ソフビ人形とは、
ソフトビニール（ポリ塩化ビニール）でできた人形のこと。
古き良き昭和の時代を代表する子ども向けの玩具で、
日本では1950年代に初めて登場しました。

1960年代になると、特撮映画に登場した怪獣や、
テレビヒーローたちの人気にあやかって、
その人気も急上昇。

　

軽くて、落としたりぶつけたりしても、
かんたんには壊れない。
安心、安全なおもちゃとして、
瞬く間に人気を博しました。

そんなソフビ人形を作るには、
原型制作、金型制作、成型、組み上げ、彩色と、
細分化されたさまざまな工程を踏む必要があり、
非常に手間と時間がかかります。

当然、すべてのパートに一貫して
正確さや繊細さ、
そして専門的な知識と高い技術力が求められます。

　

制作は、各分野のプロフェッショナルである
職人さんたちの手仕事によって行われます。
一度にたくさん作ることはできません。

目指したのは、
昭和のなつかしい空気感を持った、
現代の新しいおもちゃ。
未来永劫、色褪せることのない
「ネスのおもちゃの決定版」です。

　

そんな「本物」を作るために、
たくさんの打ち合わせを重ね、
最終的に私たちが選んだのが
昭和の当時とまったく同じ、
オーセンティックな製法でした。
全行程がハンドメイド。
もちろん、メイド・イン・ジャパンです。

ネスの大きさは、
昔ながらのソフビ人形ファンにとって馴染み深い、
こだわりの「スタンダードサイズ」
（高さ約22cmほど）。

　

その名の通り、
頭、両腕、両脚のジョイント部分が動かせますので、
いろんなポーズをつけてあそぶことができます。

　

ぺたん、と座らせることもできます。
これも、当時のソフビ人形によく見られる仕様で、
なんとしても再現しようと考えたポイントです。

さらにおまけとして、ゲーム中にも登場した
「ふつうのバット」と、
「PKフラッシュ」も付属します。

　

「ふつうのバット」は右手に、
「PKフラッシュ」は左手に持たせることができます。

背中のリュックには、雷の攻撃をはね返す
「フランクリンバッヂ」も。
つまり、ポーラと出会ったあとのネス、
ということですね。

　

製造・監修に加え、
彩色サンプルの制作を担当していただいたのは、
M1号の西村祐次さん。

M1号は昭和テイストの玩具を
現代につぎつぎと復活させてきた、
日本屈指のソフビ人形メーカーです。
西村さんは現代のソフビ人形ブームの
パイオニア的存在で、
この業界ではレジェンドとも言われる人物です。

▲M1号　西村祐次さん。

　

特撮映画研究の第一人者でもあり、
世界的な怪獣玩具コレクターとしても有名です。

原型の制作を担当していただいたのは、
チャイルド工芸の勢村譲太さん。

▲チャイルド工芸　勢村譲太さん。

　

チャイルド工芸は、
ワックスを直接削り出して
原型を作るアナログな製法をいまも貫く、
老舗の原型制作会社です。

勢村さんは、往年の怪獣、ロボットはもちろん、
「デザイナーズソフビ」、
「アートソフビ」と呼ばれる
現代アートのアーティストさんが生み出した
オリジナルキャラクターまで、
幅広いジャンルの原型を担当されています。

製品の量産を担当していただいたのは、
オビツ製作所の松井静雄さん。

▲オビツ製作所　松井静雄さん。

　

オビツ製作所は1966年の創業以来、
あらゆるソフビ製品を手掛けてきた
業界のトップランナー。
さまざまな成型方法に対応できる自社工場には
彩色スタジオも完備しています。
専務取締役である松井さんは、
たくさんの職人さんたちを束ねる
リーダー的役割を担っています。

多くの方に支えられて完成した、
「ネスのおもちゃの決定版」。
ぜひ一度、手にとってあそんでみてください。