日々のできごとを記してみたり、
これからのことに思いをめぐらせてみたり。
手帳をひらくだけで、
じぶんとじっくり向き合う時間がうまれます。
そこに、おいしいお菓子と心地いい空間があれば、
さらに「いうことなし」だと思いませんか?
気まぐれに更新する「東京甘味手帳」は、
手帳タイムを過ごすのにぴったりな
東京のおいしいもの&お店案内です。
写真:川原崎 宣喜
- 暑い。暑い。暑い。
- ああー、暑い。
- 口に出して言うと、よけいに暑い。
わかっているんだけど、言っちゃうんだよなぁ。 - ーーピンポーン♪
- あれ、チャイムの音。もしかして‥‥。
- 来てくれた。
この暑さをやっつけてくれる、救世主が。
- ことしの夏は、どこへも遠出ができなかったから
せめてものおたのしみにと、
お取り寄せをしていたんだった。
- 冷凍庫にしまう前に、
ちょっと、のぞき見。
- 石川県の能登から届いた
マルガージェラート。
6種類、ぜんぶ味がちがうんだって。
- きょうの午後、
あそびにくるあの子と食べよう。
どの味を食べるかで、けんかになりませんように。
- いまの気持ち、手帳に残しておこうかな。
- 能登半島の高原で育った牛の生乳で
作っているジェラート。
包み紙には、牛のマーク。
- チョキチョキ切って。
- 発泡スチロールの箱についてた
「冷凍」のシールも、貼っちゃえ。
- ーーピンポーン♪
- わあ、ひさしぶりだねえ。
- きょうはね、とってもおいしい
ジェラートがあるんだ。
- これと、これがいいかな。
- わあ、きれいな色のソースが入ってる。
- マスカルポーネチーズの風味に
すこし甘酸っぱいベリーソースが
絶妙にからまりあう。 - 味わいは濃厚なのに、
ひんやりと、すっきりと、
喉を通り抜けていく。
- マルガージェラートの「マルガー」は
イタリア語で「山の牧場」という意味らしい。
目をつむれば、青々と広がる牧草地が見えるよう。
涼しい風が吹いてくるような感覚になるのは、
気のせいかしら。
- ところでそっちも、おいしそうね。
ひとくち、ちょうだい。
- ピスタチオナッツのつぶつぶ感まで
はっきりと感じられる。
ミルクとブレンドされた、やさしい味。
- 高原の風感じるジェラートと、
いつまでも終わらないおしゃべり。
暑い暑い夏の終わりに、
すてきな1ページができた。
MALGA GELATO
(マルガージェラート)
石川県能登町生まれの柴野大造さんが
2000年にオープンした
牧場直営のジェラートショップ。
奥能登限定生乳を100%使った
「能登プレミアムミルク」や、
能登・珠州の天然塩を使用した「能登の塩」など、
地元の食材や生乳だけを使って作るジェラートが
国内外で話題をよび、
イタリアをはじめとした数々の国際コンテストで
入賞を重ねてきた柴野さん。
現在も世界ジェラート大使の公職を担うなど
世界的なジェラート・マエストロとして
活躍を続けています。
乳製品やフルーツ、野菜はもちろん、
ときには花々やスパイスを組み合わせながら
日々、奥行きある香りを研究しているという
柴野さんのジェラートはどれも、
「これまで食べたことがない」と
思わせてくれる味ばかり。
オンラインショップでは、
6個入りから16個入りまで、
さまざまなセットをお取り寄せできます。
◎ジェラート6個入りセット 3,900円
「パイン・リンゴ・セロリのソルベ」
「マスカルポーネとオレンジバニラ」
「グランピスタチオ」「能登プレミアムミルク」
「能登の塩」「抹茶」と、
人気アイテムを集めた6個入りセット。
どれも、じっくりと味わいたい一品ばかりです。
本文内で掲載したのは
「マスカルポーネとオレンジバニラ」
「グランピスタチオ」です。
「マスカルポーネとオレンジバニラ」のカップの蓋を開けて、きれいな色のソースを見た時のうれしさ。そういえば、クール便で届いた発泡スチロールの蓋を開けるのもワクワクしたものなあ。お取り寄せの醍醐味のひとつは「蓋を開けるうれしさ」かもしれません。
(さて、次回のスイーツは‥‥? どうぞおたのしみにお待ちくださいね。)
2020-08-22-SAT