神田に引っ越して早2年目、
すっかり街に馴染んだつもりだったほぼ日ですが、
新型コロナウィルスの影響で中止になっていた
このイベントにはまだ参加していませんでした。
それが「神田錦町ご縁日」、
いってみれば町内のお祭りです!
久々の開催となる今年は
会社としてきちんと参加しましょう!
そう決めたとき、目に入ってきたことばが‥‥
え? 「つなひき大会?」 ‥‥出るでしょ!
そんなわけで急遽立ち上がったこの連載は、
おもしろ半分で抜擢されたマネージャー役の
新人乗組員西村が、「つなひき部」を立ち上げ、
町内つなひき大会でドラマチックに
優勝するまでの物語である‥‥知らんけど。

前へ目次ページへ次へ

第3回 真剣な体力測定

世の中には2種類の会社がある。
しょうもないことに真剣になる会社と、
しょうもないことには真剣にならない会社である。

株式会社ほぼ日は、どちらのタイプなのか?
はい、前者です。めっちゃ前者です。

なにしろ、弊社は、今月末に開催される
町内の「つなひき大会」で優勝を目指しているのだ。

「え、なに? そんなことしてんの?」と思った方は、
第1回からざっと読み返してみていただきたい。
けっこうすぐ読めるので、ここで待ってるから、
いますぐぱぱっと読み返して、
「ほほう、なるほど」と思っていただきたい。

読んだ? 読んでない?
あ、読んでない? あ、そう。
じゃあ、読んでない方のために簡単に説明しよう。

秋に開催される神田錦町の「つなひき大会」で、
ほぼ日は優勝を目指すこととなり、
つなひきのパントマイムが
うまかった新人乗組員の西村は、
つなひき部のマネージャーに突然抜擢された。

途方に暮れた西村だったが、
検索して知った日本綱引連盟さんに取材を申込み、
つなひきの基礎を教えてもらうことができた。

日本綱引連盟の理事を務める中山二三男さんは、
つなひきで勝つための条件を
以下のように具体的に示してくださった。

つまり、この条件を満たすメンバーを
ほぼ日の乗組員のなかから選べばいいのだが‥‥。

ふたたび途方に暮れる西村。

「でも、どうしたらいいんでしょう‥‥。
まさか乗組員全員の体力を測るわけにもいかないし」

神田錦町のお祭りについて、
いろいろと手配している総務の小竹に
西村が相談すると、
小竹はあっさりとこう言った。

「え、体力測定すればいいんじゃない?」

「‥‥え?」と驚く西村に対して、
小竹は、ほぼ日の過去のコンテンツを見せながら言った。

「けっこう前だけど、うちの会社、
年に1回くらい体力測定してたのよ」

「うわわわ、ほんとだ!」と驚く西村の目は、
すでにらんらんと輝いている。

「体力測定、やってもいいですか!」

「わかった。じゃあ、久々に手配するね」

そして数日後、ほぼ日のオフィスのあちこちに、
このようなポスターが貼られることとなった。

てなわけで、わりと急なタイミングで
体力測定が開催された。
述べたように、ほぼ日は
しょうもないことに真剣になる会社であるから、
多くの乗組員がけっこう真剣に
ひさびさの体力測定に参加した。

さて、測定されるほうも真剣なら、
測定するほうも真剣である。

今回の体力測定は日本体操研究所さんという
スポーツ組合のみなさんに、
きちんとした測定を監修していただいた。

当日の測定種目は以下の5つである。

総務の小竹から正式なアナウンスがあり、
スポーティーな格好に着替えた乗組員たちが、
体力測定を行うフロアーにつぎつぎと集まってくる。

いま、必要以上に真剣に、
体力測定がはじまる‥‥!
それは、こんな感じだった!

まずは日本体操研究所の木下さんの指示のもと準備運動!
手の動きを合わせるのが激ムズ。

最初の種目は「閉眼片足立ち」。
目を閉じて、手は腰、片足で立って何秒じっとしてられる?
120秒動かなければ満点です。みなさんもやってみて。

ぐらんぐらんに揺れる乗組員たち。
なかなか難しいんですよ、これ。

握力を測るのは、昔もいまも、これです。
身体の横で持ち、お腹に力を入れて、ギュッと握る!

ギューーーーーー!!!

立位体前屈ーーーーー!!!
バーをぐぐぐーっと押し下げて測定します。

機械の上で、とにかくステップを踏み続ける!
10秒間で、何ステップできるか?

なかなかしんどいんですよー、これ!

垂直跳びはシンプルに真上へジャンプ!
びよーーーん!

最高記録をボードに記録。
トップの記録はこのようになりました!

最後はストレッチでリラックス。
みんな、おつかれさまでしたー!

‥‥というわけで、
けっこう急な呼びかけだったにもかかわらず、
なんと93名もの乗組員のデータを
得ることができたのである。

そして我々は、今回の体力測定の目的を、
日本体操研究所の木下さんに
きちんとお伝えしていた。
つまり「つなひき大会」のメンバー選抜のために、
乗組員のデータをとりたいのだと。

私たちが重視するデータは、
体幹・スタミナ・瞬発力の3つ。

そのデータを採録するにあたり、
日本体操研究所の木下さんは、
つぎのように解説してくださった。

「まず体幹の強さですが、
握力の強さが参考になると思います。
握力は腕の力というよりも、
腹筋の強さが影響するので、
握力の強い人は、体幹力も高いと思われます。
そしてスタミナ
10秒間のステップ数を測定する
ステッピングカウンターの値が
参考になるでしょう。
瞬発力垂直跳びの数値
参考にしてみてください」

乗組員93名のなかで、
握力(体幹)
ステッピングカウンター(スタミナ)
垂直跳び(瞬発力)
という3つの種目に秀でていたのは誰か?

マネージャー西村と総務小竹は別室にこもり、
体力測定のデータを分析した。
そして‥‥答えは出た‥‥!

(次回、つなひき選抜メンバー発表!)

2022-09-09-FRI

前へ目次ページへ次へ
  • つなひき大会決戦当日!