ほぼ日オフィス、引っ越します!
通いなれた「青山」を離れ、
次なる新天地「神田」に大移動です。
しかも今度の新オフィス、
これまでのはたらき方を見直し、
まったく新しい発想でつくるとか。
えっ?なにそれ?どういうこと?
というわけで、秋頃までつづく
新オフィス完成までのてんやわんやを、
不定期連載でおとどけします。
担当は「ほぼ日」稲崎です。

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04 1フロア、すべてロッカー。

──
新しいオフィスには、
全員分の「ロッカー」があると聞きました。
平本
糸井さんがロッカーの話をした日のこと、
いまでも覚えていますね。
リモートワークがはじまったばかりの頃で、
たしか4月ぐらいでしたよね。
小竹
そうですね。
外出自粛期間中の働き方を経て、
新しいオフィスへの考えが
固まっていったような時期でした。
それで「1フロア、すべてロッカーにしよう」って。
──
「1フロア、すべてロッカー」?
平本
あと「ロッカーはホームだ」って。
──
「ロッカーはホーム」?
平本
野球からの発想なんだと思います。
野球選手って、
ロッカールームで試合の準備をして、
そこで軽くミーティングもして、
みんなで士気を高めてから
グラウンドに飛び出していきます。
ロッカールームのフロアは、
そういう感じのイメージだと思います。
小竹
現在のプランはこういう感じですね。
4階はロッカーだけのフロアになります。

▲4階のイメージ。ロッカーのサイズが大きい! ▲4階のイメージ。ロッカーのサイズが大きい!

▲ちょっとした雑談スペースもあるようです。 ▲ちょっとした雑談スペースもあるようです。

平本
まずこのフロアで準備をして、
そこから外に出かけたり、
それぞれの集中したいフロアに向かいます。
みんながロッカールームから、
自分たちの活躍する場所に飛び出すという、
そういうイメージになります。
──
ここからそれぞれの持ち場に行く。
「準備する場所」みたいな感じなんですね。
平本
たぶんコロナのこともあって、
人と直接会わなくてもできることって、
もっと増えていくと思うんですよね。
でも、人が集まる場所というのを
すべて無くしてしまうのは、
やっぱり違うような気がします。
人と会わないとできないことって、
やっぱりたくさんあるわけで。
小竹
そういうイメージも含めての
ロッカールームなんだと思います。
みんなでここに集まって、
ワッと話もできる場所というか。
──
ほぼ日の場合、誰かとの雑談から
新しい企画が生まれたりしますからね。
小竹
そうなんです。
新しいオフィスでは、
基本はフリーアドレスになるので、
こうやって人が集まれる場所というのは、
あったほうがいいと思いますね。
──
ロッカールームがその機能を担うかもしれない。
小竹
そうですね。
このビルでいちばん大事な場所とも
言えると思います。
──
ロッカールームだけど、
それだけじゃない場所って感じですね。
名付けようがないスペースというか。
小竹
糸井さんは「居場所」とおっしゃってました。
──
居場所。
小竹
いままでは固定デスクがあって、
善し悪しかもしれませんが、
そこが会社の中での自分のアイデンティティだったり、
自分の居場所になっていたと思うんです。
でもフリーアドレスになると、
そういうものがなくなってしまいます。
それでロッカーを中心とした「場」を
新しくつくることで、
居やすくなって、のびのびできる。
雑談もたのしくできる。
そんな安心できるホーム的な場所として
「ロッカー」というスペースを
充実させようってなったのだと思います。

平本
新しいはたらき方の根本的な部分を
考えた上でのかたちなんだと思います。
いま世の中で言われている
「リモートワーク」とか「フリーアドレス」って、
おそらく利便性とか効率性を考えて、
そういうシステムになっていったはずなんです。
でも、ほぼ日の場合は、
「会社って何なんだろう」とか
「なんで会社に集まる必要があるんだろう」という、
そういう集団であることの意味から
オフィスを考えようとしてる気がします。
──
そうやって考えてみると、
ロッカーって意外とおもしろい空間ですよね。
アメリカの学園ドラマでも、
だいたいロッカーでの噂話から
事件が起こったりします(笑)。
平本
そうそうそう。
まさにそういう話も出てたんです。
小竹
アメリカの学校がそうなる理由って、
おそらく自分の決まった机がないからですよね。
だからロッカーの前に集まって、
そこが自分たちの居場所になるというか。
──
じゃあ、オフィスの導線としては、
出社したらまずはロッカールームに行く?
小竹
はい。
まずは4階にあるロッカーに行って、
自分のパソコンとか必要なものをとって、
他の好きなフロアで仕事をしていただきます。
その日の仕事が終わったら、
また4階に戻ってきて帰りしたくをします。
ソファやテーブルもありますので、
仕事終わりに休憩もしていただけます。

▲4階のイメージパース。 ▲4階のイメージパース。

──
こういうゆったりできるスペースって、
働くほうとしてはうれしいですが、
会社としてはけっこう思い切った判断ですよね。
だって1日のほとんどは、
ここを使わないわけですから。
平本
たしかに。
小竹
私も最初聞いたときは衝撃でした。
1フロア、ぜんぶロッカーって言われて、
「えーっ!」と思いましたもん。
──
そうですよね。
だって、えっ、100人分ですか?
小竹
一応、いまの計画では200人分です(笑)。
──
に、にひゃく! 
小竹
ひとりあたりのスペースも広いですし、
かなり贅沢な使い方だと思います。

(明日の更新につづきます!)

2020-08-21-FRI

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