という感じです。
- 藤野
- 他のインターン生とは入口がちがうけど、
こうやってみんなと合流して、
同期の仲間ができて、よかったですよね。
- 宮
- はい(笑)。
- ──
- ただ、アルバイトからのルートと、
インターンからのルートだと、
最初の動機も、ちょっとちがうのかなと
思ったりしたんですが。 - つまり‥‥すごく入りたかったわけでは。
- 宮
- そうですね、はい。なかったんです。
- それまで「ほぼ日」に抱いていた印象は、
「ほぼ日手帳」と、
俳優の阿部寛さんのサイトと同じくらい
古風なページがまだ存在しているという、
そのふたつだけでした。
- ──
- ナイスなふたつだなあ(笑)。
- 宮
- その一方で、ほぼ日手帳に関しては、
毎年、いろんなデザインを出していたり。 - おもしろいなあとは思ってましたが
就職先とは、
少なくとも考えてはいませんでした。
- ──
- それなのに、ほぼ日に決めたのは?
- 宮
- たのしみ展もそうなんですけど、
ほぼ日の中ではたらけばはたらくほど、
なんで、
こんなことができちゃうんだろうって
思うことばかりだったんです。 - 就職先としての興味以前に、
「何なんだ、この会社は‥‥!」って。
- 藤野
- ああー‥‥。
- 宮
- で、その「何なんだろうポイント」が、
ぼくの場合は、
システム部に関することが多かった。 - ほぼ日のシステム部で仕事できるなら、
絶対におもしろいことだし、
勉強になるだろうなあと思ったんです。
- ──
- なるほど。ありがとうございました。
- お次の南さんも、デザインチームで、
たのしみ展をやってましたね。
- 南
- はい、私が関わらせていただいたのは、
主にたのしみ展のウェブデザインです。 - ここをこうやっといて、みたいな、
細々した作業をやるのかなと思ったら、
プロジェクトをひとつ、
ポーンと任せていただいて驚きました。
- 趙
- いきなり‥‥ね‥‥。
- 南
- はい、こういうことがしたいんだって
アイディアを実現するために、
ゼロから考えてつくっていく作業です。
- ──
- そういうことって、ないんでしょうね。
うちでは、よくありそうだけど(笑)。
- 南
- 衝撃でした。
- 全インターン生
- (笑)
- ──
- 具体的には、どのページを?
- 南
- 最初は「DELIな生活のたのしみ展」の
プレビューサイトです。 - そしたら、そのうちに
「きらぼしマーケット」という提案が、
キラッと‥‥。
- 藤野
- きらぼしのように。遠くから。
- 南
- はい、飛んできたんです(笑)。
- 締め切りまでの時間もあまりなかったし、
うわー‥‥と思いました(笑)。
- 趙
- ごめんなさいね‥‥。
- 南
- いえいえ、でも、大学の製作ですと、
ひとつの作品を1ヶ月かけてつくったり、
そういうスパンなんです。 - なので、1週間のうちに
2つも3つもつくる経験がなかったので、
「そんなことできるのか!?」‥‥って。
- ──
- なるほど。
- 南
- でも、メンターの平本さんはじめ、
ほぼ日のデザインチームのみなさんは、
2本の手しかないのに、
ウォーといくつもの案件を同時進行で、
想像していた5倍くらいのスピードで、
ドワーッとつくっていたんです。
- ──
- ウォーと、ドワーッと。
- 南
- そして楽しかったんです、その経験が。
- わたしには、まだ
そもそものデザインの技術もないし、
仕事のスピードも遅いんですが、
みなさんの姿を見ていて
「こんなふうにやれるようになったら、
どんなに、おもしろいだろう」って。
- 藤野
- すばらしい(笑)。
- 南
- そこへたどりつくまでは、
たくさんご迷惑をかけてしまうけど、
いつか、そこへたどり着けるよう、
がんばりたいなあって思えたんです。
- 藤野
- もう、すごかったですよね、見てて。
- でも、自分がやりきらなきゃなって、
南さんだけじゃなく、みんな、
自分の持ち場で、がんばってくれて。
- 南
- 本当に「ぜんぶ」が来たので(笑)、
わたしがやらないと、
企画がなくなっちゃうと思って‥‥。 - もちろん、平本さんをはじめ、
まわりの先輩に支えていただいたり、
具体的なアドバイスをいただいたり、
そうやって、やっとできたんですが。
- ──
- 振り返って、どうですか。いま。
- 南
- インターンやってみてよかったのが、
これだけの仕事を
社会の先輩たちはやっているし、
自分もやれるようになるのかもって、
思えたことです。
- ──
- なるほど。
- 南
- とくに「ほぼ日」は、
仕事の幅がものすごく広いですよね。 - ウェブもあれば商品も、
イベントなど空間デザインもあって。
で、そのつど、先輩がたも、
たのしそうに、
はじめての仕事に取り組んでらして。
- 藤野
- うん、うん。
- 南
- その雰囲気が好きだなと思いますし、
自分もできるようになりたい、
未知の仕事にも、
怖がらず立ち向かえる力がほしいと
いまは、思っています。
(つづきます)
2021-02-09-TUE